山野颯想

山野走、山野歩、山野逍遥など、山野にかかわる事柄を中心に記載しています。

ほしだ園地(2歳8ヶ月)

2012年12月23日 | 山野逍遥

B195

◆撮影:2005年11月27日、ほしだ園地(ピトンの小屋付近)にて

20121125日(日) 

『山野逍遥』

<ほしだ園地>

【コースタイム】

[私市駅]1210→[星の里いわふね]→(かわぞいの路)→1323[ピトンの小屋]1500→(かわぞいの路)→1627[私市駅]

28ヶ月>

J太郎と“ほしだ園地”にやって来るのは今日で四度目だ。そして過去三度より更に奥へと進み、J太郎の足の向く儘気の向く儘状態で“ピトンの小屋”までやって来た。

角度のある下り階段や段差の大きい処では「Jちゃん、ちょっと無理」と言ってJ太郎の後ろに居る僕の顔を仰ぎ見る。併しだ、それ以外のところで僕が手を出すと、「Jちゃん、一人で」と云う言葉を再三発する。何事でも自分でやりたいのだろうと思いできるだけ手を出さないように努め歩き続ける。平坦な道なら走り始めたりするが放っておく。一度見事に前へとつんのめり転んだが、幸いに怪我も無く何事も無かったように起き上って歩き始めた。28ヶ月のJ太郎の歩みは完璧であった。

“かわぞいの路”の桐の高木が立ち並ぶ少し薄暗いところ、僕が「この木は桐と云うんやで」と言いながら苔生す桐の太い幹を平手で叩くと、桐の木々それぞれが奏でる音に違いがある。前回も僕は同じことを行なったのだが、そのときJ太郎は、掌に苔がつくことにより「手が汚れる」と云う表情をしたのだが、今日はそのような仕草をすることはなく如何にも楽しそうに何度も叩いた。

「ピトンの小屋までは行きたい」と僕は考えていた。否“ピトンの小屋”と云うよりもクライミングウォール前の広場へ行きたいと考えていた。それまでの森中の道とは違って、J太郎はそこで開放的な雰囲気を存分に味わえるに違いないと考えていたからだ。その目標地点に私市駅をスタートしてから1時間10分後に辿り着く。先ずはJ太郎がもっとも楽しみにしていた弁当タイムだ。銀マットを敷き上さんが準備してくれた二つのお弁当と熱いお茶が入ったテルモスを取り出した。J太郎は嬉嬉として頬張った。

これ程までに人で溢れる“ピトンの小屋”前の広場を見るのは初めてかもしれない。その広場でJ太郎は懸命に遊んだ。自分より年長者の子供達が追っかけごっこをしている、その光景に触発されたのだろうか、「ウォー」と云うような声を張り上げJ太郎が走り始める。一度J太郎の姿を見失い焦って探す場面もあったくらいだ。

クライミングウォールの左横に高さ1m余りの子供向けの登攀壁がある。それは右側から左へとトラバースできるようになっていて、そこに子供達の行列ができていた。ホールドにJ太郎を乗せてやるが、身長と手足の長さの不足ゆえまったく移動ができない。降ろしてやりその場から離れようとすると、小声で「登りたい」と言った。再度並び再挑戦するも結果は同じではあったが、本人は満足した様子でその場を離れた。

15時が廻っても、“ほしだ園地”駐車場に這入るための車の渋滞が168号線にまだ残っていた。私市駅からのハイキングを楽しむ人々も多いが、車で来られる方も至極多いようだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする