『贅婿』第31~最終36話まで見ました。
方天雷は劉西瓜と寧毅に賜婚することにし、嘘から出た真で2人は本当に結婚せざるを得なくなります。うーんこの「どうしてこうなった」という表情 (^_^;) 檀児とは形の上で離婚したことになっていますが、劉西瓜と再婚しても寧毅は方天雷の入り婿扱いされ、入り婿という立場には変わりがないんですよね。
で、結婚式が恙なく終わり、寧毅が官軍の密偵であるという疑いが晴れて方天雷が油断したタイミングで官軍の総攻撃が開始。火薬庫の屋根に穴を開けて雨が入るようにしたりといった寧毅の工作が実り、官軍は霖安の奪回に成功。方天雷は生け捕りにされますが、寧毅は密かに劉西瓜・陳凡ら覇刀営の面々を霖安より逃亡させます。そして楼舒婉は3つ目の墓に鮑文翰を葬り、彼の隠し財産と各地の緑林の地図を手に、宣威営の配下とともに夜な夜な移動を開始。彼女の新しい人生は始まったばかりです……
江寧の蘇府に帰還した寧毅は檀児と2人で結婚式のやり直しをします。しかしこれで一件落着とはならず、劉西瓜らは何とか方天雷の身柄を取り戻そうと武都へと向かいますが、寧毅の尽力で奪還計画は事前に阻止され、方天雷は霖安攻めの黒幕は靖国だと告白することで死罪は免れ、劉西瓜らも武都からの逃亡を密偵司により黙認されます。
あとは霖安陥落により後回しになっていた靖国への対応をどうするかが問題となりますが、ここで寧毅は両国間の開戦を回避するために武朝の皇帝周喆を担ぎ出します。周喆を演じるのは『大秦賦』の嫪毐役が印象的だった葉項明。
彼が靖国に赴いて靖国皇帝と直談判。こちらは古装のおっさん役でよく見る黒子です。色々あって武朝側が世子を人質として差し出すことで、靖国が長年占領していた青雲六州は武朝に返還され、中立的な交易地帯として運営されることになります。寧毅がここで、領土の回復は武力以外では果たせないのか?戦争は青雲六州に暮らす民に苦しみをもたらすことにならないか?という疑問を呈しているのは、現実の中国の領土問題への対応と重ね合わせると面白いです。
これですべてが解決したと思いきや、靖国皇帝の参謀の正体は……というところで第二季に続きます。
【総括】
設定、キャスティングと『慶余年』のパロディとしての要素が濃厚に感じられた本作ですが、入り婿の立場、女性と仕事などジェンダーの要素は『慶余年』にはないものです。
そして本作は『慶余年』と同じく劇中劇の体裁で進められる一方で、『慶余年』とは違ってこちらは敗残者の物語となっています。本作はネット小説家が書いていた現代ビジネス物の小説がサイト管理人の意向で打ち切られてしまい、主人公を無理やり異世界転生させて敗者復活させたという設定で、主人公の江皓辰=寧毅だけでなく語り手であるネット小説家自身も敗者復活を期す敗残者であるというわけです。この重層性も『慶余年』には見られない要素で大変面白いです。昨年配信の『花の都に虎われて』もそうなんですが、近年はこういう重層性を意識した異世界転生物が目立っていますね。
方天雷は劉西瓜と寧毅に賜婚することにし、嘘から出た真で2人は本当に結婚せざるを得なくなります。うーんこの「どうしてこうなった」という表情 (^_^;) 檀児とは形の上で離婚したことになっていますが、劉西瓜と再婚しても寧毅は方天雷の入り婿扱いされ、入り婿という立場には変わりがないんですよね。
で、結婚式が恙なく終わり、寧毅が官軍の密偵であるという疑いが晴れて方天雷が油断したタイミングで官軍の総攻撃が開始。火薬庫の屋根に穴を開けて雨が入るようにしたりといった寧毅の工作が実り、官軍は霖安の奪回に成功。方天雷は生け捕りにされますが、寧毅は密かに劉西瓜・陳凡ら覇刀営の面々を霖安より逃亡させます。そして楼舒婉は3つ目の墓に鮑文翰を葬り、彼の隠し財産と各地の緑林の地図を手に、宣威営の配下とともに夜な夜な移動を開始。彼女の新しい人生は始まったばかりです……
江寧の蘇府に帰還した寧毅は檀児と2人で結婚式のやり直しをします。しかしこれで一件落着とはならず、劉西瓜らは何とか方天雷の身柄を取り戻そうと武都へと向かいますが、寧毅の尽力で奪還計画は事前に阻止され、方天雷は霖安攻めの黒幕は靖国だと告白することで死罪は免れ、劉西瓜らも武都からの逃亡を密偵司により黙認されます。
あとは霖安陥落により後回しになっていた靖国への対応をどうするかが問題となりますが、ここで寧毅は両国間の開戦を回避するために武朝の皇帝周喆を担ぎ出します。周喆を演じるのは『大秦賦』の嫪毐役が印象的だった葉項明。
彼が靖国に赴いて靖国皇帝と直談判。こちらは古装のおっさん役でよく見る黒子です。色々あって武朝側が世子を人質として差し出すことで、靖国が長年占領していた青雲六州は武朝に返還され、中立的な交易地帯として運営されることになります。寧毅がここで、領土の回復は武力以外では果たせないのか?戦争は青雲六州に暮らす民に苦しみをもたらすことにならないか?という疑問を呈しているのは、現実の中国の領土問題への対応と重ね合わせると面白いです。
これですべてが解決したと思いきや、靖国皇帝の参謀の正体は……というところで第二季に続きます。
【総括】
設定、キャスティングと『慶余年』のパロディとしての要素が濃厚に感じられた本作ですが、入り婿の立場、女性と仕事などジェンダーの要素は『慶余年』にはないものです。
そして本作は『慶余年』と同じく劇中劇の体裁で進められる一方で、『慶余年』とは違ってこちらは敗残者の物語となっています。本作はネット小説家が書いていた現代ビジネス物の小説がサイト管理人の意向で打ち切られてしまい、主人公を無理やり異世界転生させて敗者復活させたという設定で、主人公の江皓辰=寧毅だけでなく語り手であるネット小説家自身も敗者復活を期す敗残者であるというわけです。この重層性も『慶余年』には見られない要素で大変面白いです。昨年配信の『花の都に虎われて』もそうなんですが、近年はこういう重層性を意識した異世界転生物が目立っていますね。
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