信州生坂村「山紫水明 食と文化癒しの郷!」

山清路、大城・京ヶ倉等の自然。赤地蔵、百体観音等の伝統。おやき、おにかけ等の食文化を持つ生坂村!

区長会視察研修2日目&山清路の風景

2022年10月28日 | 生坂村の報告

 28日(金)の区長会視察研修2日目は、高山市の宿泊先を8時30分に出発し、世界遺産『白川郷』に向かいました。

 岐阜県大野郡白川村の荻町地区は、大小百棟余りの合掌造りが数多く残り、また今でもそこで人々の生活が営まれている集落として知られていて、この日も多くの観光客で賑わっていました。

 1995年にはユネスコの世界遺産に登録されましたが、建物や景観だけではなく、地域に根付く住民同士の相互扶助の営みが高い評価を受けたと言われています。

 日本の原風景である農村文化・生活・暮らしを深く感じることができる「日本の故郷」のような場所であり、生坂村でも日本の原風景を感じるところが多く、そんな風景も知っていただきたいと感じました。

 白川郷では「結(ゆい)」の心を今でも大切にしています。白川郷の生活は、昔から個々の家の助け合いと協力があってこそ成り立つものでした。冬は雪に閉ざされてしまうので、家同士が助け合わないと生きていけないくらい、厳しい自然条件でもありました。

 そのため、1年を通して様々な暮らし・行事の場面で助け合いが必要とされ、白川郷ならではの相互扶助の関係が築かれていきました。その「結」の心は現代にも、しっかりと引き継がれており、例えば合掌造りの茅葺屋根の吹き替えを、村をあげてみんなで協力しておこなっているとのことでした。

 そんな「結」の心から、現代が忘れてしまっている「人々が力を合わせて助け合うことの大切さ」と「人と人のつながりや絆の大切さ」を再認識することができるのではないでしょうか。

 当村も「結」の心を大切に、生坂村の山紫水明の豊かな自然、先人が築き上げてきた伝統文化を後世に伝えるために、村民全員が力を合わせて生坂村を守り育んでいかなければと感じております。

 次に白川郷IC近くの「道の駅 白川郷」に行き、昼食を兼ねて併設の「合掌ミュージアム」を視察しました。

 道の駅の土産店から入った合掌ミュージアムは、半分解体して移築した本物の合掌造りを土台として、建築の過程がわかりやすく展示されているなど、様々な角度から世界遺産を知ることができる施設でした。

 売店には飛騨地方の民芸品「さるぼぼ」や地元オリジナルのお菓子、白川郷で生産された加工食品、飛騨の地酒などバリエーション豊かな土産店と、地元で採れた農産物直売所もありました。

 食事処には飛騨牛めしや飛騨牛まん、オリジナルラーメン、季節ごとの新メニューまで品数豊富な食事処でした。

 最後の視察は、荒城郷 まほろば文化村に行き、JAひだ 国府支店 営農生活課 課長兼まほろば文化村地域創生事業事務局長 片岡匠磨さんにご説明いただきました。

 「荒城郷まほろば文化村」事業は、農村活性化のモデル事業として平成20年度にスタートし、高山市の指定管理者としてJAひだが運営する「荒城農業体験交流館」を中核施設に、食農教育や食文化の伝承活動、地域資源の有効活用による地域農業の振興と地域経済の活性化を目指していました。

 事業として、荒城農業小学校は、農業体験等を通じて農や食、伝統文化や自然環境を学ぶことにより、子どもの豊かな感性と甲斐性を育むと同時に「農家先生」やスタッフとの交流、或いは親子のふれあいや共同作業を通じての仲間づくりや家族のコミュニケーション促進を目的に事業が行われ、毎年度飛騨地域の小学生80人ほどが、年間15回ほどの授業が行われていました。

 授業内容は、田植え、野菜種まき・植え付け、大豆種まき、花壇の植え付け、きのこ菌の植え付け、田んぼの生き物調査、稲の観察、野菜収穫、収穫野菜の販売体験、夏まつり、荒城川あそびなどの合宿、伝統文化の学習、稲刈り、稲の脱穀、わら縄ない、いちご苗植え付け、まがたまづくり、大豆脱穀、餅つき、正月飾りづくり、豆腐づくり、どんと焼き、かるた取り大会、味噌づくりなど多くの活動をしていました。

 「里山の暮らし継承保存事業」では、里山の暮らしをテーマに、農業、自然及び歴史文化を切り口とした各種講座を開設し、事業推進することにより、市民が昔ながらの文化について認識を新たにするとともに、地域農業の振興と活性化を図る目的で実施されていました。

 その事業の開催内容は、そば打ち体験教室、お菓子作り教室、飾り巻き寿司教室、シルエットアート教室、家庭菜園教室などで、人員不足やコロナ禍で実施できない事業もあるとのことでした。

 自主事業として、「荒城農業体験交流館」を拠点に、同施設を利用した農と食、地域伝統文化に関する様々な事業を展開することで、施設を有効利用するとともに、都市と農村の交流や地域住民の教養文化活動に貢献することを目的に実施されていました。

 コロナ禍で開催できない事業はありますが、プロの陶芸家を講師に招き、陶芸体験を行っていて、小鉢やマグカップ、花瓶などを自由に創作しているとのことでした。

 荒城農業小学校は、農家先生16名とボランティアスタッフがJAや行政の皆さん50名ほどが携わり行われており、当活動が多岐にわたり驚きましたが、現在はボランティアスタッフなどの確保が難しく、多くの活動を行っていくことに難しさがあるとのことでした。

 「食農教育・食育活動」を地域づくりに生かし、地域資源を活用し、地域の活性化を図っていくことは、地域の皆さんのご理解とご協力がなければ活動できないことも痛感しました。

 まほろば文化村地域創生事業事務局長 片岡匠磨さんには、大変お忙しい中視察対応をしていただき御礼を申し上げますとともに、区長さん方には天気に恵まれ、錦織りなす紅葉を見ながら、有意義な視察研修ができましたことに感謝申し上げます。

▽ 毎朝恒例の写真は、前の日曜日に撮影した、爽やかに秋空が広がった高津屋森林公園周辺からの風景です。

高津屋森林公園周辺からの風景

 その他生坂村では、保育園でイングリッシュランド、小学校でALT、中学校で3年技術テスト、例月出納検査などが行われました。



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