jazz and freedom and avenger

勝手気ままな戯事日記 暇つぶしに・・・・

Mellowが売りじゃない ・・・・・ ’ROUND MIDNIGHT / KENNY BURRELL

2020-06-07 | ジャズ・g

 

このアルバムは晩秋~冬、それも年の瀬につれその魅力を増していくものとばかり思っていましたが、整理中、目に留まり、ターンテーブルに乗せた所、いやぁ~、季節に関係なく良いですね。

A面、「欲望と言う名の電車」から始まる3曲の流れが抜群。本作をバレルの最高傑作に挙げるファンがいるほどで、”YOU MUST BELIEVE IN SPRING”をエヴァンスのBEST1に推すファンの心境に通ずるかもしれない。ただ、エヴァンスものほど作品自体が広く知れ渡っていない。それでいいんです。

「欲望と言う名の電車」の退廃的なメロディーを薄めのボッサ・リズムに乗せ豊潤な音色で弾き出すバレルのgに一発で殺られる。続くエヴァンスやJ.J.ジョンソンが演じている「メイク・サムワン・ハピー」、ラテン・フレーバーを軽く利かし、二人に勝るとも劣らぬパフォーマンスを聴かせます。曲名通り聴く内に段々心がウキウキしてきます。

さんざん手垢が付いている「ラウンド・ミッドナイト」、策を弄さず正攻法で攻め切るバレル、やはり「出来る、一流の男」ですね。これも指折りの名演の一つと言っても過言ではありません。

ふと立ち寄ったジャズ・バーで流れ、もし他に誰もいなかったら、貴方はマスターに「ワンス アゲイン」とリクエストし、ロックでダブルを・・・・・

1週間後、美女を連れて、そしてマスターに目配せで「ワンス アゲイン」と ・・・・・・、マスターは気を利かせ、最後にソロ・ギターの”Blues In The Night”をそっとプレゼントするでしょう。ま、「欲望と言う名のジャズ・バー」じゃなく、ただの妄想ですね(笑)。

「知られざる名盤」、「裏名盤」と盛る気はさらさらありませんが、バレルの弾力あるトーン、そしてアーバンなソロ・ワーク、間違いなく「虜」になります。


BREEZIN' (THIS MASQUERADE) / GEORGE BENSON

2020-04-23 | ジャズ・g

 

1976年にリリースされ200万枚の大ヒットを飛ばし、グラミー賞の最優秀アルバム賞を獲得している。スノッブなジャズ・ファンから総スカンを喰ったが、A-2のレオン・ラッセルのカヴァ曲”This Masquerade”はベンソンのヴォーカル&ギターのメロウなサウンドがなかなか魅力的ですね。甘いのはお断りなんて狭い了見の持ち主には到底わからない世界だろう。

色々な歌手がカヴァしているようですが、自分が好きなヴァージョンはカーペンターズもの。軽いボサ・ロックのリズムに乗りメランコリーなメロディをサラッを歌い切るカレンに不用意に殺られる。

もう一つは、イギリスのシンガー(女性)、ルーマーとラッセル自身がpを弾くヴァージョン。こちらはアンニュイな空気を漂わせながら大人の語り口を聴かせるルーマーの歌唱力が素晴らしい。You Tubeで観られます。

サイクリングの途中、滅多に渡らない歩道橋に上がってみた。遠くが見通せて気持ちが良いね。

地下にもう一本、自動車道が通っています。この先は東名・名古屋IC方面です。

 

反対側は伊勢湾岸道路、中部国際空港セントレア方面に繋がっています。

 

例年なら、爽やかなそよ風(Breez)が吹いているはずなのに。

今は耐えて凌いで、いつか心地良い「そよ風」が吹くのを待ちましょう。


A GRAND NIGHT FOR SWINGING / MUNDELL LOWE

2019-04-07 | ジャズ・g

 

毎春、花粉症に悩まされ眼科の帰りにふらっと円盤屋に。

何枚か目ぼしいブツの中からこの一枚を。カヴァの淵が割れていたり、盤自体も所々ひっかき傷がありましたが、カヴァはノリと爪楊枝で充分修復できる状態でコーティングはキレイ、盤の傷も目視ですが何とかなりそう、それで英世が三枚と白ラベルにしては格安だった。

その時は気が付かなかったが、帰宅して取り出すと、黴臭さがぷう~んと。なるほど。一週間ほどそのまま放置してバランス・ウォッシャーでクリーニングを。

チリノイズは殆ど気にならないレベルに収まっていて、一ヶ所プチッとでますが、もう文句レスですね。

 

 

音質はやや高域よりで、クリーンです。

狙い目の一つでもあるクイルのasはどうなんだろう?

正統派のロウのg、B・テイラーの小粋なpの中で、敢えてエキセントリックなプレイで味付けしている。3曲だけに絞っているのは意図的であることの証だろう。ただ、聴き手としては全曲参加して、クイルの正攻法の魅力を聴かせて欲しかった。

そうしていたら、勝手な思い込みかもしれないが、この作品はもっと注目されたでしょう。  


極私的愛聴曲・・・・・TENDER GENDER / KENNY BURRELL

2014-04-15 | ジャズ・g

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バレルが1966年にCadetに録音した作品。カヴァが軟いせいか誰も気に留めない一枚。

 

パーソネルは、

Kenny Burrell(g)   Richard Wyands(p)   Martin Rivera(b)   Oliver Jackson(ds)

 

アルバム全体の出来は大したものではありませんが、B面の2曲目、バレルのオリジナルでタイトル・チューン、‘Tender Gender’が昔から大好き!

メランコリーさがそこはかとなく漂うメロディをミディアム・テンポで歌うバレルにぞっこん。

 

 

 

A-4のこれもバレルのオリジナル、?Isabella’のセンチメンタリズムもいいなぁ~ 

また、?If Someone Had Told Me’のバラード・プレイも歌心充分。

 

R・ワイアンズのpもGooですよ。

 

ウエスのような?INCREDIBLE’さはありませんが、メロディストとして、そしてコンポーザーとしてのバレルの魅力が伝わる一枚ですね。

 

ただ、リズミカルなナンバーはちょっと・・・・・・・・・