行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

紅白ゲンノショウコ

2019-09-09 20:00:36 | 花,植物
ゲンノショウコ、
日本全土の山野や道端などに、
夏から秋にかけて白色、紅紫色の花を咲かせる多年草、
小さな花ですが、野の花にしては見栄えのする美しい花です。


フウロソウ科フウロソウ属、
平地や低山の野原によく見られるゲンノショウコです。
その紅紫色の花は美しく、
高原の湿地に咲くアサマフウロによく似ています。
(9/2、長池公園にて)


ゲンノショウコは雌雄異熟、
自家受粉を避け、より多様な子孫を残すための植物の仕組みの一つです。
花が開くと、まず雄性期、
雄しべが熟し、雄しべの葯から花粉を出しますが、
雌しべの柱頭はまだ開いておらず受粉はできません。
そして、ほんのわすかの両性期の時期を経て、
雌性器、雄しべが枯れ落ち、雌しべの柱頭は5裂して活性化します。
写真上の2つの花、左が両性期、右が雌性器の花です。


昭和記念公園のこもれびの丘にて(9/7)。
白花に混じって紅紫色がポツリポツリと咲いていました。
上写真は柱頭が開いていないので、、雄性期の花です。


白花(9/2、長池公園にて)。
右の花、両性期から雌性期へ移行途中。
左は花の終わり、花びらが散りはじめています。


(9/7の昭和記念公園にて)。
咲きはじめの雄性期の白花です。
すぐ横の蕾もまだ硬いように見えます。


ゲンノショウコ、
古くから民間薬として、
干したものを煎じて下痢止め、健胃薬として使われています。
名の由来は、飲むとすぐ効くので「現の証拠」。
別名はミコシグサ(御輿草)、
実の裂けた姿が御輿の屋根に似ているところから。
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ヒメアカタテハ

2019-09-08 20:00:31 | 昆虫
夏の終わりの花壇の花に
ヒメアカタテハを何頭か観察しました。
珍しい蝶ではありませんが花と組み合わせると絵にはなります。


ケイトウの花にヒメアカタテハ。
新鮮な個体です。


翅を閉じたヒメアカタテハ。
キバナコスモスには蝶や蜂がよく集まります。
ヒメアカタテハもこの花が好物のようです。


翅の表面はオレンジ色に黒色紋、
アカタテハに似ますがそれよりやや小型です。
アカタテハは減少しているようで、
見る機会がずいぶんと少なくなりましたが
このヒメアカタテハはよく見ます。
特に夏の終わりになると増えてきます。


翅の表面より裏面の方がよりアカタテハに似ています。
ヒメアカタテハ、
幼虫の食草はヨモギなど。
ちなみにアカタテハはイラクサやカラムシなど。
減少しているのは食草が少なくなったことが一因のようです。


花壇のキク科の小さな花にヒメアカタテハ。
この個体、ずいぶん色が褪せ、翅にも傷みが見られます。
新鮮な個体とはずいぶん印象が変わります。


上とは別の個体ですが
これも翅が色褪せ、傷みがあります。
古い個体と新鮮な個体が同時に見られるヒメアカタテハです。
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8月下旬のキマダラセセリ

2019-09-07 20:00:03 | 昆虫
8月下旬、
多分、第2化、新鮮なキマダラセセリが
センニチコウそしてキツネノマゴの花にやってきました。


公園の花壇、
咲きはじめたばかりのセンニチコウの花畑に
キマダラセセリがやってきて、
戦闘機のように翅を立て、白い花の葉にとまりました。


ヒユ科センニチコウ(千日紅)、
名のように夏から秋遅くまで長い間、花を咲かせ続けます。
名は紅ですが、紅色以外にも白色、赤紫色、桃色などの色があります。
実は、この花に見えるのは苞、
本当の花はこの苞の中にパラパラと見える黄色の部分なのです。


キマダラセセリ、
しばらくすると赤紫の花にとまり吸蜜、
黄色の花にねらいを定め、口吻をしっかり伸ばしています。


イチモンジセセリは何頭かいましたが
キマダラセセリはこの一頭だけ、
そして好きな蝶です。
下から、正面顔をねらって見ました。


道ばたに咲いたキツネノマゴにも
キマダラセセリの姿を見つけました。


傷みの少ない姿、
多分、8月下旬に発生する第2化(夏型)と思われます。
キマダラセセリ、7月初旬頃と8月下旬、年2回の発生です。

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ササキリ成虫と幼虫

2019-09-06 20:00:14 | 昆虫
林縁の草原を足でかきまわしなが歩いて見ると、
草の中からササキリの成虫そして幼虫が跳び出してきました(8/29)。


ササキリ。
きれいな緑色で翅と体の側面が黒褐色、
体長1.5cmほどの小さなキリギリスです。
長い産卵管があります。雌の成虫です。


この個体は緑色が少し淡色、
これも雌の成虫です。
もぐもぐタイム、なにかを食べているようです。
ササキリは雑食性、虫も食べますが植物を食べます。


これは雄の成虫。
産卵管の有無で雌雄が区別できます。


雄も、もぐもぐタイム。
昼食はキツネノマゴの花穂のようです。


雌の幼虫、
背中に翅が生えはじめています。
多分、あと一回の脱皮で成虫となる終齢幼虫と思われます。


上の雌とほぼ同じステージ、雄の終齢幼虫です。


後脚の真ん中あたりに白色、
若い幼虫、雌です。
7月に写した初齢幼虫と見比べると産卵管がはっきり伸びています。
人間でいうと小中学生ころでしょうか。


上よりさらに若いと思われる幼虫がまだいました。
これも雌のようです。
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ハグロソウ、キツネノマゴ

2019-09-05 20:00:43 | 花,植物
8月下旬、公園の山の小径にハグロソウが
小さなピンク色の花をあちらこちらに咲かせていました。
そしてキツネノマゴ、
こちらは8月下旬になると、
平地、山野を問わず草地のいたるところで咲きだします。


ハグロソウ。
関東以西に分布するキツネノマゴ科ハグロソウ属の多年草、
やや湿った林縁などの半日陰に生育します。


2弁花が珍しく、目をひきます。
雄しべは2本、長く伸び、
雌しべの柱頭は2裂します。


葉は濃い緑色、
そのせいか小さな花でもピンク色がよく映えます。
葉黒草(ハグロソウ)の名は
葉色が濃く、薄暗い林縁では葉が黒く見えるから。


キツネノマゴ。
キツネノマゴ科キツネノマゴ属の一年草、
8月下旬になると道端などに、
茎の先端に穂状花序を伸ばし、小さな花を咲かせます。


花は唇型、上唇は小さく三角形で、先端は2裂、
下唇は丸く広がって反り、先端が3裂します。
花色は上唇は白色ですが、大きな下唇が淡赤紫色、
全体として淡赤紫色に見えます。
その花にヤマトシジミが吸蜜していました。


このキツネノマゴの花、
小さな虫たちの夏の終わりの重要な蜜源、
シジミチョウやセセリチョウ、ハチなどがよくやってきます。
ツバメシジミ♀も吸蜜。


イチモンジセセリ、
8月下旬になると個体数が増える蝶、
キツネノマゴの花には常連様です。
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サネカズラ、雌雄の花と青い果実

2019-09-04 20:00:32 | 花,植物
8月下旬の散歩の道端に
サネカズラの薄黄色の花を見つけました(8/27)。


サネカズラ、
マツブサ科サネカズラ属の常緑のつる性木本です。
同じ木に雌雄の花を付ける雌雄同株もありますが、
基本的には雌雄異株の木です。
写真は雌花。


花の形は雌花も雄花もよく似ていますが、
雌花は花の中心の球状部分が緑色、
ここに雌しべがたくさん付いています。
緑色の中に白っぽく見えるのは花柱。


その雌花に並んで、
早くも青い集合果がところどころにできていました。


その果実の中に、早くもうっすらと色づいているものが見られました。
秋11月ごろになると真っ赤に熟します。
そして一つずつ、実が落ちます。


別の木の花、
これは雄花、花の中心の球形部分が赤色です。
ここにたくさんの雄しべがあります。


これも上と同じ木、
この木には果実がなく、雄花だけでしたので多分雄株と思われます。
別名はビナンカズラ(美男葛)やビンツケカズラ。、
かつて樹皮や枝を水に漬けたり煮て、出てくる粘液を整髪料に使ったそうです。
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タマムシ

2019-09-03 20:00:00 | 昆虫
今年もタマムシが近くに見られました。
正確にはヤマトタマムシ、
金属光沢の緑色と赤色の翅が美しく、
古くは「玉虫の厨子」などの装飾に使われた甲虫です。


8月の炎天日、
林縁の日陰、幹に苔の生えたコナラにタマムシを見つけました。


木の下に近づいて見ても、
飛んで逃げることなく、
木の幹の周りを上に下に移動を繰り返していました。


腹部末端に産卵管が見られます。
雌の個体、産卵場所をこの幹に定めたようです。
朽木に産卵することの多いタマムシですが
生木にも産卵するようです。


8月の別の日、
丘陵の山道を歩いていると、
前方の木の低い場所になにかがとまりました。
近づいてみると、タマムシです。
手にしていた望遠マクロでねらって見ましたが
眼にピントが合っていないのが残念、
まあ眼が写っているのでいいことにします。


角度を変えて、横からも。
全身が写るようにと、
カメラを移動した途端に飛び立たれました。


翅を広げたところを撮れたらうれしかったのですが、
飛びものは難しい、いつも反応ができません。
残念なので、近くにいたマメコガネを一枚。
どこにでも現れ、いつも交尾している印象の小さなコガネムシ、
よく見ると緑色の金属光沢がきれいです。
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晩夏のキバナコスモスの中で

2019-09-02 20:00:37 | 花と虫
8月25日、
8月初旬、中旬を思えば、だいぶ涼しくなってきたので、
望遠マクロを片手に公園の花壇へ。
キバナコスモスとそこにやってきた蝶や蜂を写しました。


ヒメアカタテハ。
夏の終わり頃からになると増えてくる蝶です。


イチモンジセセリ。
この蝶も8月下旬になってよく見るようになりました。


キアゲハがやってきました。
少し遠くからでしたのでトリミング。


モンキチョウもいました。


幸せの青い蜂、
ルリモンハナバチ。


スミスハキリバチでしょうか。


トックリバチの仲間。


最後にツマグロヒョウモン♂。
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初秋の草の花たち

2019-09-01 20:00:55 | 花,植物
連日の暑さが和らいできた8月22日、
久しぶりに谷戸の野道を散歩、
カガイモ、センニンソウ、ツリガネニンジン、ツユクサそしてミゾソバ
晩夏から初秋の草の花を写しました。


ガガイモ、
キョウチクトウ科のつる性多年草です。
フェンスに絡みつき薄紅色の花をたくさんつけていました。
葉は大きく、深緑色、白い葉脈とのコントラストがきれいです。


そのカガイモの花に
たくさんのヒメジュウジナガカメムシ。


センニンソウ、
キンポウゲ科のつる性、木質の多年草、
8月下旬~9月、山野の道端に白色の花が多数つき、
香りも強く、よく目立ちます。
痩果に付く綿毛を仙人の髭に見たてたのが仙人草の名の由来です。


センニンソウとヒルガオが並んで花をつけていました。


キキョウ科ツリガネニンジン。
野原に普通に見られた多年草ですが、
最近は少しずつ数が減っています。
花は淡紫色、写真上は花が白色に見えます。
白花のものはシロバナツリガネニンジンと呼ばれているようです。


ツユクサ科ツユクサ。
6月下旬から咲いているものもありますが
「梅雨草」ではなく、露草、初秋の季語です。
どこにでも見られますが、花は野には珍しい青色です。


タデ科ミゾソバ、
水田の畔や休耕田などの水辺に群生する一年草、
夏の終わりから秋にかけて、
白色で花弁の上部が紅色の花をかたまって咲かせます。
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