信州生坂村「山紫水明 食と文化癒しの郷!」

山清路、大城・京ヶ倉等の自然。赤地蔵、百体観音等の伝統。おやき、おにかけ等の食文化を持つ生坂村!

セイコーエプソン(株)環境教育用ノート寄贈式&JA松本ハイランドとの行政懇談会&下生坂上空からの風景

2025年01月21日 | 生坂村の報告
 1月21日(火)は、日差しの届くことがあり、日差し次第で寒さが緩みました。
 午前11時からは、セイコーエプソン環境教育用ノート寄贈式を行いました。
 セイコーエプソン株式会社から、人的資本・健康経営本部 副本部長 窪田様はじめ、関係の皆様にお越しいただき、総務課長の進行で始まりました。

 セイコーエプソン株式会社様は、環境教育の推進を図ることを目的に、生坂小・中学校へ ペーパーラボ(同社が開発した使用済みのコピー用紙から再生紙を製造する機器)により作られた再生紙から製作した学習用ノートを、役場にはペーパーラボ再生紙を寄贈していただきました。

 窪田副本部長からは、当社の独創技術「ドライファイバーテクノロジー」を応用した乾式オフィス製紙機「ペーパーラボ」で、当社の社内古紙から再生しました学習用ノート120冊とA4の再生紙6,000枚を寄贈させていただき、それらを使うことによって、紙の循環などから環境教育につながればと取り組んでいますなどの挨拶をいただきました。

 私からは、ご寄贈いただきましたことに感謝を申し上げ、当村が環境省の脱炭素先行地域に選定され、太陽光パネルを設置してきており、4月からの電気の小売をする予定など大きく事業が動き出したことと、今年度観光庁の「第2のふるさとづくりプロジェクト」により、当村の動植物等の生物多様性を研究し、ネイチャーポジティブに向けて取組が始まったところであり、今後太陽光パネルで発電した余剰電力をお買い上げいただくと有り難いこと、脱炭素や環境問題で連携をお願いしたいなどの御礼の挨拶をさせていただきました。


 学習用ノート 120 冊 ・ペーパーラボ再生紙(A4) 6,000 枚を寄贈する目録をいただき記念撮影をし、その後も再生可能エネルギーの取組や環境関係などの話し合いをしました。





 午後4時からはJA松本ハイランドとの行政懇談会を開催しました。
 最初に田中組合長より、藤澤村長様はじめ行政、議会、農業委員会の皆様におかれましては、私どもの農業振興に関しまして、日頃からご指導を賜りまして、厚く御礼を申し上げる次第でございます。年が改まりまして、20日程過ぎておりますけれども、今年もよろしくお願い致します。
 直近の情勢という事で、販売の実績をご報告させて頂きますが、生坂村につきましては明科と一緒の統計になりますけれども、12月末現在で4億5,000万円という事で、昨年比が114%で5,500万円の増という事であります。内容は特にぶどうが121%で。米価上昇による米関係が111%という事でありまして、ほぼ順調な生産販売の状況かなと思っております。農家の皆さんの日頃の努力はもちろんでありますけれども、行政の皆さんのご支援の賜物だと思っていります。

 昨年の米について言えば、昨年の夏にスーパーにお米がないという、いわゆる令和の米騒動と云われる事態が発生しました。一時農協の直売所にも米がなくなるのではないかというギリギリの線があったのですが、農協の倉庫は、売買契約が済んだものを置いているものですから、勝手に米を持ち出すわけにはいかないという事で、そんな情報が流れていました。
 色んな理由がとりただされておりますが、1つは5年産の一昨年の米が猛暑によって品質低下で、食用に回る分が減少したというのが一番大きな事だと思いますし、それと宮崎で地震がありまして、南海トラフの報道がされ、それによる買いだめに走ったという事、それとインバウンドの商品が増えたという様な事で、いずれにしてもそういった一連の行動によって、民間在庫はあるのですが、消費者の皆さんが買いだめに走ったという事が大きな原因なのかなと思っております。

 食料自給率が全体で38%という状態がここ何年か続いております。そういった状況を避けるためにも食糧自給率をもう少し上げないといけないのかなと思っております。
 米について言えば私どものライスセンターが管内に14施設ございます。いずれの施設も老朽化しておりまして、この際14施設を11施設に統廃合して、機能整備をしたいと進めておりまして、それには多大な経費が掛かるという事で、実は昨年の12月に地元の国会議員をはじめ、衆参5人の国会議員の皆さんの所に要請に参りました。それから直接農林水産省の担当課長さんにも、お話をさせて頂いて、要請をしたところであります。

 手ごたえは、何とかなりそうかなという感触を得ております。従いまして後程詳細を申し上げますけれども、生坂村におかれましても、国の支援が得られるという事なりましたら、また、ご支援を頂戴できればありがたいと思っておりますのでよろしくお願い致します。
 この間の、新聞を見ておりましたら、生坂村の再生型観光を目的にした体験型学習ツアーという記事が載っておりました。記事を見ますと、旅人と移住の新しいライルスタイルを提案するというツアーという様な事であります。是非そうした事が、関係人口の増加に繋がれば、良いのではないかと思っております。いづれにしても山積する課題がありますけれども、行政の皆さんのご指導が不可欠でございますので、本日は生坂村の農業につきまして、忌憚のない意見交換ができればありがたいと思っておりますなどの挨拶をいただきました。

 私からは、本日JA松本ハイランドの皆さんと行政懇談会という事で、お忙しい中遠路生坂村まで、田中組合長さんはじめ幹部の皆さんにご出席を頂きまして、誠にありがとうございます。日頃は、農業行政、指定金融機関として金融関係はじめ多岐にわたり、色々とご支援、ご指導頂いています事に感謝を申し上げる次第でございます。今、農業関係では地域計画を策定しなければいけないという事で、今年度においてどこの市町村も対応に苦慮しているという事を聞いておりますが、当村はお陰様で、40数回の地域での話し合いを済ませまして、12月にほぼ地域計画を策定できました。今縦覧をしている状況かと思いますが、農業委員の皆さんをはじめ、ここにいる松本係長が一生懸命取り組んで頂いたお陰だと思っております。

 しかし、農業の状況は今日の地域課題という事でご提示させていて色々課題はございます。そういう中で生坂村の基幹産業である農業を次世代につないでいかなければいけないという事で、これからしっかり農業を行っていく農地、地域で保全していく農地や粗放的に利用していかなければいけない農地という様な形で、農地の区分を分けて5年後10年後の農業を生坂農業として確立していきたいと考えております。
 それには農協の皆さんに引き続きご指導を頂かなければならない点が多々ございますのでよろしくお願いしたいと思います。先程田中組合長さんから、ぶどうの昨年の売り上げが良かったという事でしたが、農地中間管理機構をお願いして、万平地籍の約1haの田畑をぶどう畑にするために、来年度は具体的にしっかり取り組んでいって、来年度中にはぶどう畑に圃場整備できればと思っております。
 南平ぶどう畑はお陰さまで圃場整備が済んで、5ha程ですが成木になってきて出荷量も増えてきたので、昨年の草尾の集出荷場は1万ケースを超したというお話も聞いておりまして、これからもぶどうの出荷も増えていくと思いますのでよろしくお願い致します。

 また、脱炭素先行地域の事業関係ですが、脱炭素先行地域に一昨年の4月28日に選定をされまして、農協さんにも地域エネルギー会社の(株)いくさかてらすにご出資して頂いて、一昨年の7月に会社が設立しました。
今年度は、昨年の4月から本格的に、大きな事業が動き出しまして、(株)いくさかてらすとしては、公共施設17施設に太陽光パネルの設置が済みまして、民家4軒と事業所4施設の計25箇所に太陽光パネルの設置ができました。来月2月上旬には経済産業省から電気の小売りの許可を頂いて、今年の4月から(株)いくさかてらすで電気の小売業を始める予定でございます。
そして、マイクログリッドでこの地域と草尾地域のぶどう畑も行っていくわけですが、また4月から大きな事業も進んでいきますので、(株)いくさかてらすの監査役という事で色々情報を提供させて頂きながら(株)いくさかてらすに出資して良かったなという事を感じて頂くような会社にしていきたいと思っております。

 また、融資の点では金融機関から貸して頂けなかった事例が多く、選定された地域が苦慮しているので、環境省も今後考えていかなければいけないという話も聞いております。当村としては松本信用金庫さんにご融資頂いてどうにか動き始めましたので、また、(株)いくさかてらすが順調に動き出しましたら、農協さんにご融資を頂けたらと思いますので引き続き生坂村に対して多方面からのご指導ご鞭撻をお願いいたしますなどの挨拶をさせて頂きました。

協議事項
中期3カ年計画(2025-2027)について
基本目標1 農業所得と拡大と産地の発展についての主要方針の基本目標、農業所得の拡大と産地の発展で農業生産振興、農業生産コスト削減と販売力強化、将来を据えた持続可能な営農関連事業の確立、次期中期3カ年計画(2025~2027)年度別実行計画の内容について、夢づくりサポートについて説明がありました。また、「令和6年度補正」新基本計画実装・農業構造転換支援事業(略称:再編新事業)によるRC機能の再編整備の実施について説明がありました。
  
2.生坂支所 農業振興策(地域農業振興ビジョン)について
 地域農業振興ビジョン基本方針、具体的方策、主要農産物生産計画、主要農産物生産振興策、担い手及び多様な農業者の育成と環境に配慮した持続可能な農業への取組について、農の営みを通じた豊かな地域づくり、各種支援対策の活用、地域振興ビジョンの推進体制について説明がありました。

主な意見・質問とその説明の概要は、
・生産量で葡萄の令和7年度の出荷計画について質問があり、計画では過去3年間の平均をとっている。目標は1億円を超えるように計画していると説明がありました。
・農産物の戦略的推進品目拡大サポートでぶどうの品目について質問があり、シャインマスカットは生産過多になり、価格低迷しているので、昔からの品種に力を入れて品質を重視していきたいと説明がありました。
・葡萄全体の単価が底上げされており、ありがたいと意見がありました。

3.地域の課題について
 所有者不明の土地増加に伴う有害鳥獣被害対策についてで、村の基幹作物であるぶどう栽培への影響、集落の多面的機能の低下について、過疎化・高齢化による人口減少についてで、集落消滅の危機による荒廃化、移住者定住に向けたサポート体制、気象災害に対応した農家の安定的経営の対策についてで、収入保険加入促進への取組、気象災害対策資材への支援について説明がありました。

 主な意見・質問とその回答の概要は、
・有害鳥獣の被害対策で、猟友会の中で猟銃の保持者が減っているので、何らかの対応が必要ではないかと意見がありました。
・夢づくりサポートの事業で、行政の事業と連携して行えば、さらに効果が出るのではないか意見がありました。
・ふるさと納税で、多品種のぶどうを組み合わせた返礼品を推進して欲しいと意見がありました。
・所有者不明土地については、農業上の利用を行う農地の区域内では、それほど無いと捉えているが、国も進めている相続登記を徹底していただかないと、今後賃借権設定を行う際にも手続きが複雑化することが想定される。

・地域課題という点では、カラスによるブドウの被害である。この対策として、それぞれの地域では、カラスが巣を作っている木の伐採や、村の補助金を活用して、カラス撃退装置を設置するなど、被害軽減に努めているが被害は無くならない状況である。カラス被害は大変深刻であるため、この対策について、ご指導をお願いしたいと意見があり、ぶどうの圃場を網で囲ったり、細い糸を張り巡らしたりする方法が良いのではないかと説明がありました。

 それぞれの案件に対し親身にお答えいただき御礼を申し上げますとともに、引き続き当村の農業振興等にご支援、ご指導の程よろしくお願いいたします。お忙しい中、田中組合長をはじめ幹部の皆さんと有意義な懇談ができましたことに感謝を申し上げます。

下生坂上空からの風景
△▽ 毎朝出勤前恒例の撮影は、下生坂の高台に行き、雲に覆われた上空からの風景を撮影しました。

 その他生坂村では、総務課関係工事開札、男女共同参画推進協議会、5班の皆さんの元気塾などが行われました。


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