バイト先のオーナーがトヨタ・iQに乗って来るのは何度も見たし、助手席も堪能させていただいた。
昔からの突飛な車趣味は相変わらずビックリ箱で退屈しない。
土曜もお仕事、ふと見ると初めて見る赤いスポーツカーがある。
カフェイン補給(缶コーヒーね)しつつ、近寄るとアルファロメオのマークが!
「あれ?確かアルファのスパイダー乗ってるって言ってたけど、まさかコレなのか(汗」。
後ろから見えたので、前に回るとどこかで見覚えのある特徴ある顔が!!!
なんと、スパイダーって「Type916」のツインスパークだったのかぁ(汗。
昔のスパイダーを想像し、それに目が慣れてるとType916は斬新さと平凡さと奇異感が自身のアルファの固概念と大きくズレてたのですが…。
具体的には、バンパー付近から真っ直線にリアウィンドウ下部まで切り上がるキャラクターライン、奇抜性を目指して美しさを勘違いしたようなライト周り、フロントと対局を成すテールレンズの平凡さ。
これが遠目で実車を見たり、ネットの画像を見て得た「感想」でした。
「が」、実際に間近で見るソレは第一印象とコトゴトく異なる意表を突いたものになりました!!
アルファ以前に異様に思えた顔つきは、近くで斜めに見下ろす位置から見るとその印象が極端に変わります。
「盾」は小ぶりながらシッカリとデザインを主張し、斜めに位置するバッヂもその存在をアピール。
「暗いので」とディスチャージ化したライトも真正面や横から見るのと異なり、近い位置で見るのとでこうも印象が変わるんですね(汗。
三角に突き出るようなノーズと、左右に流れるような横長のエアインテーク(年式によって違うらしい)が、コレデモカと存在感をビンビンに主張、これは凄い!
幌は外からの美しさと内部の仕上げ(とても幌の天井とは思えない…)に脱帽、ユーノス・ロードスターもワンタッチで驚いたけど(三菱ジープと比較してはいけませんね)、916スパイダーは開けても閉めても全体の美しさが崩れない。
平凡に見えたテールランプも、イロイロな角度から見るとこれまた印象が変わってくる。
2シーターのボディーは短く、意外にコンパクトに作られてるらしく、アッサリ目(傾斜がオシャレなのだが)のリアがまとまりに対し良い方向に働くようです。
リアウィンドウ下の「えりまき」のように不格好な段差が、実は幌の収納に重要な機能だと知ると不思議と驚きに満たされます。
更に驚くのがドライビングポジション。
床が地面にとても近いのは予想通りでしたが、これだけ「やる気満々」なシート(純正でコレかい!)は、かつてフェラーリ308GTBで経験して以来の本格的なスポーツカー「そのもの」で、残念ながら国産車で比較できるものを私は知らない(汗×3。
リクライニングできる点は308GTBより断然「楽」ができますね。
足をほぼ「真ん前に投げ出して」ペダルを操作するソレは限りなくレーシングカーに近いスポーツカーって感じかな。
ペダルはどれも適度な重さがあり、硬過ぎないみたいなので長時間乗っても楽しそうでした。
MTのノブは角断面なのが個人的に「丸い方が馴染みそう…」でしたが、適度なストロークと重さがあるソレはゲートに神経を使わないで済みそうで好感触に思えました(走らせてないので第一印象っす)。
日が暮れてたので、目の前にはイタ車らしい美しいイルミネーションが並び、ウィンドウからの眺めは普段のSX4の半分ではないかと錯覚するほど景色が低い。
エンジン音は社外製のマフラーが付いてるせいか古いアルファの音とは違う気がしたけど、シャープに吹け上がる軽さと、「その気にさせる音色」は甘美♪
やはりというか、修理と整備に相当苦労してるとの事。
部品が無いのがもっぱらの悩みだとかで、京都(だっけな)のオーナーズクラブとコミュニケーションを取り助け合ってるとか。
やはりイタ車は手が掛かるものらしい(笑。
車内には届いたばかりの交換部品(オリジナルはボッシュ製)が転がっていて、社外品だと全然安いらしいが見つけるのは簡単では無いとの事。
まぁ、様々な車のレストア経験豊富だから、部品さえあれば自身で修理はそう難しく無いのかもしれない。
臆病な私は「普段の足」として使えた上で用途を満たせる車を探してしまうので、例えば今のミトやジュリエッタであっても「イタ車は壊れたらどうしよう」と考えると「魅力的」でも「興味対象」にはどうしても入れられない(涙。
三菱ジープでもう「生粋な趣味の車」は諦めたが、こうなると今回のように素晴らしい車と出会う機会は皆無に近くなると実感。
「維持する事」に努力を惜しまないオーナーに敬意をはらい、指をクワエて「いいなぁ…」と眺めるダケですね(笑。