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平成27年度(第79回)一般社団法人全国治水砂防協会通常総会並びに長野県砂防講演会

2015年05月28日 | 私の活動報告
 28日(木)午前10時20分から、昨年度に引き続き大阪芸術大学放送学科教授 平野啓子先生の砂防についての講演から始まりました。平野先生は、平成23年台風第12号による紀伊半島の被災地の復旧・復興の状況を国土交通省水管理・国土保全局砂防部の大野部長さん方と視察をされた模様を、自ら撮影した写真を使って説明していただき、災害の甚大さや復興のご苦労などの様子が分かるようにお話しいただきました。

 
△ 平野啓子先生が、綿貫会長さんとの出会いから、立山砂防に行かれて、砂防に興味を持ち始めたことなども話されました。

 総会では、議案として平成26年度収支決算審議・役員等改選審議が上程され、報告として、平成26年度事業報告・公益目的支出計画実施報告、平成27年度事業計画報告・収支予算報告が上程され、それぞれ原案通り承認されました。


△ 平成27年度(第79回)一般社団法人全国治水砂防協会通常総会の模様です。


△ 全国治水砂防協会の綿貫民輔会長さんが、昨年の広島市の豪雨災害から土砂災害防止法の改正により、市町村長の役割が重要になり、土砂災害等から人命と財産を守るために、治水砂防事業が重要であるから、会員各位のご協力をお願いされるなどの挨拶をされました。


△ 本田勝国土交通事務次官が、太田大臣の祝辞を代読され、「日本は脆弱な国土であり、異常気象が常態化している今日、計画的な砂防堰堤の整備のハード面と自ら主体的に避難できるようなソフト面の取組等による砂防行政に全力で取り組んでいく」などと祝辞を頂戴しました。


△ 岡本理事長さんが、平成26年度収支決算審議等の議案を説明しているところです。


△ 長野県選出小坂憲次参議院議員さんと大久保駿さんの両副会長さんです。


△ 総会後の功労者表彰では、多大な治水砂防関係のご貢献・ご尽力に対し、5名の皆さんが表彰されました。


△ 午後1時30分からは、例年恒例の長野県砂防講演会が行われました。最初に一般社団法人全国治水砂防協会 常務理事 南 哲行様から「北海道における大規模土砂災害とアイヌ伝承」と題して講演をしていただきました。市町村史及び文献における災害関連地名調査、アイヌ伝承にみる北海道の土砂災害調査、大規模土砂災害に関する関連資料調査による研究結果を説明していただきました。その中で、豊富な神話伝説・昔話等は、口承により伝えられたこと、自然災害は、人間以上の力を持つ様々な神、魔神の振る舞いで引き起こされたと伝えられたこと、災害に関連するアイヌ語の地名についてなど詳しくご講演いただきました。


△ 次ぎに、国土交通省水管理・国土保全局砂防部 砂防計画課長 西山幸治様から「気候変動と土砂災害」と題して講演していただきました。地球温暖化による短時間強雨の発生回数が増加していて、平成25年には全国の気象庁所管雨量観測所の内、133地点(39都道府県)において観測史上1位の1時間雨量を記録し、最近10年間の土砂災害は1年平均1,180件と増加し、激甚化もしているとのことでした。やはり、土砂災害対策の3本柱として、砂防事業、地すべり防止工事などの「施設整備」のハード対策。土砂災害ハザードマップ作成、雨量等の観測体制の整備などの「警戒避難」のソフト対策。開発行為の制限・建築物の構造規制、砂防指定地等による行為の規制などの「土地利用規制」のソフト対策が重要であるなどと講演をされました。


△ 利根川水系砂防事務所 神野所長さんから、浅間山関係工事(長野県側)等について情報提供していただきました。


△ 富士川砂防事務所 田中所長さんから、富士見町武智川と釜無川の整備事業等について情報提供していただきました。


△ 松本砂防事務所の五十嵐所長さんから、北アルプス地域の直轄砂防事業等について情報提供していただきました。


△ 長野県建設部砂防課の蒲原課長さんから、長野県の砂防行政等について情報提供していただきました。

 我が国の国土は脆弱であり、人命・財産の保護のために、防災・減災対策による施設整備と、災害からの避難に資する対応を迅速的確に行うための防災訓練など、地域防災力の強化の取組が重要であると痛感しました。
 長野県建設部砂防課等の皆さんにはお世話になりました。そして、参加された皆さんお疲れ様でした。