20日(木)は秋晴れで穏やかな空が広がり、昼間は過ごしやすい体感でした。
朝8時前に生坂村を出発して、信州まつもと空港から神戸空港に行き、そこからジャンボタクシーに乗り換え途中で昼食を食べ、午後2時過ぎに今回の議会視察研修最初の視察先「グリラス鳴門ファームス」に着きました。
株式会社グリラスの生産本部長の市橋寛久さんから説明を受けました。
株式会社グリラスは、徳島大学の基礎研究をベースに、コオロギの可能性を社会に実装していくことを目的として2019年に創業されたフードテックベンチャーです。
当社の社名である「グリラス」は、フタホシコオロギの学術名である「Gryllus bimaculatus」に由来。学術研究を基盤に、常にコオロギのイノベーターであり続けるという強い決意が込められているとのことです。
食用コオロギは飼育時の環境負荷は、臭い・糞等に関して牛や豚などの家畜にくらべて非常に小さいことから、将来の食糧危機を回避することや、持続可能なたんぱく源となることが期待されているとのことでした。
飼育部屋も見せていただき、卵をふ化させて7回脱皮すると出荷ができ、そのために室温を30℃に保ち、30日で出荷できるように飼育されていました。
食用コウロギは、東南アジアで飼育されたものをヨーロッパで多く食されているとのことでした。
鳴門ファームスでは月600kg(3.5人)、美馬ファームスでは月2トン(6人)を飼育し、600kgでパウダー120kgが生産でき、主にお菓子の原料として使われていて、無印良品やファミリーマート等ではお煎餅やクッキーにして販売されており、無印良品が⾷⽤原料としてのコオロギの活⽤、商品開発及び認知度拡⼤のための広報活動において業務提携してから、(株)グリラスが創業されたとのことでした。
日本では食用コオロギは、食品として登録されてなく、アレルギー表示も枠外にエビ・カニの要素を含むと表示してあるが、「食べても大丈夫か」など心配される問合せもあることから、厚生労働省で分析をして、食品として認知されることが必要とのことでした。
今は手作業での飼育でして、パウダーのできる量も少ないため、なかなか採算が取れないとのことで、今後はIoT技術を駆使して飼育環境を最適化するシステムなどを開発し、⾷⽤コオロギの⼤量⽣産を⾏うことを⽬指して、⼤⼿機械・⾃動⾞部品製造会社であるジェイテクトと業務提携をされていました。
株式会社グリラスは業務提携したジェイテクトのモノづくり技術を活かしたコオロギの自動飼育システムの実用化を推進して、高品質な食用コオロギの大量かつ安定供給を実現し、SDGs開発目標として掲げ、牛、豚、鶏の次の動物性タンパク質として、「飢餓をゼロ」への貢献を目指していました。
具体的には、ジェイテクトはコオロギ飼育に最適な環境を精密に制御し、生産性を向上する自動飼育システムを、IoT技術を応用して開発。. 安心・安全なコオロギの安定供給の実現を目指すことにより、徳島大学、グリラスの食用コオロギの研究・事業化を支援し、食糧の安定確保と持続可能な社会の実現に貢献していくとのことでした。
今後は、自動飼育システムだけでなく、コオロギの糞等の活用などの循環型エコシステムを構築するため、徳島大学、ジェイテクトをはじめとした関係機関との連携を強化し、豊かな社会づくりに貢献していきたいとのことでした。
本日は株式会社グリラスの生産本部長の市橋寛久さんには、お忙しい中、研修視察にご対応いただき、詳しく分かり易くご説明いただき御礼を申し上げます。
信州は歴史的に昆虫食を食していて、私も子供の頃はイナゴや蜂の子をよく食べましたので、興味深く聞き入り、質問も沢山させていただき有意義な研修になりました。
▽ 毎朝恒例の撮影は、生坂ダム湖の畔に行き、朝霧が深く立ち込めていた上空からの風景を撮影しました。
生坂ダム湖上空からの風景
その他生坂村では、保育園で視力検査・体験保育・園庭開放、小学校で4~6年国立科学博物館オンライン見学・クラブ・金管練習、なのはなでフェイスマッサージ、児童虐待防止講話、民生児童委員協議会定例会・研修会、長寿会・おとこ塾グランドゴルフ交流会、議会視察研修、まいさぽ法律相談、上土ふれあい新鮮市などが行われました。