最近真空管オーディオアンプのとこで悩み出している、悩みは初心者の如く簡単で、あと少し「いい音で聴きたい」欲求・・・・その様な初歩的な悩みで、現在使用のアンプのグレートアップか?交換するか?特に歌劇等を聴き出し、小編成の音楽を中心に聴いてきた者にとっては、随分な変わり様であり状況が変わって来たことも起因する。
又聴く音楽によってアンプ等パーツの取替も無精者の筆者には面倒で出来れば手間をかけず又法外な金額もかけずに「いい音で聴きたい」と願う。
聞くところにによると300Bシングルより2A3シングルアンプがむしろ良い結果が得られるとも伺ったこともあり、益々迷路をさまよい歩くのか・・・・・・・?
例えばプッチーニのトゥーランドットの前奏曲を鳴った瞬間、期待と興奮を覚える、ある程度の音量と重低音が聴ければ益々盛り上がり、あと少しいい音を・・・・と望んでしまう、泥沼の入口である。知らぬ間に泥沼の世界に誘拐される、一度40代の頃、この先を見ることが怖くなりオーデイオを閉鎖したこともあるが、自然と泥沼は見えるのある。
しかし今や細々と年金暮らしのため成約があり、超えては行けない壁があることは自覚出来るが。最近聴く音楽も特にフルメンバーの演奏が多いので、ここで改めて好きなバッハの小編成の音楽を検証することにした・・・・・これは今正に泥沼入口であろうか。
筆者が昔バッハの音楽を聴き出した頃有名なチュロ組曲があり、その後3曲のヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタを知った。
チェンバロ伴奏付きの三つのソナタ(BWV1027~1029)はこの有名な作曲家のものということも あって、ヴィオラ・ダ・ガンバの曲全体の中にあっても演奏者に重要なレパートリーとなっているようです。
一方でバッハの作品という観点から見ると、彼の室内楽作品は案外と少ないのです。フルート、ヴァイオリン、チェロという楽器でそれぞれに無伴奏のものとチェンバロなどの伴奏付きのものとがある、なしという具合に考えるなら、実際はチェロと チェンバロによるソナタは存在しないので、音域的にはその位置にあるのがこのヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタだと捉え てもいいかもしれません。
又チェンバロの代わりに勿論ピアノ演奏、オルガン演奏などの件楽器との演奏が多い、当時パブロ・カザルスのチェロでの演奏も聴いた。後はヴィオラ・ダ・ガンバ使用のバッハの室内楽はそれでもうほとんどというか、それ以外の曲となるとチェンバロの独奏曲を除いて「音楽の捧げもの」ぐらいなのです。ちなみに二本のフルートと通奏低音のためのトリオ・ソナタ (BWV1039)はこのヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタの第1番(BWV1027)と同じ曲なので、フルートの方でまとまった曲を聞いていると、あれ、どこかで聞いたようなメロディーだな、ということになるかもしれません。
メンデルスゾーンがバッハの曲を発見し、その後次々を解明されたバッハの曲もよく聴くようになったのは意外と近年のようなんです。勿論筆者がヴィオラ・ダ・ガンバの演奏を初めて聴いたのが、古くはこの分野の草分け的存在でバーゼル・スコラ・カントゥムの創 立者であるアウグスト・ヴェンツィンガーとフリッツ・ノイマイヤーによるものがアルヒーフから出て、これ はまだピリオド楽器とその奏法の前である50年代ということもあり、ビブラートを用い、チェロで弾く ものと同様の朗々となめらかな抑揚で進めています、当然ヴィオラ・ダ・ガンバという楽器も新しい楽器である。
「ヴァイオリン」「ヴィオラ」「チェロ」「コントラバス」の4つの楽器は、弓で弦を擦って音を出す「擦弦楽器(さつげんがっき)」です。形は似ていますが、実は違いを知らない人は多いのではないでしょうか。「ヴィオラ」と「チェロ」は色々な音域を出すために「ヴァイオリン」から発展した楽器です。
それに対し、「コントラバス」はヴィオラ・ダ・ガンバ属の仲間である、「ヴィオローネ」と言う楽器から発展しました。そのため、「ヴァイオリン」「ヴィオラ」「チェロ」は弦の数が4本であることに対して、コントラバスは5本のものもあります。
ヴィオラ・ダ・ガンバの名前はイタリア語です。”ガンバ”とは「脚」という意味で、脚に挟んで演奏します。チェロも昔は足に挟んで演奏しましたが、今は底にエンドピンが付いていますので、足で楽器を支えることはありません。
トレブル、テナーなど楽器大きさによって音域が異なり、脚に挟んだり膝に乗せたりして演奏します。ちなみに、バス・ガンバがチェロと同じ音域となります。
見た目に注目してみますと、ガンバはチェロに比べると"なで肩"です。コントラバスはガンバの仲間の楽器になりますので、確かに“なで肩”です。ガンバの弦の数は6本もしくは7本が主流、チェロは4本です。ソプラノ、アルト、テノール、バスの基本サイズがあります。
ただし、「ソプラノ」の語は今日ほとんど使われず、英語のトレブル、またはドイツ語のディスカントがよく使われます。フランス語ではデュシュといいます(これらはすべて高音域の意味)。大きさと音域は、トレブル(およびアルト)がヴァイオリンと、バスがチェロと、それぞれほぼ同じで、テノールはその中間です。
独奏用としてはバスがもっともよく使われたので、単にヴィオラ・ダ・ガンバ(またはヴィオール)といえばふつうはバスのことです。
パオロ・パンドルフォ(Paolo Pandolfo) ローマ出身のヴィオラ・ダ・ガンバ奏者。初めコントラバスを学ぶ。古楽界は言うにおよばず、音楽界全体につねに衝撃を与えつづけているパオロ・パンドルフォは、1979年頃より、エンリコ・ガッティ(vn)、リナルド・アレッサドリーニ(cemb)など、こんにちの古楽器界を代表する名手たちとともに、ルネサンスとバロック音楽の演奏の研究をはじめ、スイスのバーゼル・スコラ・カントルムにて、ジョルディ・サバールに師事しました。
1982年以降、サヴァルのアンサンブル「エスペリオンXX」の一員として活躍、1990年、独奏者としての活動を開始した。1992年には、5人のヴィオラ・ダ・ガンバのグループ「ラビリント」を結成した。また、1996年にはJ.S.バッハの無伴奏チェロ組曲をヴィオラ・ダ・ガンバで録音し、注目を集めている。1990年には、独奏者としてのレコーディング(C.P.E.バッハのヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ)が成功を収め、以来、世界各地で演奏活動を展開、これまでに発表したCDもつねに話題を呼んでいます。
ヨハン・セバスチャン・バッハ(1685-1750)
ヴィオラ・ダ・ガンバのソナタ
ソナタI、BWV 1027
01アダージョ
02アレグロ、マノンタント
03アンダンテ
04アレグロモデラート
05 プレルディオ
(即興)
06コム、ズースクロイツ
(レシタティーボ&アリア、マテウス-パッション、BWV 244)
ソナタII、BWV 1028
07アダージョ
08アレグロ
09アンダンテ
10アレグロ
11エストヴォルブラハト
(アリア、ヨハネス-パッション、BWV 245)
07アダージョ
08アレグロ
09アンダンテ
10アレグロ
11エストヴォルブラハト
(アリア、ヨハネス-パッション、BWV 245)
ソナタIII、BWV 1029
12ビヴァーチェ
13アダージョ
14アレグロ
ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのバッハの3つのソナタの彼の以前の録音(ハルモニアムンディで、リナルドアレッサンドリーニと共に)から15年後、パオロ・パンドルフォは、徹底的に再考されたアプローチでこのレパートリーに戻ってきました。
彼の楽器の固有の可能性に対する考察、研究、研究。これら2つの楽器の基本的な異なる性質を考えると、これらの作品のパフォーマンスは、パンドルフォの言葉で、音楽の本質的な性質によって要求されるものではなく、「音楽的な議論」に変わることがよくあります。 「透明性と雄弁さ」を実現します。
解釈の談話パオロ・パンドルフォでこの演習ではPandolfo、同様に、チェンバロマルクスHünninger、長年にわたって友人や教師に適切合さ音楽の心を発見したバーゼル・スコラ・カントゥム。結果のディスクには非常に個人的な味があり、Roman gambaプレーヤーが行うすべての点で妥協のない品質の感覚を繰り返します。フォルケレ、ヒューム、マレー、サントコロンブ、アベルによる彼の重要なレコーディングに続き、彼は現在グロッサにバッハの彼自身の特定のビジョンをまとめています。それは伝説のシックススイーツのレコーディングで2000年に始まりました。
ディスクを完成させるには、バッハの受難曲の2つからパンダフォトヴィオラ・ダ・ガンバが描かれた2つのボーカルアリアがあり、パンドルフォには最近の2人の主要な初期の歌手、カウンターテナーのマイケルチャンスとベースのハリー・ファン・デル・カンプが加わってい ます。
ヴィオラ・ダ・ガンバで演奏のパンドルフォ / バッハ:Bach: the Six Suites無伴奏チェロ組曲全曲
現代最高のヴィオラ・ダ・ガンバ奏者と称される名手パオロ・パンドルフォによる「無伴奏」が、ジャケット・デザインを一新して登場。「チェロのバイブル」をガンバで奏し、その特質を最大限に反映させながら、この名作の新たな魅力を掘り起こした名演奏と絶賛された一組です。演奏は、バロック楽器ならではの緩急強弱を自由自在に駆使、チェロに比べてややハスキーな音色を基調に多彩かつ微妙な変化を施しながら、全曲を語りおろしていきます。
時にダイナミックに、時に弾き崩しとも思わせる表現をも交え、この大作を飽かさず聴かせる技量はみごとなもの。まるで名人の語りに間近で接するようなきわめて親密な感覚は、やはりモダン・チェロからは容易に味わい得ないところでしょう。
なお、楽器の特性から全曲は次のように移調して演奏されています。
第1番(ト長調→ハ長調)、第2番(移調なし)、第3番(ハ長調→ヘ長調)、第4番(変ホ長調→ト長調)、第5番(ハ短調→ニ短調)、第6番(移調なし)。また、曲によっては和声的な追加や、第4番の「サラバンド」でのピツィカートなどの編曲も施されています。
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲 BWV.1007 - 1012 Bach: the Six Suites
01. Prelude; Allemande; Courante; Sarabande; Gavotte I; Gavotte II; Gigue
02. No. 6 in D, BWV1012
03. Prelude; Allemande; Courante; Sarabande; Gavotte I; Gavotte II; Gigue
04. No. 5 in C Minor, BWV1011
05. No. 1 in G, BWV1007
06. No. 4 in e Flat, BWV1010
07. Prelude; Allemande; Courante; Sarabande; Bourree I; Bourree II; Gigue
08. No. 3 in C, BWV1009
09. Prelude; Allemande; Courante; Sarabande; Menuett I; Menuett II; Gigue
10. No. 2 in D Minor, BWV1008
11. Prelude; Allemande; Courante; Sarabande; Menuett I; Menuett II; Gigue
12. Prelude; Allemande; Courante; Sarabande; Bourree I; Bourree II; Gigue
パオロ・パンドルフォ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
録音:2000年[デジタル]
このガンバの音は、チェロに比べると、軽やかでクリアーに思えます。 表現に押しつけがましさがなく、音楽がとても素直に入ってくる感じがしました。 演奏に神経が行き届いているというのか、音が先の先まで伸びていくような感覚を受けるときがあります。(植物が成長して、伸びていくのを想像しました。) また、軽やかで透明な感覚は、澄んだ空気を吸っているみたいに感じるときもあります。そう、「呼吸感」がとても心地良く感じられました。
そして、いくつかのサラバンドなどを聴くと、パンドルフォが「心の静けさ」を持った音楽家であることが伝わってきます。 目を閉じて、静かに、音楽に合わせて呼吸しながら聴くと、自分の中にある「静かな感覚」が呼び覚まされることがあります。
この演奏が、正しいかどうかはわかりませんが、とても独自の価値を持つ演奏のように思えました。又パンドルフォの(ヴィオラ・ダ・ガンバ)の演奏での良さはチェロでは味わえない豊かな低域とビオラ感覚の高域の音質の豊かさが味わえた事です。
沁み沁み思うはバッハの音楽性の深さを垣間見る、ヴィオラ・ダ・ガンバ曲に、ブラボー!
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