そもそも、石油業界の経営課題が「油外」収益とは情けない話だと嘆いていらっしゃるSS経営者が多いわけで、
それほど「油外」に固執するならいっそ「油販売」の商売をやめて、
「油外」だけの商売にした方がよいのではないかとおっしゃる方までいらっしゃいます。
確かに、主要燃料油販売の収益だけでガソリンスタンド経営を健全に成立させることは難しい時代になっています。
「油外収益」という言葉自体、SS業界用語だと思いますからよく考えてみればおかしな話です。
油屋が油で利益が出せないから「油以外」で商売を継続しようということになるわけですが、
そもそも、モノの考え方の原点が違うような気がしています。
これだけエコカーの普及が進み、ビジネスフィールドの変化が激しい時代なのに
ガソリンスタンドという「業態」がこれまでと同じ手法で成立するはずもありません。
自動車用燃料油は品質格差もありませんから価格競争になるのは当然です。
もっと消費者ニーズを深耕し、「求められる業態」に変えていく努力が必要な時代なのですが、
相も変わらず、業転市況とにらめっこしながら薄利を追いかけているようでは、すでに負け組なんでしょうね。
今年は暖冬で、石油業界だけでなくいろいろな業種に影響が出ているようです。
しかし、こんな時ほど原点回帰で本業を見直すことが大切なのだと思います。