昔の写真を整理していて懐かしいものが出て来ましたので紹介しますね。プリントデータを見ると87年1月1日になっていますが1987年は間違いないのですが月日は違っています。この年にドイツ・ケルンで開催されたフォトキナの帰りにスイスに立ち寄った時のスナップです。32年も前ですから私も今の様にデブでは無くスマートでした。担いでいるのは大判カメラとフォトキナ会場で調達した木製三脚です。これをセットして「それではお願い致します」と撮影を頼んだのは、2019年11月に亡くなった航空写真家の芥川善行さんでした。芥川善行さんは大きなカブリを被って、構図・露出を決め、フィルムホルダーを挿入して、そして私にバトンタッチしてくれました。そうなんですね・・・・航空写真の巨匠が撮影の手順を全て行いシャッターだけを私が切るという、大名撮影みたいな様相でした。撮影の数十分前に図々しくも「撮影をお願いしても良いですか?写った作品は私のモノという事で・・・」と冗談を交えてお話ししたところ、まさか本当に実行して頂くとはビックリでした。「著作権は木戸さんですから」と笑顔で話されたのを今でも覚えています。えっ、その作品はどうなったかですって?もちろんカメラ雑誌の広告用に使わせて頂きました。またこの時のスイスの写真が気に入って、翌年にはスイス撮影ツアーも企画・開催しました。良い時代でしたよね。(写真2枚目の芥川善行さんが撮影に集中している時に、後で見つめる私は何を考えていたのでしょうかね?)