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ピンチのあとでくるものは

2008-06-14 09:26:15 | Weblog
自動車からエンジンをなくすには、モーターに置き換えてやればよい。モーターと発電機は同じもの。使い方が違うだけ。モーターで動力を取り出すには、発電して貯めておいた電気を使う。電気で動く自動車は、止まるときに必ずブレーキをかける。このとき、休止しているモーターを発電機に切り替えると、使った電気の殆どを取り戻すことができる。


電気自動車のこの特徴をいかすと、小さな発電機で長距離を走ることができる。回転するタイヤは、そのまま発電機としても使える。これを活用すれば使った分以上の電気を、自動車にためておくことができる。エアコンを自在に使える電気自動車なら、世界中いたるところに売れるだろう。


この程度の電気自動車なら、市販されている部品を組み合わせるだけで、すぐ作れる。やらなかったのが、不思議なくらい。

もっと面白いのは、超電導電気自動車。超電導電力貯蔵装置と超伝導モーターで走るくるま。少ない消費電力で、より多くの荷物を積み、うんと遠くまで行ってしまう。超電導電力貯蔵装置があれば、超電導モーターはなくてもよい。乗用車には十分条件だが、トラックには必要条件というシロモノ。


電気自動車の優位性を活用すると、途中で充電する必要のない移動体ができる。走っている自動車には、車輪の回転という運動エネルギーと、速度と質量に宿る慣性エネルギーとが付与されている。これらを共に回転型の発電機で電気に換えてしまえば、どこかで誰かに電気を売ることだってできるようになってよい。


交流送電とエンジンをなくすだけで、約80%の二酸化炭素が削減できる。ここが分かっていれば、G8で具体的な削減目標を打ち出すことは十分に可能なはず。

有効な対策がないなかで、目標を決めろと言ってもそれは無理なはなし。政府首脳はもっと勉強しておく方がよい。


成果の見込めない会合など、不毛な結果だけをあとに残す。いまやろうとしていることは、短期的な削減目標を定めない、ということ。長期的な中身のない削減目標を代わりに示されても、状況を悪化させることにしかならない。守らない約束を確認するための儀式なら、有害であるだけでなく、無益。

日本の中にはたくさんの優れた技術が眠っている。これらの知的資産を掘り起こして統合すれば、付加価値だけでなく、相乗効果というおまけまでついてくる。政府が受け皿を用意するだけで、世界が靡く国が極東に誕生するだろう。こんなチャンスは二度とない。幸運の女神は前髪を掴むもの。やり過ごしたらもう終わり。


彼女の後頭部は、ハゲて、つるつる。
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