はちみつと青い花 No.2

飛び去っていく毎日の記録。

バッハ「無伴奏チェロ組曲」とダンス

2019年12月26日 | 音楽

2019/12/26

 

ときどき頭に浮かぶ曲がある。

それはバッハの「無伴奏チェロ組曲」。

私の記憶では90年代、チェリストのヨーヨー・マが大人気だった時期に彼が弾いていた曲。

曲もよく、チェロの音も深みがあって素晴らしいけれど、この曲が忘れられないのは、音楽に合わせたダンス=身体表現があったからだ。

NHKの教育テレビで、ヨーヨー・マがこの曲を弾き、演奏にあわせてダンサーたちが踊る映像を放送したことがあった。坂東玉三郎の回もあった。

私はリトミックを習ってはいたけれど、地方に住んでいたのであまりバレエを見る機会がなく、シンフォニックバレエのようなものは知らなかった。ただ、プラスティックアニメ(動的造形)はリトミックの中で習っていた。そして、音楽を体の動きで表現しなさい、というようなことをやったりした。

この番組を見て、私は音楽と身体表現というものに目を開かれた思いだった。

そのテレビ番組はVHSのビデオに録画していたが、もうデッキもビデオテープも処分してしまった。

その映像のことをときどき思い出し、また見たいと思ってYou Tubeを検索したけれど、長い間見つからなかった。

そうしたら、つい最近見つけたのだ!

ああ、これだった、とても懐かしかった。

ヨーヨー・マが弾いているので、これに間違いはない。今となっては、こんなに暗い不鮮明な画面だったのだろうかと思うが、内容自体は変わらずいいと思った。

自分の覚書として貼っておきます。

Yo-Yo Ma plays the Prelude from Bach´s Cello Suite No. 3

 

 

動きに、言葉で表現するような意味はない。ただ音楽の要素=拍と拍子とリズム、フレーズ、速度、音の高低と強弱、曲の構成などを体の動きに変換して示しているのです。体の動きのあらゆる可能性を探っているようなダンス。

 

そして、玉三郎が踊るものも見つけました。

西洋的なダンスとまた違い幽玄の美です。玉三郎はきれいだったな~

懐かしいものを見つけて、うれしさもひとしお。

(動画をお借りしています)

 

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メダリスト オン アイス

2019年12月25日 | フィギュアスケート

2019/12/25

 

全日本の翌日に行われたメダリストオンアイス。

深夜に放送されたので、後から録画を見ました。

日本っていいなあと、やっぱり感じます。私はアイスショーを見ることが多く、海外スケーターを見ることも多かったけれど、やはり一番身近で親しみを感じるのは日本人スケータ―。それも将来有望な若いスケーターたち。

心配していた羽生さん、なんときれいな「SEIMEI」!こんなに体が切れるのか、やはりうまいなあと目を瞠りました。音楽に体が吸いつくと言うのか、ぴったりとなじんだ動きは、ああ、スィッチが入ったな、気持ちよく滑れているなと感じました。

「日に日に体が劣化して、心と体が乖離した」などど言うから本当に心配していたのですけれど、そんな言葉は嘘のように素晴らしかった。エキシビ版で試合より多少短くなっていたのでしょうが、SEIMEIらしい雰囲気と気迫もありました。

それを見た時に思ったのですよ。

この人は逆境に強い人だったと。悔しさをバネにいっそう燃える人だったと。会心の演技で少し気持ちも上向いたことと思います

ちょっと安心です。

羽生さんをずっと見てきて思うのは、「緊張しました」という言葉が多いこと。確かに緊張する場面も多いですけど、いつも出てくる感想の言葉。

この人はハイリー・センシティブ・パーソンHighly sensitive person, HSP)ではないかと思います。感受性が強く、理解力もあり、まわりの状況がわかりすぎるほどにわかる。多くのことにアンテナが立っている。だからこそ緊張することも多いだろうし、そんな状況のなかで演技をすることをいつも求められ、トップとしての振舞いをしていたのは、さぞかし神経をすり減らしていたことでしょう。

自分の特性を知り、対処方法を知ることで、もう少し楽に生きられるようになるかな。昌磨君がトップの重圧を肩代わりしてくれたので、少し楽になるかも。

昌磨君への接し方はさすがというか、それが、今まで勝負事で誰もしなかった(であろう、推測です)やり方。これは羽生さんの真骨頂と思いますね。

負けたくないと思っていたでしょうが、さっと切り替えて讃える。昌磨君は讃えられるべき全日本チャンピオンなのですから。タイトルを取ることがどれほど大変であるかを身に沁みてわかっているので、讃えるべきことを讃えた。その潔さと振る舞いの正しさに感動しますね。

 

また高橋大ちゃんへの接し方。今回を持ってシングル引退ですから、このショーの場でその功績を讃え、労をねぎらう手つなぎだったと私は思います。そのへんの配慮も素晴らしい。アイスダンスのリード姉さんを引っ張り出した国別の時のことを思い出しますね。

 

もっと書きたいことはあるけれど、時間がないので、これまでに。

 

 

 

 

 

 

 

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クリスマスマーケット

2019年12月24日 | 街歩き

2019/12/24

 

今日はクリスマスイブです。

芝公園ではクリスマスマーケットが開催中。以前は日比谷公園でやっていましたね。

 

名物のクリスマスピラミッド 近くに東京タワーがそびえてます

 

木のおもちゃがそのまま巨大化したようなツリー 

キリスト生誕の大型ジオラマ

 

 

木の小屋でクリスマスグッズを売っています。木の人形、オーナメントがかわいい!

 

フードコート ドイツらしいビールやホットワインもあります

 

たくさんのクリスマスリースの展示がありました。

登録してインスタでアップすると、抽選で欲しいリースがもらえるのですって。

私はインスタはやっていませんが、ここに素敵なものを一部アップします。

大きくて素晴らしいリースばかり。

こんなにかわいいベアもぶら下がっています

 

テントの中ではステージも作られていて、ライブもあるそうです。寒い時はここがいいね。

ジンジャーボーイとビル

クリスマスマーケットは25日まで。夜はライトアップがきれいなようですが、暗くなる前に帰ってきてしまいました。

 

 

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全日本フィギュア終了 感想

2019年12月23日 | フィギュアスケート

2019/12/23

 

昨夜の男子フリーの結末から、どんな感想を書こうかといろいろと考えていた。

本当は、考えははっきり固まっていたのだけれど、GPFの時と同じで、これを書いてよいものか迷っていたのだ。

でも、やっぱり書いておこうと思う。ごく個人的な感想です。

 

皆さんがおっしゃる、5週間で3回の国際試合、長距離を移動、身体的疲れがたまっていたのは、ほんとうのことだろう。

もしかしたら、足に問題があったのかもしれない。終わった後のインタビューで、「足はちゃんとついているだろうかと足を見た」という驚くべき言葉は、足の感覚がなかったことを意味しているし、事実、試合直後、足首を触っていた。

 

これを書くのはためらわれたけれど、ファンの誰かがそれを言ってやらないと、そう言う人が一人でも出てこないと、彼は安心して休むことができないと思った。とにかくファンのいうことをよく聞き、その言葉を大事にする人だから、少し休みなさいと言わないと止められないだろうと思ったから書くのだけど。

 たぶん、彼は燃え尽き症候群のような、もう試合をすることに興味が持てないレベルではないかと私は感じたのだ。

彼自身、表立って言わないだけで、それを鮮明に感じているかもしれないし、あるいは、限界を超えたところに意識を持っていく状態を長く続けてきたので、意識下に抑え込んでいるのかもしれない。

これまでの延長で「次こそ勝ちたい」とか、「見てろよ、こんなものではない」と言っている。それは言いなれた、使いやすい言葉なのだ。とりあえず何も考えずに口にのぼらせることのできる言葉なのだと思う。

私は、ときどきネイサンのことを思うのだ。そして比べるのだ。

ここでネイサンのことを出すのもどうかと思われるかと思う。でも、あえて比べようと思う。ネイサンは一人で暮らし、大学へ通い、友達にも会う。それがとてもうまくまわっている感じなのだ。

 

「幸せを捨ててきた」という言葉がずっと気にかかっていた。どういう幸せだったのだろう。もしかしたら、ネイサンのような当たり前の青年の生活?と考えたりした。

気晴らしというか、同年代の友人との会話だとか、みんなと街に繰り出して遊ぶだとか、大学の仲間との議論だとか、そんな生活が必要な気がしてならない。

愛されているけれど、誰よりも孤独。大きなものを背負っている。

ネイサンとは、背負っているモノ、日米のフィギュアスケートの注目度の違い、文化の違いはあるだろうけれど。

インタビューの「自分の精神状態と、肉体の状態と、イメージが全部バラバラって、乖離(かいり)していった感じですね」という言葉の意味は、演技を見ているとなんとなくわかるのだ。心がどこかに飛んでいる。うわの空といった感じを受けたのだ。

腕を伸ばすしぐさでも、心ここにあらずというような、ただ振付けだから伸ばした、というような、今までは見たこともない動きだったのだ。

 

インタビューより

「こんな演技でも、本当にたくさんの方々がすごく応援して下さっていて、最後まで力を下さっていて。最後の最後、こけちゃいましたけど、それでも歯を食いしばってやれたと思っているので。最後まで見て下さってありがとうございますとしか言えないです」

 ――世界選手権も控えています。

「まあ、また考えます。はは。そうですね。うーん……。何に出るのか、わかんないですけど。本当に、今もう、弱っちいので。ループもトーループも跳べないようじゃ、話にならないですし。アクセルも跳べないようじゃ、本当に話にならないですし。はあ。悔しいしかないです。悔しいです。次があれば、次に向けてがんばります」

 ――強くなるためにどうしていけばいいと思っていますか。

「いやあ、わかんないです。もう、やれることはやってたと思いますし、6分間(練習)まではよかったですし。感覚はそんなに悪かったわけではないので。まあ、なんか、自分の精神状態と、肉体の状態と、イメージが全部バラバラって、乖離(かいり)していった感じですね」


 ――今回負けたことで、勝たなきゃいけない、という重圧抜きで戦っていけるのでしょうか。

「常に勝ちたいなと思っていることは間違いなくありますし。もちろん、最大限のことは、ここではできなかったですけど、でも、僕なりに一生懸命はやったと思ってますし。まあ、何て言えばいいんですかね。別に、なんかプレッシャーから解き放たれたわけではないです。」

 ――ご自身としてはちょっとびっくりするところがあったのでしょうか。いつも通りにいかないという予兆などは。

「まあ、でも、調整がうまくいかなかったです。ずっと。うん、なんか、自分の体がどんどん、なんだろ、日に日に劣化していく感じはあって。でも、SPの前からもう、ずっと変だなとは思っていたので。でも、それでもやっぱり、僕は恵まれているので、本当に、すごい、いろんな方に支えてもらって。体の状態も今できる最高の状態にしてもらったうえで、これなんで。正直いって、まあ、僕の実力と技術が足りなかったっていう感じですかね。でも、それでも、うん、うーん、死力は尽くしたと思っています」

――諦めなのか、集中が切れていたような箇所も。

「どこらへんですか。ルッツぐらいですか。ふふふ。なんか、びっくりしちゃって。自分のなかでも。あれって思って。感覚がふと、なんか、本当に乖離してたんですよ。今も乖離してるんですけど。自分の言動がどうなっているか、はっきりいって全然わかんなくて。気持ちとしゃべっていることもまた、別々になっているところが多々あるし。やっぱり。
でもなんか、あの、やっぱイメージと自分の体のキレみたいなものは分離はしていて。その、体力があるうち、たとえばショート(SP)とかだったら、まあなんとかなったのかもしれないですけど、どうしようもないところが出てしまったなと思っていて。

でも、はっきり言ってしまえば、はあ、競泳の選手なんか、何レースもやるわけですし。内容が違うかもしれないですけど、なんか、そういうのに比べてみたら、僕なんか5週間で3回しか試合やってないですし。それでこれくらいの体力しかないのかと思うと、本当に自分が力使って跳んじゃっているんだな、と。
もっと力を抜いて、自分らしい、いいジャンプが跳べるようにしなきゃいけないなと、今は考えています。考え始めました。はい。諦めてはないです。ホントに、最後まで死にものぐるいでやってました。そうじゃなきゃ、フリップ跳ばないです」
 (構成・山下弘展)朝日デジタルより

 

考えれば、今までにない不思議なインタビューの答えである。疲れてしまったのだと思う。だが、疲れたのは体よりも精神のほうだと感じたのだけれど。

四大陸出場、 どのような決定をするか、どのように生きていくかは、その人の人生だから、他人がとやかく言うことではありません。自分の人生を悔いのないようにやりきって、その先のステップに進んでいってもらいたいと思います。

四大陸に出ることになれば、私たちはまた見る機会が増えてうれしいし、また何かと心配をするのでしょう。

 



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全日本フィギュア 女子の変遷

2019年12月22日 | フィギュアスケート

2019/12/22

 

昨夜、女子シングルの優勝が決まりました。

紀平梨花ちゃん、優勝おめでとう!危なげのない演技でさすがという感じ。メンタルも強いのね。イメージコントロールもうまくできるようで、いまのところ世界で闘える唯一の日本女子といっていいと思います。

樋口新葉ちゃん2位、おめでとう!スピード感のあるスケートで確実なジャンプ、表現力も優れてますね。うまいなあと思います。力強さを感じさせる選手ですね。

3位の川畑和愛ちゃん、私はこの方を初めて知りました。

17歳ですがジュニア枠からの出場。紀平梨花ちゃんと同い年で、背も高く大人っぽい感じがします。ジュニアというには安定した演技。これから名前がどんどん出てくるでしょうね。余談ですが、コーチ席に座っていた太田由希奈さんきれいですね。

この試合で引退する新田谷凛ちゃん。試合でショート、フリーともノーミスが願いだったそうですが、最後の試合で実現されましたね。こういう終わり方が一番幸せでしょう。

坂本花織ちゃん、前半はよかったのですが、後半のジャンプの失敗が響きました。昨年のような勝負強さと勢いがないのは、1位の守りを意識するときついということでしょうか。

宮原知子ちゃん、演技に小さなミスが続き精彩を欠きました。4連覇女王でしたが、新しい選手はどんどん出てくるし、トップを維持するのがどんなに大変なことかと思われます。表現力は素晴らしいのですが、ジャンプですよね。

やはり点数を取れるのがジャンプなので、ジャンプが得意な選手が有利な世界。

強いものが勝つ、それが当たり前の世界ですが、どんどん入れ替わって過酷な世界だと思います。

それを考えると、羽生さんがトップを維持しているのは、すごいことだと感じます。もう体力的には限界を超えたところにいると思いますが、強い意志と努力とまわりの応援でメンタルを保っているのでしょう。

今日の男子、悔いのない演技ができますように、応援しています!

 

 

 

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