本田善彦『人民解放軍は何を考えているのか ―軍事ドラマで分析する中国』(光文社新書、2008年8月)
私がこの本で惹かれたのはメインタイトルではなく副題の「軍事ドラマで分析する中国」。「な、なんだってーーーー!!中国ドラマを題材にして新書本が出来るなんて…… や、やられたぜっ!」という感じで本書を手に取ったのですが、実際の中身は軍事ドラマを資料として現在の中国の軍事状況を分析するというよりも、軍事ドラマを話の取っかかりにして現在の中国の軍事状況について述べると言った方がやや近いような気がします。
その軍事ドラマというのも抗日戦争を題材にしたものではなく、現代中国の軍隊生活物というか軍事演習物を中心に取り上げています。私もよく知らなかったのですが、抗日物とは別にこういうジャンルがあるんですねえ。
もっとも、ここ2、30年ほど中国は他国と戦争をしていないわけで(1979年の中越戦争が最後の戦争ということになるようです)、現代を舞台にするとそういう題材にならざるを得ないわけですが、そればっかりではいまいちインパクトが無いだろうと思っていたら、案の定ウイグル族独立派テロリストとの戦いを描いたものとか、チベットを舞台にしたものなんかもあるとのこと……
最後の章では2006年に放映されて話題となったドキュメンタリー『大国崛起』が取り上げられています。明治維新以後の日本の近代化や、オランダ・イギリス・アメリカなどの資本主義の発展を肯定的に扱っているということで、日本の新聞なんかでも取り上げられた作品ですが、やっぱり「学校で習った歴史観とあまりにも違うので驚いた」という反応が相次いだようですね。
中国のドラマが政府当局のプロパガンダによる産物であるとすれば、そこから当局のメッセージや当局の認識する問題点が読み取れないかという観点から、著者が1年にわたって十数タイトルのドラマDVDを鑑賞して完成したのが本書であるとのこと。
ペース的には1ヶ月前後で1作品、1日あたり1~2話を鑑賞といったところでしょうが、その程度の数で本が1冊書けるということは、私も留学中に歴史ドラマを見まくれば
が完成するということなんでしょうか(^^;)
私がこの本で惹かれたのはメインタイトルではなく副題の「軍事ドラマで分析する中国」。「な、なんだってーーーー!!中国ドラマを題材にして新書本が出来るなんて…… や、やられたぜっ!」という感じで本書を手に取ったのですが、実際の中身は軍事ドラマを資料として現在の中国の軍事状況を分析するというよりも、軍事ドラマを話の取っかかりにして現在の中国の軍事状況について述べると言った方がやや近いような気がします。
その軍事ドラマというのも抗日戦争を題材にしたものではなく、現代中国の軍隊生活物というか軍事演習物を中心に取り上げています。私もよく知らなかったのですが、抗日物とは別にこういうジャンルがあるんですねえ。
もっとも、ここ2、30年ほど中国は他国と戦争をしていないわけで(1979年の中越戦争が最後の戦争ということになるようです)、現代を舞台にするとそういう題材にならざるを得ないわけですが、そればっかりではいまいちインパクトが無いだろうと思っていたら、案の定ウイグル族独立派テロリストとの戦いを描いたものとか、チベットを舞台にしたものなんかもあるとのこと……
最後の章では2006年に放映されて話題となったドキュメンタリー『大国崛起』が取り上げられています。明治維新以後の日本の近代化や、オランダ・イギリス・アメリカなどの資本主義の発展を肯定的に扱っているということで、日本の新聞なんかでも取り上げられた作品ですが、やっぱり「学校で習った歴史観とあまりにも違うので驚いた」という反応が相次いだようですね。
中国のドラマが政府当局のプロパガンダによる産物であるとすれば、そこから当局のメッセージや当局の認識する問題点が読み取れないかという観点から、著者が1年にわたって十数タイトルのドラマDVDを鑑賞して完成したのが本書であるとのこと。
ペース的には1ヶ月前後で1作品、1日あたり1~2話を鑑賞といったところでしょうが、その程度の数で本が1冊書けるということは、私も留学中に歴史ドラマを見まくれば
が完成するということなんでしょうか(^^;)
いや、本当に中国ドラマで新書本一冊書いちゃった人が出て来たもんで、ついカッとしてしまいました(^^;)
『中国10億人の日本映画熱愛史』は既読ですよん。
とはいうものの『人民解放軍は何を考えているのか ―軍事ドラマで分析する中国』は確かに気にはなってたんだ…。
ついでに『中国10億人の日本映画熱愛史』もそこそこ面白いが、こんな時期に和書を薦めるのも、ちっと気が引けますわ…。