みずからの「幸福論」

貴方がもし、ガソリンスタンドの経営者だとして、
ビジネス成功のイメージとはどんな形のものなのでしょうか・？

立派なＳＳを数多く所有することですか？
お金を一杯、貯めることですか？
大豪邸を造って、住むことですか？
世界中を旅して、美味い物を食べることですか？
美しい女性を侍らせて、ハーレムをつくりますか・？

全て、してみたい・・・、　なるほど、なるほど。
私だって、同じですよ。

ある脳科学者によると人間が脳で幸せを感じられる量に個人差はないという事です。

脳科学の世界の話はさておいて、
私は、最近、幸福とは「量」ではなくて「質」の問題だと考えるのですが、
いかがでしょう。

その年をして・・、今頃そんなことに気付いたのかとバカにされるかもしれません。

そうなんです。夢中で生きてきて、ガムシャラに仕事をしてきて、
今頃こんな事に気づいているから、
こんな下らない人生を生きているわけです。
反省してます。

毎日、朝早く起きて、一生懸命に仕事をして、
最近では、一体、自分が仕事をする目的と目標は何なのだろうと考え込んでしまう事がよくあります。

古来、「幸福の奴隷」という言葉があります。

「幸福」という、曖昧なものを深く求めすぎて、
「自分自身」の本当の幸せを失ってしまうという事。

あるいは、奴隷が運命を主人に委ねて安穏として生きていくことに対する
批判と軽蔑を込めた言葉なのですが、
自らの自律を放棄して、理性をを働かせることのない奴隷となったほうが、
世俗的な資金繰りなどに悩む主人（経営者）よりも、
よほど気楽に生きていけるかもしれません。

奴隷制度なんてものが、現代社会に存在しているはずもないわけですが、
よく考えてみると、
我々自身、不況の時代に理性を失っていつの間にか「何かの奴隷」になっていたりするわけです。

たとえば、具体的な目標もなく、単に資金繰りなどに追われて企業経営をしていたり、
目先の売り上げ目標だけにとらわれて、意味のない努力を継続して、
目標を達成してみたら、いつの間にか部下が退職を願い出たりすることになります。

経営者としては、売上目標を達成すればみんなが幸せになると思っていたのに、
達成したときの幸福感はもはや微塵も無くなっしまいます。

いつの間にか、経営者や管理者自身までもが、
目先の仕事の「奴隷」となってしまっているわけです。

気をつけましょう。
お金を十億円持っていても、百万円だけ持っていても、
お金の量だけで幸せの量を比較することは無理なのです。

政治家だって、権力や名誉の奴隷となってしまったら、それでおしまいなのです。

自分の意志で、仕事を創りだして、自分の意志で稼ぎだす。
一日も、「惰性の日」を創らず、自分の目的から絶対に眼を離さず。
目標に向かって、一心不乱に努力する。
そうすれば、自分の頭のなかにも、
莫大な、そしてあまりある経営資産が存在していることに気付くはずです。

厳しいようですが、
私には、今、そんな充実した日々を送れることが「一番の幸せ」なのです。