自然を尋ねる人

自然の素晴らしさ、豊かさ、人と自然の係わり合いを求めて!自然から私たちにくれる贈り物を見つけるために今日も歩く。

木の芽どき

2010-02-28 15:51:02 | Weblog
春の光に誘われて多くの人が堂々川を訪れている
良い人、悪い人、ちょい悪な子と様々だ


母と子どもの可愛いポーズ

網で魚を取る人

6番砂留13.5mの上から落ちないで


ウオークの団体の人たち
御苦労さんとは言うものの、目が笑っている
通り過ぎた散歩のおばはん、「フン」はないだろう
そうでなくても犬の糞は多いのだから!





私、ただいま真面目にごみを拾っています



ポイ捨てされているごみの中にJTさんの商品が増えている
バレーで強くなるのもよいが!適当な強さなら
その分環境保全の団体に助成金を出すことを提案したい
同じ名前を売るなら売る方法があると思う



悪い人決め付けた人、話をすればやさしい若者だった
子供のためにヌマムツを採り家で飼育するそうだ
最近はメダカだって値段が高いから(ちなみにまだ堂々川ではメダカは見えない)


カワムツの仲間ヌマムツと思う


綺麗な花と声は悪いが憎めないコゲラと今日も出会いランラン気分になったが



名前はわからない 話の種に載せてみた

コゲラ


ごみを処理して下流の橋
良く見ると橋の端のコンクリーが2か所も剥がされ
欄干に取り付けてある銅合金の飾りもなくなっている



見た感じ銅でもよいように思えるが銅製品の盗難は多い
この風潮を皆様どうおもわれます。

木の芽どきだからいろんな人がいてもおかしくない日曜日でした

津波が到達したようですがお気を付けください。まだ2波、3波が来るようです

春近し

2010-02-25 14:43:10 | Weblog
きのこの植菌作業をしていたら、暑くて1枚1枚と服を脱ぐ


気温20℃ 湿度66%


蛍の監事さんからヒラタケの原木になるエノキをもらった
シイタケの生えるホダギは毎年作るから道具はある


シイタケが顔を出す
スーパーで販売している品とは一味違う
こんな体験ができる田舎暮らしはやめられない

ドリルとハンマーとチエンソー
種菌は今年は遅いからほとんどのホームセンターは売り切れ


植える作業が終わったら湿気のある陽の当らない場所で保管



こんな場所へコゲラがいる



ラララ 春が近くまで来ているのだなー


春小金の黄色い花が見え始めた

クロッカス?の黄色い花


曇りでも暖かさに誘われて、昼飯前の暇つぶし
日曜日に学んだ山城跡が春がすみでかすんで見える
このお城
神辺町中条にある中世では大きい山城


遍照寺山城跡がある山


少しだけ勉強したのでおすそ分けをする
備後の国
朝倉氏が神辺城を築いてから
山名氏や藤原氏の系統の宮氏そして杉原氏など群雄割拠の戦乱が続く
神辺城は朝倉氏、山名氏、杉原氏と続くが
相対した神辺平野の北側では宮氏が足利氏の支援もありがんばる
その宮氏の本城が山の高さと言い、山頂の広さと言い
この山城がそうだったという勉強会だった


堀切などの防御跡

本丸跡の発見か
残念ながら近世になって神社を地元の人が建てた跡のようだ


これからひと雨一雨、だんだんに春が来るのであるが
旧暦では今まだ1月
3月雛祭り冷え、3月中旬の奈良のお水取り、桜が咲く頃の花冷え
3回は寒い日があるから体には気をつけよう

神辺の史跡

2010-02-22 16:26:17 | Weblog
毎年神辺町観光協会が行うアルプスウオークが今年も20日に開催された


準備運動から


今年は神辺歩こう会メンバーが参加したので210人を超えた
約10kmを歩くのだから役員の前準備は大変だろう


神辺城の真向かい高屋川をはさんで要害山(別名天神山城)へ登る
残念ながら木が伸びて手が届きそうな紅葉山は見えない


この城址の昔を振り返れば
城主山名忠興(杉原忠興)は1543年山口の大内氏を見限り山陰の尼子氏と手を組んだ
ここから約6年、神辺は6年戦争の場となり杉原盛重が毛利の城代になり落ち着いた


箱田良助(江戸時代地図作りの最高峰伊能忠敬の1番弟子)の生家
その子供の五稜郭立てこもりや明治政府の大臣を歴任した榎本武揚の生家でもある


続いて福山藩の番所跡
元禄13年の検地で福山藩は知行10万5千国から5万石が増えた
その結果、増えた土地は幕府が天領や別の藩に分け与えた
藩以外の土地になったから番所ができたのである
ちなみにこの場所は道上(中条村、三谷村など)そして北のほうでは上下番所がある
「みちのうえ」とか「じょうげ」とか読めるようで読みにくい名前になっている



30m南の小高い山に亀山弥生式遺跡がある


神辺3大遺跡の内の一つ
残り二つは大宮遺跡と御領遺跡、環濠と呼ばれる水路があり広島県ではめずらしい

早く他へ行ってほしかったが
まーいいか スタイルも参加メンバーの内では最高だからモデルになってもらった
過去に偉かった人がここに碑を建てられている
ひよどりがピーと鳴いて碑の間を飛ぶ姿に一抹のむなしさを感じた


お昼が近くなった最後の訪問地
江戸時代飢饉が続いた天明年間
農民が各地で一揆をおこす(神辺では4人が義賊として斬首されている)
その中の一つの一揆だったが農民が藩に勝ったことで有名である


天明の一揆 徳永徳右衛門○

この方が眠られているお墓がこのお寺にある
その参道をJR西福塩線が走る


気も使い、足も使った工程だったが足が痛くない
膝が多少踊るがこのくらいは○の内だ

堂々川のルリビタキよ君がいるから足が鍛えられた



今日で5日連続のお出まし感謝!

堂々川のとり

2010-02-19 13:21:20 | Weblog
藤田さんが旅立たれた。まことに残念です
我々の時代、前田製菓提供のテレビ番組を近所のお店で見せてもらっていました
「俺がこんなに強いのも、あたりまえだのクラッカアー」
この言葉を基本に磨いた現在の我がお洒落、だからいつも古ぼけているのです

ところで先日2日かけて整備した堂々川



見違えるようになりました。行動された方、県の方ありがとうございました
この場所で今日のテーマの鳥たちが遊んでいます
よく見ないと見逃しますがごみ収集車や上流へ行く車の多い道路のすぐ下です


2匹のメジロが「ツー」となく

多い時間帯では20匹を超える集団
この中には川を見つめるウツもいるようだ


ルリビタキがジョウビタキに追われて姿を現した


ジョウビタキ♂

ルリビタキ♂か♀かわかりません

近くに来ました。瑠璃色でした


そのすぐ上はキセキレイが川の中を速足で歩きます



この鳥も綺麗です
鳥たちが観察できるのは川を清掃したり、草木を伐採したすぐ後におおいです

これだけの種類が1度に見られるのですから
堂々川のホタルボランティアは捨てたものではない
いや感謝しなければならない
藤田まことさんもいろいろな場所でとりをとられることが多かった
誰が見てもよいものは良い、きれいなものは綺麗、面白いものは面白いのです
今日はキセキレイでしたから24回目の「尾もしろい」でおわれませんでした

堂々川のメジロ

2010-02-16 22:04:36 | Weblog
2005年から使っていたパソコンが壊れる寸前になり
ウインドウズ7搭載のPCを購入し、
ようやく使えるようになったら新しいPCが不具合
購入先へ持参したら、初期不良とのことで新品と交換するから
と丁寧に言われて納得交換
しかし昨日まで使えたメールが今日は言うことをきかない
ブログは回復したのでただいまから更新


先日からお願いしていた、川の斜面の整備が始まった
同好会の会員が1年半かけて、
蝮の時期を避けて整備した場所を本格的にきれいにすること決めた


16日 8時30分はじまり

16時30分本日分終了


長年のごみが堆積していた
作業中だから遠慮して拾う



綺麗にする人が遠慮しているのに
ごみを捨てる人は遠慮しない
私がメジロや山繭と遊んでいるときに捨てたらしい


捨てる紙あれば疲労する神あり


少し疲れ気味だが捨てる現場を必ず突き止めると
スケートの堂メタルみたいに執念を燃やしている
どうしても許せない


ごみを捨てることは
悪いことかどうか上を見てよーく考える

へくそ蔓の実は美味しい餌のようだ

4mまで近づき腹を見せるメジロは太っ腹だ


もう少し識別できるように鳥をトリミングしたいが
そのソフトが見つからないので今回は我慢を希望します
もうひとつ貴重なものを見つけた
蚕の仲間山繭蛾の作った黄緑の繭
今でもこの繭で作った絹は高い

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葉に衣を着せぬダジャレ、ごかんべんを!

もうすぐ春

2010-02-13 16:26:15 | Weblog
雪が解けて川になって流れていきます
カモの仲間が川や池で遊びます


群れを作るカモは警戒心が強い

少し小さくなった群れのカモは人なっこい

1匹になったカモは何を思ったか
ネギを背負って近づいてきた


もうすぐ春ですね 楽しく遊びませんか
この歌が全盛のころ、楽しく遊んだ方はあらフォー世代
あら、フォーカシラ

風が吹いて暖かさを運んできます
どこから飛んできたのか小さな虫が









もう春ですねと蜜や花粉を集める
堂々川では
小さな水生生物がきれいな水だと知らせてくれる


きれいな水に住む
カワゲラ カゲロウの仲間6種

日本赤ガエル
卵を産む準備をしている


春が来ると出てきてほしくない虫も
準備万端いつでもあなたたちを襲うと待機していた


ムカデ
ムカデにさされたら韮ですよ。ニラ
10分も我慢すれば痛さは和らぐから大丈夫


しかしよく考えたら今は真冬。見た感じではきれいな春をよそおうっているが
地球の環境は大きく変わっている
真冬に20度を超えてみたり、翌日は6度になったり
甘えた人間がやりたい放題でCO2を出し続けているのが主要因とか
日本の政治も甘えた人間が兄弟げんかまでしてやりたい放題 
だけれど、我ら堂々川ホタル同好会は狭い範囲のことではあるが一生懸命努力して
素晴らしい春が来る自然を守りたい

民話 落ち武者の復習

2010-02-10 20:25:09 | Weblog
この物語は平家が滅亡した1185年から鎌倉幕府ができた1192年頃の福山市神辺町上御領の話です
今その近くに一里塚跡がある









むかしーむかし 宗重池の裏の山は深い谷だった
その谷の二山越えた奥に「鎌研ぎ」という処があった





ここには天狗みたいな長いひげを生やし、髪がバサバサの男が住んでいた
この男見るからに乱暴そうなので誰もこの谷には近づかなかった



それに朝になると「ゴーシ、ゴーシ」と気持ちの悪い音した
村人はこの男がいつ頃、どこからきてここへ住み着いたか知ってはいない
が、源氏の侍がこの御領の里へよく来て平家の侍はいないかと聞いて回りだした
しつこく「平家の侍を見なかったか」と聞き出した
源氏の侍もうっとうしいし、得体のしれない山奥の男も怖いし
村人はこの時ばかりと山の男のことを源氏の侍に話した
これを聞いた源氏の武士は喜び勇んで山へ入って行ったが誰も戻ってはこなんだ
「やはりあの男は天狗か、化けものだ」村人はヒソヒソと噂をした
源氏の侍も加勢をたくさん連れてきて相談をしていた
大男には仲の良い若者が一人だけおり、この若者が大男に食べ物を運んでいた
若者の家は貧乏だけど



この若者は心優しく誰にも好かれていたので村人はこの若者のことは源氏の武士には言わなかったし、
大男もこの若者には心を許していた
が村人がこのことを言わなくてもよいのについしゃべり
それを聞きつけた源氏の武士は
若者を呼び、笑顔で若者に訊ねた
「おまえは毎日あの大男に食事を持って行っているそうだが友達かい」
若者は震えながら
「そうだよ」と答えた
「あの谷におる大男は腕が立つようだがどんな武器を持っているか。
わしも武士の端くれだからいっぺんその武器を見せてもらいたい。
タダで持ってこいとはいわないよ。大男が好きなものを食べれるだけの銭と
おまえには家を直して生活できるだけの田圃をあたえるよ」
「それでも無理だと思うよ」
「お前なら大男に話ができるだろう。大男においしいものを食べさせてやれるだろう」
自分は貧乏だから大男に十分な食べ物を持っていけないことを悔やんでいたから
ついには武器を借りることを了承した
若者はその晩大男を説得するつもりで山へ入ったがぐっすり大いびきで寝込んでいたので
棚にかけてあった鎖鎌を背中に背負うと山を駆け下りた
武士はその鎖鎌をみると
「これは素晴らしい、みごとなものだ。今夜一晩わしが預かり、
明日朝、わしが返しに行くから」と銭とお菓子に酒に果物を持たせて若者を帰した。
源氏の武士はすぐにみんなを集め「武器がなければ赤子同然だ。男の息の根を止めろ」
と山へ向かわせた
さすがの大男も武器がなければどうすることもできずその場で殺されてしまった
翌朝このことを知った若者は泣き叫んで抗議したが後の祭りでどうすることもできなかった
「なんということをしてしまったのだろうか。銭と食べ物に目がくらんだわしがばかだった」
それから数日して宗重池に若者の遺体が浮き、
山からは前より気味の悪い鎌をとぐ音だろう、ゴーシ、ゴーシの音が聞こえた
それから時日がたち戦国時代の終わりにこの話を聞き不憫に思った殿様が
ここにお堂を建てて霊を葬ったということでゴーシ、ゴーシの音は村人の耳には聞こえなくなったそうだ


ホタルの値段

2010-02-07 22:09:34 | Weblog
2月2日大手新聞の全面広告にホタルの値段は



何と1匹、400円で7万匹、
終齢期のホタルの幼虫を用意しているから買わないかとPRしている
(ホタルは約5回脱皮する、最後に脱皮して陸へあがる準備の出来た幼虫を終齢期と呼ぶ)
400円びっくり、値段が高騰している
少し前、隣の県の町も出資している施設で話を聞いたことがある
銀座へ毎年出荷している成虫が200~300円だと
ところできれいな青空に誘われて堂々川へ入ってみた




ここで三匹

少し先で四匹

おまけで載せたテナガエビ
きれいな色をしている、そらの色みたいなブルー


ホタルの幼虫、合わせて七匹、ラッキーセブンの2800円
今年の6月に堂々川では今のままなら7匹は飛ぶぞ

冗談はよして、ホタルのことを真剣に保護している人間は
自然の生態系を気にしている
ホタルの光だが♂ホタルが一日に一回~数回一斉に光る時間がある
関東地方型(電気で言うと50HZ地区)の♂ホタルの光は4秒に1回
関西型は2秒に一回、中部型は3秒に1回光ると言う
(一斉に♂が光り、その光らない間に♀が光る、その光を♂が見つけて急降下して♀に近づく、これがホタルの繁殖パターンだ)
同じところで同じ仲間のホタルを飼育してそれを全国へ発送したら
自然の体系は崩れてしまうことになる
今騒がれている自然破壊の一つになってしまうのだ
この企業がどのような体制で生産されるかはわからないが
もし先ほどの事例通りであれば違反になるだろう


しかし法規違反ではないから
この事例のように切符を切られることはない


ところで昨日環境の発表会があり、御野小学校も参加し、その応援に出かけた
話せば長いことながら


御野小の環境に取り組むスローガン「ホタルと緑と環境と」

ホタル同好会の今年の取り組むスローガン「ホタルと花と環境と」


実によく似ている。こんなことから応援することに決めた
が残念なことにUSBに入れたパワーポイントが福山市のパソコンでは受け付けてくれない


暗くて見えないところで先生は大慌て


しかし、画像が出ないものは出ない。仕方がないから
画像なしで話したが迫力にかけた
行きあたりばったりを少し反省したが
気分は優れない、原因を究明に家電量販店に寄りUSBを確認した
問題はない。画像はバッチリでる
その店の担当は
「もしかしてパソコンに入っているパワーポイントは現在の前のもではありませんか」と言った
この言葉を聞かなければよかった
「マー仕方がないか。企業は2800万円、我が堂々川ホタルが2800円、規模が違いすぎる!」
とあきらめた

冷たい

2010-02-04 21:16:52 | Weblog
8時30分 3日の朝も寒かった
3年ぶり、日本一の6番砂留周辺の本格的草刈りを行う



ジョウビタキが出てきたが冷たいので丸くなっている



草を刈って行くとゴミが出てくる出てくる


タイヤにテレビ
どちらもお金を出さないと引き取らないとされている品々


冷たい心の持ち主は不思議に見えない場所に捨てる
東側の川原や斜面を刈り進むと





ビデオテープのケースやペットボトル
堂々公園で遊んだ後の運動靴に弁当の空き箱、コーヒー缶

お昼から別の仕事を済ませた後に砂留の清掃
タイヤや砂留の石積に留まるゴミ拾い


一人でタイヤを10m引き上げるのはキツイ
もう少し捨てるところを考えて捨ててくれないかなー


拾ったゴミを分別している頃
グランドゴルフを終えた人たちが引き揚げる


日も傾き始め影が伸びていく


この人たも冷たい
薄笑いを浮かべて通り過ぎる人
(あなた達の捨てたゴミも流れてここにあるんだよと言いたい)
タイヤを処分する時1本2000円かかったよと声をかける人
しかし、だれも分別を手伝う気の人はいない
冷たい!
夕陽がきれいな色を見せる頃には吹く風の冷たさは身にしみる





それでも日本一の砂留がきれいになリ水のせせらぎが見えると「やったー」の達成感がある
午前中に道路際に置いていたタイヤとテレビは福山市の環境の方が
連絡しょうとして忘れていたが引取は済んでいた
肌に感じた2つの暖かさが今日の1日を締めてくれ
冷たさより暖かさが勝った節分「福は内鬼は外」であった

民話 マンガとカッパ

2010-02-01 20:12:54 | Weblog
むかし、広島県深安郡の北部に山野と言う集落があった
この集落へ行くには岡山県の井原市から行く道もある



この集落に松石定衛門さんが住んでいた
猿もキーと鳴き叫ぶ山の中の一軒家
草木も眠る静けさが包む丑三つ刻
「お頼み申しあげやんす。助けてくれんきゃーのー」
家の木戸をたたく音に主人の定衛門は驚いてはね起きた
ちょうどその晩は女房がホボロを売って実家へ帰っていたので



一人じゃった
きょうてい(怖い)気持ちが先に立ったのじゃが仕方がなく
「だれじゃー」と戸口にたち、表を見ると異様な人のような濡れた影が見えた
「わしゃーこの先の淵に住どる河童ですらー。
こにゃーだの大雨で淵んなきゃーマンガ(馬鍬)が流れ込んできたんじゃ
へーでまいっとるんじゃ。わしの身がマンガにあたる肉がくさるんじゃ
なんとしてもマンガを陸へ引っ張りあげてもらえんきゃーのー」
切実に訴えられた定衛門さんは
「わしゃーは夢をみとるんじゃろうか」と思うたが
「わかった。あしたん朝淵へ行くけへーもういね~(帰れ)」と約束をした
河童は



目を白黒させながら淵へいんだ
次の日の朝
定衛門さんは昨日の晩のことがたいそう気になり
「約束したんじゃけー、行ってみるきゃー」
淵に着くと赤く錆びたマンガが川底に沈んでおった
「これきゃー、昨日の河童が言うとったんはー」
と言いながら淵からマンガを引き上げた


推定の今の馬鍬淵

馬鍬(馬鍬=まくわが何時かなまってマンガと呼ばれるようになった)


へーで、その晩のことじゃ
また、木戸をどんどんたたく音がした
へえじゃが定衛門さんはまた河童に何か言われるのはおもろうにゃーけー
戸を開けんかった
小さな声がして
「今日はおせわになりゃんした。お礼言うても何が好きなんかわからんけー
アユをここへ置いときぁんすけー、食うてくれまへんか」
縁側でなんかの音がしたが朝まで外へでんかった
へえでも日が昇る頃に戸をあけてみるとぎょうさんのアユが置いてあった
「河童が恩返ししてくれたんじぁ」
と喜んでアユは集落の皆に分けてやった
へーから
女房に逃げられて一人で住むとこぎゃーにきょうていめをするなら
女房に頭を下げて家へ戻ってもらわんといけん
早速、女房の実家へ迎えに行ったというお話です。

馬鍬は大正の中ごろから昭和の20年代に牛や馬に引っ張らせて
田圃を鋤でひいた後、土を細かくする道具である
大正の話が民話になっていると思うと河童の伝説は最近まで
気にしている人が多いのだなーと感じたのであります