BSプレミアムで、「魂のタキ火」という番組が始まりました。
これは、どこかで 誰かと誰かと誰かが
焚き火を囲んで おしゃべりする、という番組なのですが、
私が魅了されたのは、
誰も何もしゃべっていない 焚き火の映像と その音だけ、
というシーンでした。
なにしろ、11時を過ぎてから始まるので、
まだ 初回しか見てないんですが(苦笑)、
その 話し声のない映像と音が すごくステキで、
豊かな時間を 画像のこちら側で
一緒に過ごさせてもらっている、
そんな気分になれるのです。
初回は 泉谷しげる という おっさんと
百田夏菜子 という ももクロの エクボの女の子と
それから 松本 紹圭(まつもと しょうけい) という、
一部 業界内では有名な 聡明で実行力のある
(元)若手イケメンお坊さんでした。
その回は 都会のビルの屋上で
この三人が 焚き火を囲んで
あれやこれやの おしゃべりをしている様子が
ゆったりと放送されていました。
なにしろ、電車がひっきりなしに 向こうの方を
右へ、左へと 走っているので、
「沈黙」の時間は 貴重だったのですよ。
ロケの場所は 阿佐ヶ谷だったそうですので、
ああ、阿佐ヶ谷って 都会なのね、と思ったのでした。
阿佐ヶ谷姉妹
(こんな人がいっぱい住んでいるはず?)
三人が 交互におしゃべりしている時には
カメラはそれぞれを写します。
そうでない時には
ただ 焚き火を写します。
炎は 揺ら揺らとゆらめき、
パチパチと木の枝が はぜる音がする。
時折 その重なった枝が
カラララ・・ と音をたてて崩れる。
なんとも、不思議な番組だな~、と
印象に残ったのでした。
そして、<炎> っていうのは、
「ゆらぎ」もあるのでしょうけれど、
「癒し」の効果があるんだなぁ、と感じたのでした。
護摩の修法と一緒かも、とも思いました。
なかなか 護摩を焚く時に
狭いお堂にご一緒いただけない日々が続いていますが、
パチパチ という音、カラララという音、
そして 炎のゆらぎ。
なかなか良いものです。
原始のニンゲンは 野原や洞窟で焚き火をして
ホッとする時間を持っていたでしょうか?
自分と向き合う、とかは なかった気がしますが、
現代人も たとえビルの屋上であっても
素直な気持ちに ならずにはいられないような感じがします。
今朝の読売新聞26面の「アンテナ」欄で放送評論家の方が
「たき火でトーク 異色の番組」と題して一文を寄せて、
この「魂のタキ火」の番組開始と同じ日に
故渡哲也さんの「浮浪雲」の放送を開始したチャンネルがあったと
紹介していました。
渡さんは、なんと、「焚き火」が趣味だったのだとか。
「煙が上がっていくのを ただ眺めている。
何も考えなくていいでしょ。
特に、夜中の焚き火が好きなんですよ。」
と。
浮浪雲は、案外、渡さんの地で演じたのかもしれない、
との事です。
焚き火の季節です。
毎年 落ち葉焚きをしてはいても、
心はいつもセカセカしていたような気がします。
少しもったいなかったかもしれません。
焚き火の時は 火の元には十分気を付けて、
そして
「魂のタキ火」の放送が始まる頃には
なるべく布団に入っていようと思います(笑)。
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