jazz and freedom and avenger

勝手気ままな戯事日記 暇つぶしに・・・・

EMPIRE 4000D/1で聴く ON ‛POWERTREE' / WYNTON KELLY

2018-01-28 | ジャズ・p

 

1968年8月4日、パワーツリー・レコードに吹き込まれた一枚。カヴァが絶頂期を思わせるなかなかGooなデルマーク・レーベルの国内盤。

トリオ盤ではオフィシャルのラスト・セッションとなっている。

僅か数年前はマイルスの黄金リズム・セクションと謳われたメンバーだが、時代の変遷は余りにも早い。

マイルスに「タバコに火を付けるマッチ」とまで言われた存在感も「ハード・バップ」というタバコ自体の衰退とともに徐々に・・・・・・・・

本作はケリーのオリジナルを3曲含めているが、些かポップ色のイメージが濃く、当時のケーリーの立ち位置を反映している。

 

このレコードを聴く際、カートリッジをEMPIRE 4000D/1に付け替える。面倒とは思わない。

ユニークな外観通り、音も個性的。解像度はそれほど高くないけれど、独特の低域の膨らみ、そして中~高域にかけての響き方が、他のカートとは一味も二味も違う。

その4000D/1のトーン・キャラが薄まりつつあるケリーの内面的密度を上手くサポートしてくれる。

 

 

ラストはビートルズ・ナンバー‵Yesterday’

まるで3年後の1971年4月12日の終着点に向かうホームストレッチを逆らうことなく「昨日、その前の昨日、そのまた前の昨日・・・・・・・」と昔日を日捲りしているかのように穏やかだ。

ただ、意図的なのか、収録時間によるものか、途中でフェード・アウトしている。意図的ならばアルバム制作側の感性は凄い。この作品は死後にリリースされている。

でも、一ファンとしてはFULLで聴きたいとも思う。

ジャズ・ピアニストで一番知られているのがピーターソン、一番人気があるのはエヴァンス、けれど、一番愛されているのはケリーだろう。

39歳は早すぎる。

 


一本の電源コード ・・・・・・

2018-01-21 | お遊びオーディオ

 

 

 

WIREWORLD ERECTRAⅢ REFERECE POWER CORD、もう一昔前のACコード。

初めから4344mkⅡに使用していたので、そんなものか程度しか知らず暫く休眠中だった。

今回、現在のシステムにテスト?気分で 使ってみた所、始めはそれほど変化が見られなかったが、日に日にその正体を・・・・・・

グレードとしてはエントリー・クラスだが、さすがWIREWORLD、4344mkⅡ相手では遠慮気味でしたが、CRESCENDOになると地力を発揮し始める、否、オーバーな表現だがCRESCENDOが悲鳴を上げるほど支配的に。分かり易く言えば、血流がよくなり、老体が煽られてる感じ。

配電シフトの修正を余儀なくされ、試行錯誤を。

使用環境が限定されているので、前段はダイレクトにフォノイコライザー、プリへ繋ぐ電源タップ(自作)へ落し込む(ERECTRAⅢ REFERECE は右端インレット差し込み)。コンセントはHUBBELLを使用。なお、ERECTRAⅢ REFERECEのプラグもHUBBELLでした。 

 

 

問題は後段、パワー・アンプ

今まではFim880の電源タップ(自作)を介してしましたが、Fim880の特性、個性が強過ぎるようになり、マッキンの味が半減してしまった。そこで登場してきたのがもう退役していたキャメロットの電源タップ。主義主張せず音を整えるタイプでこれがピッタリ嵌りました。こちらもコンセントはHUBBELLです。

 

 

出番が無くなった今まで押さえのエース、Fim880は?

考えた末、もう一台のパワー・アンプ、カウンター・ポイントを付属の純正コードで繋いでみた所、Fim880の高域特性が妙に暴れなくなり、CD専用にいいかも?

 

 

BESTではないけれど、納得できる音に。

暫く聴いていない‵THIS IS CRISS!’を敢えて選んだ。

‵Black Coffee’、ふわっとアルトが宙に浮いて出た。良いではありませんか!以前聴いた音と違う。

聴くほどにasの音、特に中~低域のリアリティに驚いた。pを聴いて、初めて、「まさかゲルダー?」と。ライナーを見るとやっぱり、録音当時(1966年)のゲルダーのBN作品とは異なる音場ですね。レーベルにより音を変えていますが、これほどまでとは。

前後左右だけでなく上下まで音場空間を広げている。ややエキセントリックなイメージが強いクリスだが、‵Black Coffee’での馥郁としたas の音色にゾクゾク。

この録音のためLAからNYに飛んだクリスは余程この街が気に入ったようで、ラストの‵SKYLARK’ではNYの空を気持ちよく飛び回り 、翌年、舞い戻り同じメンバー、そしてゲルダーで‵POTRAIT OF SONNY CRISS’を吹き込んでいる。

  

 

D・Schlittenの計らいでクリスは1966~1969年にかけて7枚もPRESTIGEに録音し、本作は1st盤。なのに不機嫌そうなクリスの表情、「今更、何がTHIS ISだ!・・・・・」と言わんばかり(笑)。それもそのはずで、1968年DB誌国際批評家投票で「Talent Deserving of Wider Recognition Section」の1位に選ばれるほどずっと無名扱いされていたワケなんです。このカヴァはSchlittenとクリスの当時の一種の「抗議・反発」?と思えば合点が。もっとも60年代前半は冬眠していましたが。

 

 

 もう一枚、Mono盤、‵AFTERNOON IN PARIS’を。

どうやらビニールがコーティング・カバァが引っ付てしまったようで光が反射し見苦しくなりましたが、ご容赦を。 

 

 

仏原盤は好録音として有名ですが、米オリジナルのATLANTIC盤はカッティング・レベルが低いのがやや難点。

そこで切り札、SHURE M44G・ N44-1の登場。出力が9.5mVなので丁度、いい塩梅に。

でも、この盤にはテクニカのMono再生カートを昇圧トランスを通した方が自分には合っていた。

 

 

たかが電源コード一本、されど ・・・・・・・・・・ 


隙間を飛ぶ電源コード

2018-01-14 | お遊びオーディオ

 

3年ほど前までJBL4344mkⅡで専らCDを聴いていましたが、家のリフォームの際、ライフ・スタイルのダウン・サイジングを考え4344mkⅡを手放した。

その時、使用していた電源コードが眠ったままなのでそれを再度、活用しょうと。

WIREWORLD ERECTRAⅢ REFERECE POWER CORDと長ったらしい一本ですが、兎に角固く、1mものだけに竹のようにストレート性が強い。左右に振るのは甚だ困難なので、隙間を通して、コンセントBOXに落とすしか。

しかも、ご覧の様に宙に浮いている、でもこれしか他に手がありませんから(笑)。

定石ではそこから機器へ配電するワケですが、今までも敢えてもう一段コンセントBOXを経由してフォノ・イコライザーとプリに繋ぎ、違うコードとコンセントをブレンドさせ音の変化を楽しんでいる。ま、ウィスキーのブレンダーの気分ですね。セオリーだけが正解とは限りませんので。

 

              

             

 2、3枚流した手応えは、やや音に張りが出て来た感じで、ヴォリュームの位置も普段より絞り気味に。

そこで選んだ一枚が'KELLY AT MIDNITE’

 

 

コーティングされたカヴァ、レインボウ・ラベルなので2ndのようですが、どうも2nd(Mono盤)の再発のような気がします。

今までケリーのpの質感を上手く再生できなかった。大好きなA-2‵Weird Lullaby’はともかく他の曲は何故かもっさりしていている。WIREWORLDに替えてもほとんど変化はなく、残念。システムの問題なのか、盤自体の問題なのか?

 

 

70年代初めに一時、出回った黒ラベル。Monoナンバーですが、中身はStereo。全体に軽く薄い音ですが、‵Weird Lullaby’だけは澄んだ冬空に浮かんだお月さんのように冴えた音で、些かハイ上りながら妙に退廃感が醸し出され、気に入っている。

ただ、こちらも大した変化ナシ。

 

 

今回、音質向上に繋がらなかったけれど、暫くWIREWORLDのコードを使ってみます。

緋色ラベルのオリジナルが欲しいけどなぁ~・・・・・・・・・・

 

 

話は変わりますが、4344mkⅡを手放しことをちょっと、否、ホント後悔している。

ライフ・スタイルのダウン・サイジングを早まると、人生つまらなくなる。

自然のままでいい。 


LEGACY OF FREDDIE HUBBARD (7)・・・・・未発表音源 2題

2018-01-08 | Legacy of Freddie Hubbard

昨年終盤、相次いでリリースされたLIVE盤。

 

一枚目は1973年3月10日、ベルギーのゾンデルスコートの教会で開催されたコンサートの音源。

何でも500枚オンリー・プレスとか。

パーソネルは、Freddie Hubbard(tp)、Junior Cook(ts,fl)、George Cables(ele-p)、Kent Brinkley(b)、Michael Carvin(ds)。

収録曲はCTI盤でお馴染みのナンバー3曲と'Breaking Point’となっているけれど、'Breaking Point’は??? 入っているのかな?

 

 

これは要注意なレコード。LP仕様だから33rpmものと決め付けてはいけない。

インポートものだから仕方ないかもしれないが、センター・ラベルの45rpmを見落とすと間延びした演奏に聴こえる(笑)。

それはともかく、クックのtsも頑張っているけれど、ハバードの鮮やかなプレイ、絶好調ですね。

時間の関係で 'Sky Dive’に乱暴なハサミが入っていますが、ま、許せます。

  

 

 

二枚目はドイツ・ハンブルク'Onkel Pö's Carnegie Hall ’で収録された2枚組。

1978年とカヴァに記載されていますが、正確には1979年11月11日のようです。

パーソネルは Freddie Hubbard(tp, flh), Hadley Caliman(sax, fl), Billy Childs(p), Larry Klein(b), Carl Burnett(ds)

 

 

さすが2枚組、緩急、硬軟織り交ぜ、全6曲ハバードの当時の「実像」を克明に捉えている所が肝。

ステージならではのパフォーマンスも聴かせ、「大物ぶり」を発揮している。それに音もしっかり録られている。

この姿が内容を全て語っている。

 

 

2枚のレコード、ずっしり重い。

ハバードから影響を受けなかったtp奏者を見つけることは容易でない。 


2018 正月酒

2018-01-05 | 日本酒・洋酒

 

正月気分もそろそろ・・・・・・・

新年の卓を飾った近江(滋賀県)の地酒6本。多賀大社にお参りに行った際、蔵元へ。

 

一軒目 、安政元年(1854年)創業、金亀で知られる「岡村本家」です。

 正月飾りが気分を高め、イイ感じです。

  

 

 歴史の重みがずっしりと。

 ずらっと・・・・・・

 

 

選んだ2本が、本醸造生原酒しぼりたて(新酒)、アルコール19°でしっかりした濃い口。もう一本は純米吟醸長寿金亀、14~15°の淡麗辛口。

 

 

 

二軒目は天保二年(1831年)創業、旭日で知られる「藤居本家」、母屋と書院は国の登録文化財に指定(非公開)されています。

惚れ惚れする純和風建築ですね。

 

 

 試飲コーナー、スッキリと。

 

 

迷うほどの銘柄です。

 

 

中からチョイスした4本。

左から雪見大吟醸・「冬」、しぼりたて本醸造生原酒・うまくち旭日、しぼりたて純米大吟醸生原酒・旭日、純米大吟醸原酒・霄(そら)

 

 

いつになくちょっと華やいだ気分に。