博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『シン・ゴジラ』

2016年08月16日 | 映画
『シン・ゴジラ』

色々話題で、周りでも薦める声が多かったので見てきました。

ネットで議論されている作品の「政治性」については、「今時はリアルなゴジラ映画を作ろうと思ったら、色々面倒くさいことにこだわらないとアカンのね」と思った程度。また、本作にノリが似ている作品として、過去のゴジラシリーズのほか、『パシフィック・リム』や『マッド・マックス 怒りのデスロード』などが挙げられていますが、個人的に雰囲気が似ていると思ったのはこの2つ。(URLはそれぞれ本ブログでの感想ページ)

『超強台風』(中国映画)
http://blog.goo.ne.jp/xizhou257/e/95d0b8f60703d0e0d45b165eb542a4b8

『グエムル 漢江の怪物』(韓国映画)
http://blog.goo.ne.jp/xizhou257/e/6d463372afed69d06be165b365867ea7


本作で環境省の尾頭ヒロミというキャラクターがネットでもてはやされていますが、『超強台風』に登場する「市長さん」こと主人公の小学校時代の恩師は、本作の尾頭ヒロミと防衛大臣、そして2~3人ほど登場する異端の科学者の性質を兼ね備えたキャラクターとなっています。

それぞれの作品の方向性が、

『シン・ゴジラ』→対米従属からの脱出&日本はまだまだできる!
『グエムル』→政治と社会の闇を暴く。
『超級台風』→市長さんは凄い。とにかく凄い!


というあたり、それぞれの特徴がよく出てるなとw そして『シン・ゴジラ』と『超級台風』がそれぞれある種の理想を描くのに注力する一方で、『グエムル』は現実しか描いておりません。この3つの組み合わせの中で唯一爽快感がない(というより胸糞悪さしか残らない)あたりは、(皮肉ではなく本気で)韓国映画の力を感じます。

本作で深い闇を感じるとしたら、「政治性」よりもやたらと異端の科学者とか異能の集団をプッシュしている所ですかね。君たちはそんなに宗像教授みたいなのが好きなのかと……

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