日々改善

今日の問題を明日に残さない!問題解決を図って行く様をリアルに描写していきます。経営コンサルの視点で物事を見ていきます。

死に場所は会社!

2007-03-25 | つれづれ
先般お亡くなりになった社長のお通夜に参列しました。
逆仏という言葉通り
本来先に逝く筈の親が
我が子を見送るという悲しい状況です。

私の好きだった社長のお父様(現会長)は
如何にも昭和一桁の芯の通ったお父さんです。
いわゆる「ガンコ親父」という感じの方です。

その心優しきお父様
そして品の良いお母様が
気丈に弔問客に相対しておられました。

私と弊社スタッフがお父様とお母様にご挨拶した際
お母様が目にいっぱい涙を浮かべながら
「本当に良い税理士さんに巡り合ったって言って喜んでいたんですよ。」
そう言われた時には、自分の力の無さに涙が溢れてしまいました。
「お元気になられると信じていたんですが残念です。」
やっとの思いで一声掛けさせていただきました。

式は粛々と執り行われ
最後に遺族代表のお父様がご挨拶をされました。
マイクを前にして
胸ポケットから挨拶の書かれた文書を出し
淡々と
本当に淡々と
一字一字しっかり
そして、本当にしっかり
個人の亡くなる直前の話をされました。

ある部分に差し掛かると、
それまで淡々と文面を読んでおられたお父様の肩が震えだしました。
そして、詰まり詰まり
「最後の最後まで『会社へ出たい!会社へ出たい!』そう申しておりました。」
この言葉を言うやお父様は涙を溢れさせ
参列者の中からも貰い泣きの声が溢れ出ました。

社長の死に場所は会社です。
最後の最後まで
会社を愛し
従業員を愛し
取引先を愛す
壮絶な生き様です。

私も社長の端くれです。
社長の孤独、苦しみは十二分に体感しています。
しかし、この体感も「経営のノウハウ」を知っていてのものです。
どこで力を入れ
どこで力を抜けば良いか知っています。
相談相手もいます。
詰った空気を抜く場所を持っています。
しかし、その抜き方、場所を知らない方にとっての社長業は
まさに地獄との境目にいるといっても過言ではない筈です。

これからは今まで以上に社長の傍に居てあげたい!
いざという時の空気の抜き場所で居てあげたい!
そう強く思っています。

逆仏といわれる悲しい状況はもう作りたくはありません!
コメント
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