ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
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今年の灯油価格設定と販売戦略、変化する灯油ビジネスに対応する「システム」

2012年09月24日 16時55分04秒 | Weblog

今年も、各地で灯油の走り値が気になる季節となりました。
かつては、店頭の安値価格の設定が話題になった時期もありましたが、
最近では「配達灯油」に関する価格設定の動向に注目が集まっています。

今シーズンの市況動向の特徴としては、
原油価格の先高感などもあり、スタートとしては『配送灯油』を中心として比較的底堅い慎重なスタートの動きが見られます。
しかし、これは相場観だけの問題ではなくて、
販売業者による「配送灯油」のサービス体制の充実による、値取りに対する自信もあるように感じます。

ここ数年、特に大震災後の東北地方などにおける灯油供給体制では、消費者に対する「配送サービス」の「質」が見直されています。
灯油システムも単なる「配送ツール」としての位置づけから、消費者に対する安定供給のためのパイプとしての顧客管理データベースとしての機能が強化されています。

特に、東北地方などの大手ディーラーや元売り販社系企業では、
灯油ビジネスの広域展開やシステムの「クラウド化」推進とともに「顧客囲い込み」による販売戦略展開が強化されています。

生協関連などや被災地におけるJA系の一部でも、これまでの販売システムの見直しや再構築が盛んですから、
今年の灯油ビジネスはスタートからこれまでとは異なる動きが見えているといえます。

震災後の被災地周辺地域におけるホームエネルギーとしての灯油安定供給体制では、消費者に対する販売業者の対応格差が拡大しています。
特に、昨年度は灯油ビジネスの『大商い』によりその収益性と安定感が再認識された年でもありましたが、今年はさらにその傾向が顕著となるはずです。

これまでは、「配送作業用のツール」として使用されていた灯油システムですが、
最近では「顧客管理機能」や「拡販戦略ツール」として、さらには「油外・外販」のためのツールとしてその戦略性が見直されており、必然的に求められる機能も変化しています。

SS店頭ビジネスは燃料油の減販傾向とともに、今後大きな変化の時期を迎えることになりそうですが、
灯油ビジネスが変化の時代をつなぐ次へのビジネスブリッジのツールとして位置付けられるとしたら、今年あたりが大きなターニングポイントともなりそうです。

其々の企業が、秘中の販売戦略でのぞむ今年の灯油販売戦略は、競合する一般的なSS企業の灯油戦略とは一味違う動きとなるはずです。
そこには、ITを駆使した、最新のビジネスモデルが見えてくるはずです。

一概に、「灯油システム」といいますが、「雪ん子」は類似製品とは確実に一線を画しています。
今年あたりからシステムがビジネスを変える時代が到来するはずです。


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