jazz and freedom and avenger

勝手気ままな戯事日記 暇つぶしに・・・・

SHURE M75ED TYPE 2 ・・・・・・・ 侮り難し

2019-09-22 | お遊びオーディオ

 

M75シリーズの数あるバリエーションの中で、「音が綺麗」と噂のこのモデルを待っていた。

先日、ネットに挙がり入手。スタイラス・チップがムクと接合の2種類があるようですが、ムク針で、コンディションも極上。

取り敢えず遊んでいるシェルとリード線でセット。なんか味気ないと言うか面白みがありませんね(笑)。

 

 

早速、音出しを、2時間ほどで安定したSHUREらしい厚みと評判通り透明感が備わった音が出始めた。SHUREのシリーズの中で下から二番目のグレードですが侮り難しです。勿論、上位モデルと比べ繊細感、立体感では劣るものの、有り合わせのパーツでのぽっと付けでそれなりに芯がある音を出すとは、さすが信頼のブランドですね。アナログ衰退によりカードリッジ市場からの撤退は残念です。

 

気を良くして久し振りにコレを。皆から無視されているファンクもの(Milestone、1973年録音)。

ts一本に絞り、蹴り上げるファンク・ベース、煽るようなコンガをバックに迷いなくぶちかますジョー・ヘンの個人的傑作!

日本では知られていないが、米国ジャズ・アルバム・チャートで27位にチャート・インした代物。演歌顔負けの”Tres Palabras”に参りますが、タイトル曲のカッコよさはジョー・ヘンのイメージを覆すほど。

 

 

条件、環境に左右されずいい仕事をしてくれるカートリッジって安心して通える定食屋みたいで貴重ですね。シェルとリード線を吟味すれば、もっと良くなる可能性を感じさせます。 

 


TALES OF ANOTHER / GARY PEACOCK

2019-09-16 | ジャズ ・b

 

初めて名を覚えたジャズ・ピアニストは、パウエル、モンク、エヴァンスではなく、キース・ジャレット。勿論、ラジオなどから流れたピーターソンとワケありのフラナガンは知っていたけれど名だけだった。

ジャズ・ピアノが「こんなにカッコいい」とは・・・・・・、ちょっとしたカルチャー・ショックでした。でも、ロイドから離れたリーダー作3枚(VORTEX)には、あの「才気煥発」なプレイはなく、期待が大きかっただけに、自分の視界からキースの姿は消えた、否、消してしまった、という言い方が正確だろう。

暫くして、ECMから”FACING YOU”(1971年)を発表し、話題になったが自分が描くキース像とはかけ離れており、その後、ソロ・アルバム等で人気を博していたが、殆ど興味は湧かなった。

ある日、いつものレコード店で新譜コーナーの壁に飾ってあった現代アートのカヴァが目に留まり、ピーコックのリーダー作だったが直ぐ試聴させて貰い、一曲目の1/3も終わらない内に決めた。

”Vignette"、誰も足を踏み入れたことがない深い森、樹海を何かを求めるでもなく魅入られるように奥に進むキースとピーコック、そしてディジョネット、底知れぬ世界が広がる。若さに任せた才能ではなく、セルフ・コントロール出来るキースが鮮やかに自分の中に蘇った。あれから、もう10年が経っていた。

 

車で15分位の所に「青猫」というジャズ・カフェがある。インテリア等々、ECMの世界を表現した店造りになっていて、初めてか、二回目の時、このアルバムをリクエストし、CD中心なので「レコードのB・・・・・」と言い掛けた所で、マスターは「Trilogyですね」と、にっこり。

この作品の聴きものはやはりB面を占める”TrilogyⅠ、Ⅱ、Ⅲ”だろう。中でもⅡは、気恥ずかしいほどメロディアスなイントロから一転し、ff(フォルティッシモ)でドラマティックに打ち続けるキース、「お決まり」の展開と分かっていても殺られる。

所有盤は西独製(録音はNY)で、以前は良い録音と思っていたが、改めて聴くと、A面とB面のカッティング・レベルがちょっと違うことに気が付いた。B面が高くpの音がやや詰まり気味に聴こえる。カヴァには1977年2月録音とだけ記載されていますが、ひょっとして日が異なるのか、と調べると同じ2月2日でした。キースの呻き声の他、ハミング声?も盛大(笑)なので、マスタリングの際、減衰させるため何か手を加えたかもしれない。また、バランスがやや右に片寄っている。

なお、コメントするまでもなくピーコックのb、音色もパフォーマンスも素晴らしい。

本作はピーコック名義のためあまり知られていないが、ピアノ・トリオの最高峰と評するファンがかなり存在し、あながち荒唐無稽な話ではないと思う。6年後、このメンバーで「スタンダーズ・トリオ」を結成する礎になるとは、当時、誰も予測していなかった。

 

 


壁コンのベース強化

2019-09-08 | お遊びオーディオ

 

メイン・システムで使用している壁コンは木とメタルのプレートをダブルで補強(↓)しているが、サブの方はコンセント本体をホスピタル(オーディオ)・グレード(UL規格)に交換したままなので同じ様に補強を、と。

名駅の東急ハンズに出かけた所、紫檀(はがき大)のプレートは有ったけれどメタルは予定していたステンレスが欠品しており、取りあえず紫檀だけカット加工(↑)してもらった。

  

二ヶ所を補強。左の壁コンは高域が冴えるFim、右はザックリした押し出し感が増すPSオーディオ。メタル・プレートが出来るまでカヴァを取り付けてFimはプリへ、PSオーデイオは パワーに繋げることに。                                            

   

   

音出しすると、大した効果はなく、強いて言えば弱い音にも芯が出て来たかな?と言う程度で「プラシーボ効果」に近い。でも、その僅かさを積み重ねると何時の間にか成果が出てくるのでバカに出来ない。それにメタル・プレートが加わればハッキリ効果が分るかも。

参考までに、カット寸法は長辺75㎜、短辺42㎜ 二つの取り付けボルト通しの切り込みは5㎜X10㎜。紫檀の木プレートは一枚400円、カット代は一枚220円でした。

 

その昔、元祖辛口評論家の著書で「初期のトリオものは二束三文の価値しか無い」とメッタ切りされたガーランドを。

ハーレムにあるクラブ「プレリュード」でのライブもの(1959.10.2)。場所柄を弁え小難しい演奏を排除し最大限スイングに徹している。ステージがまるでリングと化し、ジャブ、フック、ストレート、ボディと次々にパンチを繰り出し、元ボクサー、見事に8回KO勝ちしている。聴衆の雑音なんか物ともせず、自己のスタイル、スタンスに自信と確信を持っている。どこが「調子を落し過ぎている(著書中)」というのでしょうか?                      

その著書の発刊(1968年)後、暫くして国内盤のレヴュー(SJ誌)を書いた ベテラン評者はそれに眼を通していたのか定かでないが、「楽しいだけならごまんとある」と同調し、追い打ちを掛けた。「オレだって辛口だぜ」と見栄を張りたかったのか(笑) 。これが一部のスノッビーな連中から「カクテル・ピアニスト」の汚名を着せられる下地になったのは残念ですね。 

もう一枚はトリオにR・バレットのコンガが入った作品。こちらも典型的なガーランド節が楽しめます。「金太郎飴」と言ってもピンからキリまで、駄菓子のそれとは違う。 

 

 

二枚ともゲルダー録音のNJ盤。SHURE44GにN44-1(モノ針)を装着して聴きましたが、「プレリュード」は録音上の問題か、ピアノの調律の問題なのか、pの音がやや上ずっている。また、所有する盤ではA面、B面がカヴァとラベルでは逆になっている。つまり”Satin Doll”はカヴァはB面、ラベルはA面、自分の好みではカヴァ通りの順です。

 

 

 ガーランドの持ち味は、誰からもとやかく言われる筋合いはないと思う。