はちみつと青い花 No.2

飛び去っていく毎日の記録。

「福間洸太朗・吉田誠 夜クラシックコンサート」

2017年07月01日 | コンサート
2017/07/02

昨夜、文京シビックホールで行なわれた「夜クラシック vol.13」の
福間洸太朗さん・吉田誠さんのコンサートに行ってきました。

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おふたりともフランス国立音楽院で学んだご縁から、
フランス曲、シャンソンを中心にしたコンサートでした。

冒頭の福間さんのドビュッシー「月の光」は、真っ暗なステージで始まったので、
鍵盤が見えるかなと心配になるくらい。
最初の音が流れた瞬間に薄明かりが射して、これは「月の光」らしい演出でしたね。

曲を聴くと、その曲をよく聴いていた頃のことが思い浮かびます。
今回はそれを強く感じたコンサート。

「月の光」では、アンデルセンの『絵のない絵本』を思い出しました。
昔、アンデルセンの『絵のない絵本』が好きだったのです。

この本に描かれた月と、実際の窓の外の月を見て、
アンデルセンの頃の月はこんなだったかと思い浮かべた記憶が。
あの頃は夜空も澄んでいたなあ。

ショパンの「ノクターン第2番」は、きっと最も有名なノクターンでしょう。
昔、仕事をしていた施設の閉館のときに流れる曲がこれ。
この曲が館に流れると、ああ、今日も仕事が終わったんだと、ほっとした気持ちになったものです。

吉田さんの「鳥たちの深淵」(メシアン)は最弱音から最強音まで続くロングトーンが
何度も出てきます。
とても息詰まるような集中力を感じる曲でした。


福間さんのサティの「ジュ・トゥ・ヴ」はCMや映画でよく使われた曲。
軽やかに左右に揺れる感じが好きで、私もリトミックで簡単にしたものを使っています。

「聞かせてよ、愛の言葉を」は、リュシエンヌ・ボワイエが歌ったシャンソン。
これもすごく懐かしい思い出のある曲。
昔、シャンソン歌手の石井好子さんのエッセイが大好きで(「暮らしの手帖」の愛読者だったので)、
よく読んでました。

パリに初めて来た石井さんが歌った歌。
そのときはどんな曲か知らなかったのですが、すぐに借りて聴いてみました。
フランス語の歌をひとつ歌えるとかっこいいなと思って、最初の部分だけ覚えました。
(あとの部分は挫折)


Parlez-moi d'amour
Redites-moi des choses tendres
Votre beau discours
Mon coeur n'est pas las de l'entendre

その懐かしい曲を聴いて、そのことを思い出した。
昔のことはよく覚えているなあ、歌詞さえも・・・・ 

そんなわけで、楽しい気持のよいコンサートでした。

今回は前の席だったので、最弱音も息つぎの音もよく聞こえました。
クラリネットの音も耳に心地のよい響きですね。
ふたりのやり取りも楽しかった。

いろいろなコンサートやアイスショーに行ってみて思うのですが、
演技者の発するオーラというのか、その人の「気」を感じる範囲というのが確かにあって
それが私の場合ですが、せいぜい半径10m前後の気がします。

今まで、あまり後ろだと見えないから、よく聞こえないからという理由で、
受ける感覚、インパクトが半減するのかと思ってきましたが、
「気」が届く範囲、届かない範囲があるのだと感じました。

「気」と言ってみましたが、「オーラ」、「エネルギー」というのか「波長」というのか。
そんなものあるかどうかもわからないのですが・・・。

アイスショーも演劇舞台も同じなんですよ。
後ろの席では、たくさんの観客の発する「気」で薄められてしまうというのか
さえぎられてしまうというのか・・・。
感動が少ないのです。

だから、できるかぎり前の席のチケットを取りたい(こんな結論)



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