はちみつと青い花 No.2

飛び去っていく毎日の記録。

白杖を持った方に声をかけたら‥

2024年07月23日 | 雑感
2024/07/23

『目の見えない人は世界をどう見ているのか』
を読んでいることを、先日書きましたが

私が目の不自由な方と出会うことは
めったにありませんが
僅かながら関わりを持った時のことを
書いてみたいと思います。


昔のブログから引用します。
(多少長くなります)

2013年のこと。

中央図書館に行ったときのこと。
本やCDを借りて、5階から降りるエレベーターに乗りました。
乗ったのは私一人でしたが、ドアを閉めようとしたとき、ちょっと離れた場所から、ガツンと何かに当たるような音がして、「ああ!」という声が聴こえました。

まだ閉まっていないエレベーターの中から顔を出して見ると、女性が廊下に置かれた看板にぶつかって声をあげたのだとわかりました。

(あんな大きな看板にぶつかるなんて不注意な人だなあ)と思いました。
あの人もこのエレベーターに乗るのだろうかと「開」のボタンを押して待っていました。

その人はなかなかエレベーターのところに来ませんでした。もう一度顔を出して見ると、そのときに白杖を持っているということがわかりました。

その人がエレベーターの近くまで来たので、「乗られますか?」と尋ねると、
顔がぱっとうれしそうになって、「はい」と、杖で確認しながらエレベーターに乗り込んできました。馴れた様子でした。

私は(あんなに大きな看板に)と思ったけれど、白杖で看板を知ることはできず、目の見える人には何でもなくても、通路の1/3ほどを占める看板にぶつかってしまったのだなあと思いました。

図書館の廊下には、視覚障害者用の凸凹のラインがありますが、通路の一部に看板を置くとは、目の見える人の考えることだと思ったのです。

その人は降りる階のボタンを押していなかったので、「1階でいいですか」と聞くと「はい」。
二人でエレベーターに乗っていると「今日は雨が降るんでしょうか」と聞かれました。「今日はかなりいい天気で、日が照っています。」と答えながら、(お天気はわかりにくいのだろうな)と思いました。

1階に着くまでの短い間、話をして、1階でドアが開いてもその人はじっと立っていて降りませんでした。
(あ、音声もなく、ドアも無音で開いて、どうやって1階に着いたことを知ることができるのだろうか)と、私も気がついて、「1階に着きましたよ。」と声をかけると、その人は降りていきました。

エレベーターが何階で止まったのか、音声がないと目の見えない人には何も情報がないということも、そのとき気づきました。



数年後に経験したこと。

仕事に行く途中
自転車で坂道を下っていたら
道で「わからなくなっちゃった」
と大きな声でひとりごとを言って
うろうろしている女性がいました。

白杖を持っていたので
「どうしたんですか?」と声をかけると
図書館に行きたいのだが
(前とは別の図書館)
目印のポールがわからなくなってしまった
とのこと。

ポールとは標識のポールのことです。

その人の歩いてきた道から左に曲がる
目印になるポールだったのです。

「ポールならここにありますよ」
と手を引いて、触らせると
最初はちょっと疑っているような
様子でしたが
「前に駐車場はありますか?」
「ありますよ」と答えると
やっと安心したような様子を見せました。

「これがわかれば、あとは一人で行けます」
と言ったので
私も仕事に行く途中だったので
そこで別れたのでした。


そんな経験があったので
目の不自由な方が困っている様子だったら
声をかけようと思っていました。

最近ですが、電車に乗る時に
目の不自由な方と遭遇したことがありました。
そのとき、意外な反応をされたのです。

その時のことはまた次回に書きますね。



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