一昨日、東京国立博物館 本館特別5室の
「建立900年 特別展 中尊寺金色堂」を観覧してきました。
東博は、久しぶりです。
埼玉教区で合同研修会として開催された講演のために、
まず平成館の小講堂へ向かいました。
埼玉教区の教区長さんや、
中尊寺管首直々の御挨拶などの後、
目録の解説も執筆なさった主任研究員のお話が始まりました。
児島さんとおっしゃるこの東博の方が、
しゃべくりがお仕事の方かと思ったくらい
お話が上手で、また興味ある内容が盛りだくさんで、
時間が短く感じられました。
その後、平成館から本館の第5室に移動、
いよいよ中尊寺金色堂の特別展へ。
本館は、すごーく 久しぶり。
ブレブレの写真になってしまいましたが、
ドラマ「半沢直樹」の撮影に使われた、重厚な正面階段、
第5室は その手前を右奥に入ります。
金色堂には 藤原の清衡・基衡・秀衡の
三代の遺体が安置され、
その上の壇に それぞれ 弥陀三尊と六地蔵、
それに二天像が 置かれています。
その中の、清衡の壇にある
阿弥陀如来坐像、観音菩薩立像、勢至菩薩立像、
六体の地蔵菩薩立像、
持国天像、増長天像、
これらの11体の仏像を
まるっと東京に持って来てしまっています。
ぜ~んぶ、国宝です、当然かもしれませんが。
その外にも、国宝や重文の寺宝の数々を見る事ができて、
興奮の時間でした。
というか、あそこって、国宝と重文しかないんですね!
天治元年(1124年)8月廿日 と記された棟木が残されています。
この棟木によって
建立年代がはっきりしており、大工の名前までわかります。
そこいらじゅう キラキラしく金箔を貼り、
とんでもない場所まで 蒔絵や螺鈿で装飾されています。
阿弥陀如来のおわす西方極楽浄土の再現に
心を砕いた権力者は 他にもいましたし、
可能なら再現したいと思う人は
もっと大勢いたかもしれません。
末法思想が広まった時代。
奥州藤原氏の 極楽浄土へのあこがれは
戦乱や疫病の続く現世の裏返しだったのでしょう。
同じくキンキラキンの模型が展示されています。
昭和の時代に作られたという模型は、
マニアックなまでに精巧にできていて、
棟木までそっくりな物が天井に挙げられているそうです。
後ろの方はスケルトンな作りになっていますが、
棟札は見えないそうです。
こういうのを作った人たちも、
そういった事まで研究を重ね続けている人たちも、
きっとみんな やってて楽しかったんだろうな、
と思わずにはいられません。
先日の「ブラタモリ」の正倉院の回で
正倉院の中のゴミを集めて
ピンセットのようなもので
細かくより分けている人がいました。
嫌いだったら 続けられる仕事じゃありません。
逆に、好きだったら、楽しいのではないでしょうか。
(私には真似できませんが。)
8KのCGも良いですが、
これはやはり、いつか平泉に行かないと(笑)。
大宮から新幹線で、すぐ、ですよね
図録なら、中瀬の吉祥寺でご覧いただけます(笑)。
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