増淵龍夫『歴史家の同時代史的考察について』(岩波書店、1983年)
今まで読みそびれていた本ですが、このほどオンデマンドで復刊されたのを機に、元の本を図書館から借り出して読んでみました。著者の専攻は本来中国古代社会経済史ですが、本書では史学史に関する論考が収録されています。
で、本書のタイトルにもなっている「歴史家の同時代史的考察について」では、内藤湖南は辛亥革命がおこる5ヶ月前に、清国の立憲政治が成功するかどうかという、今となってみれば何ともピントが外れた内容の講演を行っており、その中では孫文らの革命運動については一言も触れられていなかったと指摘。……やめろ!私の尊敬する内藤湖南先生の黒歴史をほじくり返すのはっ(´;ω;`)
現在では、少なくとも「支那通」としての知名度は、彼が「三国志・水滸伝流の人物」と軽んじていた中の1人である宮崎滔天の方がずっと上ではないでしょうか。そして内藤湖南自身は現在では「支那通」としてより、東洋史・日本史学者として評価されているのではないかと思います。(このあたりは人によって異論があるところかもしれませんが。)
まあ、今の「中国通」も似たり寄ったりのことをやらかしているのかもしれんませんけど……
今まで読みそびれていた本ですが、このほどオンデマンドで復刊されたのを機に、元の本を図書館から借り出して読んでみました。著者の専攻は本来中国古代社会経済史ですが、本書では史学史に関する論考が収録されています。
で、本書のタイトルにもなっている「歴史家の同時代史的考察について」では、内藤湖南は辛亥革命がおこる5ヶ月前に、清国の立憲政治が成功するかどうかという、今となってみれば何ともピントが外れた内容の講演を行っており、その中では孫文らの革命運動については一言も触れられていなかったと指摘。……やめろ!私の尊敬する内藤湖南先生の黒歴史をほじくり返すのはっ(´;ω;`)
現在では、少なくとも「支那通」としての知名度は、彼が「三国志・水滸伝流の人物」と軽んじていた中の1人である宮崎滔天の方がずっと上ではないでしょうか。そして内藤湖南自身は現在では「支那通」としてより、東洋史・日本史学者として評価されているのではないかと思います。(このあたりは人によって異論があるところかもしれませんが。)
まあ、今の「中国通」も似たり寄ったりのことをやらかしているのかもしれんませんけど……
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