jazz and freedom and avenger

勝手気ままな戯事日記 暇つぶしに・・・・

令和元年 年末の一日

2019-12-30 | 日記・エッセイ・コラム

毎年、年末にお参りする多賀大社へ。

いつも通り、名神関ヶ原で降り、中山道に沿って下道を行く。風もなく好天なので途中、柏原宿に寄った。

寛文元年(1661)創業の艾(もぐさ)製造・販売店「伊吹艾本舗 亀屋左京商店」です。当時の繁栄ぶりが偲ばれますね。

 

 

対面のかっての造り酒屋です。

 

 

ここから30分ほどで大社に。門の前に来るとこの一年間、無事に過ごせた感謝の気持ちでいっぱいになる。

 

 

 

 

お参りの後は、これもいつも通り新春用に蔵元巡りを。

まず、「金亀・岡村本家」です。丁度、バス・ツアーの一行が着いたばかりで、中は結構、混んでいました。

 

 

続いて、「旭日・藤居本家」です。ここも引切り無しに客が訪れてきます。

 

 

今年もあと僅かになりました。

締めは、先日、Daysで流れたH・McGHEEの”DUSTY BLUE”からC・ポーターの”I Concentrate On You”を。

翳りあるマギーのダンディズムが耳に心地よく響く。

皆さん、良い年をお迎えください。 

 

 

 

 

 

 

 


衝動買いもイケるね ・・・・・・・・

2019-12-16 | お遊びオーディオ

 

SHURE M95HEのスタイラスをJICO製交換針に差し替えを。

リード線は今使用中のOFCもの(以前は6N)が良くマッチしているので同時に衝動買いした7Nへの交換は見送りました。初めはしょぼい音が出始めたけれど、4、5枚聴く内に徐々に変化が出てくる。期待と不安が交錯する瞬間ですね。

結論を先に言えば、〇です。ただ、オリジナル針とはクオリティの差はさほど感じないけど、音調がやや明るめでpを聴くと一聴瞭然です。ムクと接合の違いからなのでしょう。現時点ではオリジナル針の方が好みですが、tpやsaxのブライト感はJICOの方が増し図太いです。ま、よく出来ていると思います。

 

 

音質とは無関係ですが、ボディのトップはちょっと殺風景かな。

 

 

オリジナルは当たり前ですが、ブランド・ロゴが入っている。

 

 

今回、改めて感じたことは、このM95HEってホント、良い音がでますね。音に厚みがあり、芯もしっかりしていて、それでいて押しつけがましい所がなくAltec・クレッシェンドをナチュラルに、パーフェクトに鳴らします。

 

こちらは昭和51年(1976年)、今から40年以上前に書かれた本でCDもなく時代背景が全く異なるにも拘わらず全然、古さを感じさせない。勿論、アナログ・オンリーなのでそうなのかもしれませんが、オーディオ評論家とは違う視点から「音」を語っているからでしょう。キャッチ・コピーから受けるHOW TOものではなく「音楽・音」についてのノン・フィクション小説と思った方が良く、本作の肝は、「目的(音楽)と手段(音)を取り違えるな」と言っている所。だから、音を良くする具体的なテクニックなど殆ど触れられていない。せいぜい、「カートリッジ一つで音は全く変わる」程度で、強調しているのは部屋のコンディション位です。

「スケール・次元の違い、クラシック専門、大のJBL嫌い」という先入観を忘れさせるほど語り口が上手い。やはり「芥川賞」受章者です。

 

 

オーディオ評論家に対する辛辣な発言が述べられていますが、実はそれ以上にリスナーに対しシビアなコメントが書かれている。ドキッとします。

 

 

一番納得した言葉が「機械がいつも同じ音を出すと思う人には、音を語る資格はない」

つまり、湿気の加減、電圧のせい、あるいは耳の状態でイヤな音で聴こえると人は言うけれど、断じて違う。やはりSPの機嫌が悪い日がある、と割り切っている。やり尽くした人だけに説得力があります。

確かに、昨日は良かったのに、今日は何故か・・・・・・ってありますよね。

 

思わぬ展開に新しい知識も得ました。悪くないね、衝動買いも。

 


想い出の ・・・・・・ FLIGHT FOR FOUR / JOHN CARTER & BOBBY BRADFORD

2019-12-12 | ジャズ・tp

 

時間が空いたのでSMへ出かけ、書店に。初めて見るマガジンですが表紙の写真につられ手に取った。オーディオの専門誌ではないけれどオーディオ・ルームが特集され巻頭に村上春樹氏が紹介されていた。

続きをペラペラと捲っていき、他の四人の一人目のチダ コウイチ氏(クリエイティブ・ディレクター)の紹介ページで一枚の写真に眼が釘付けになった。壁に立て掛けられた何枚かのLPの内、一枚だけフロント・カヴァがカメラに写っていた。意図的に見せたのか、或いはたまたまなのか兎も角、このウルトラ・マイナーなアルバムを所有されていることに少なからず驚いた。

かって自分にもあった若き日を想い出させる一枚。

 

 

最近、すっかり更新をサボりっ放しの弊HP”BLUE SPIRITS”で本作をUPしている(2003.8.18)。

少し短く手直ししましたが、長文なので適当に流し読みを。

『夏の日の思い出』

「今年は冷夏ですが、毎年、暑い夏が来ると必ず思い出すレコードがあります。
それが本作。このレコードはわが国では1970年に発表(直輸入盤で)されていますが、翌年(71年)の夏のある暑い昼下がり、僕はいつも行くレコード店で物色していたところ、顔なじみの女子店員が「この暑さを忘れられる何か良いレコードはないですか?」と話し掛けてきた。聞いてみると「あそこにいる女性に尋ねられたので」と言うので見てみるとると、20台前半のOL風の女性であった。

少し考えてこのレコードを勧めた。その理由は、常識的なボサノバでは、おもしろくもないし、かと言ってありきたりの名盤では芸がないし、暑さを忘れるには、強力に惹きつける何かがなければいけないと思い、ブラッドフォードのtpに賭けてみたのです。
試聴する後姿を横目でチラチラと見ていたところ、その女性は買物を済ませたが、果たしてこのレコードを買ったのか、判らなかった。

すると女子店員がやって来て、「すごく気に入ってもらい、買って頂きました。ありがとうございました」と言うので、僕が「どんなところが気に入ったのだろう」と聞き返すと、「tpがとってもイイと、言ってました」と答えてくれた。
作戦がずばり的中したわけだが、無名に近い本作の肝をちょっと試聴しただけで聴き取ったその女性の感性に恐れ入った。

本作を初めて聴いたのは70年春、3月。京都での学生生活を終え、実家へ帰る日の前日、これが最後と思い四条の大丸の前の「(ザ?)マン・ホール」へ行った。階段を降り、扉を開けた瞬間、素晴らしいtpが耳に飛び込んできて、これは、ハバードの新作だ、と思った。目をつぶって暫く聴いていたが、どうもハバードとは違う、フレーズがハバードより断片的で鋭く、音色もチョット違う、誰だろうと考えても全く思い当らなかった。ジャケットを見ると、見た事のないジャケットで、聞いたこともないメンバーであった。

後で判った事ですが、本作はウエスト・コーストで生れたフリージャズ・グループ‘NEW ART JAZZ ENSEMBLE’の第2作目。第1作目の‘SEEKING’をより完成度を高めた本作は、当時のエレクトリック・ジャズやクロスオーバー等々の台頭、アヴァンギャルド・ジャズの衰退等、混迷の時代に彗星の如く光り輝いている演奏であった。アブストラクトなカーターのサックスとクラリネット、そした、透明感溢れる美しいトーンのブラッドフォードのtp、二人のスポンティニアスなリズムセクションから描き出される世界はナイーブで、静かにエキサイティングです。

 

 

すぐにレコード店に行って捜してみても何処にも無かった(いや、正確には誰も知らなかった)が、その年のSJ誌の7or8号のディスク・レヴューに本作(直輸入盤)が紹介されて、最高の五つ星の評価を受けていた。ヤッパリなぁ、良いものは誰が聴いてもイイよなー、と言いながら買い求めました。しかし、その年のSJ誌主催の‘ジャズ・ディスク大賞’で、本作は候補作品にノミネートさえもされなかったので、自分の耳はタコだったのか、と落ち込んでいましたが、どうでもいいようなレコードがノミネートされており、釈然としませんでした。

だから、釈然としない気持ちが吹っ切れたのは、自分の耳を託した見知らぬ若い女性が本作をストレートに受け入れてくれたこの時でした。

あの人は今でもきっとジャズを、そしてこのレコードを聴き続けてくれていると思う。

このレコードは僕とあの人だけの誰も知らない「名盤」かもしれない。」

 

 

今日、もう一人の存在を知りました。こんな嬉しい事はありません。

なお、何年か前にCDで再発された際、一度UPしてますが、やはり本作はLPで聴きたいですね。


衝動買い、そしてDaysへ

2019-12-08 | お遊びオーディオ

 

カミさんの買い物に付き合い駅前に出かけた。一段落したので何の目的もなくビックカメラのオーディオ・コーナーへ寄ると、ガラス・ケースの隅にカートリッジの代替交換針が3本有るのに気が付いた。うち一本がSHURE M95HE用で、まさかここに、と驚いた。気になり店員さんを呼び、上代を聞くと、在庫処分で元の半値になっていた。所有するM95HEの針はまだ充分尖っているので差し替えの必要なく、恐らくムクでなく接合針のハズだし、と迷った挙句、諦め、エレベターに向かった。待っている間、ふと、今月のゴルフが仲間の二人の手術(目と心臓)で2回中止なったことを思い出し、その浮いた分を回せばと悪魔の囁きに負けた。気が大きくなり、ついでに7Nのリード線までも・・・・・、もう生産は終わっている?ので、無くなる前に、なんちゃって衝動買いを。

 

帰りにDaysに。

好きな2枚が流れた。チコの実力がしっかりと発揮された作品で、マクビーのbが上手く録られ、もう一つの聴きものですね。 

 

 

ロイド盤はちょっとしたレア盤でC・フィッシャー指揮するストリングスをバックにロイドはメローなサウンドを聴かせる。耳を澄ませば、実に細やかで丁寧に、そして情感を込めtsを吹いている。異色のバラード集。

 

 

ジャズ関連等のBOOKが何冊か置いてあり、交換針とリード線を購入したこともあり、初めてこの本を開いた。

パラパラとページを捲ったけれど、こりゃ、面白い、否、為になる。今まで「次元が違う」と勝手に思い込んでいた。

 昭和51年(1976年)初版発行、わが国のオーディオ・ブームの真っ只中で大きなステレオ・セットを応接間にデ~ンと据え置くのが流行った頃です。

読む量が結構多いので、お借りすることに。

 

 

 まえがきを読むだけで氏が言わんとすることが朧気ながら伝わってきます。

「音を追い過ぎるな、感動(音楽の)を追え」かな? 

 


霧中の郡上八幡城

2019-12-05 | 写真

 

郡上八幡にいる知人から画像が送られたきた。

八幡から飛騨金山に抜ける途中の堀越峠からのワン・ショットです。

この峠から撮られた一枚の写真が「天空の、雲上の城」として一躍、名を知られたのも記憶に新しいです。

この日は朝から八幡は深い霧に覆われたそうで、所用でお昼頃、ここを通った際の八幡城です。

スマホからの撮影なので画質はやや粗いけれど、神秘性は充分、感じ取れます。

もう少し早ければ、それこそ千載一遇のシャッター・チャンスだったかもしれません。


20数年ぶりのはんだ付け ・・・・・・・

2019-12-01 | お遊びオーディオ

8Nのシェルリード線を色々なカートリッジに差し替えて音の変化を試しているうちに、ワイヤーと端子の接合部分がやられた。ワイヤーが固く張力が強く、差し替えは注意していたものの導通チェックした所、4本中、3本もダメだった。

このまま見捨てるのは勿体なく、パーツ類を用意してはんだ付け修復を。

細かな作業なので手強いことは分かっていたけれど、いきなり端子の穴にワイヤーの太さが合わず差し込めない事態が発生した。対処を考えたものの目の衰え、手(指)先が震え何度もやり直しを余儀なくされ、半日を費やした。しかも、はんだの量をなるべく少なくしようとしたけれど、とても無理、結局、コテコテになってしまい、出来上がり画像をUPするまでもなかった(笑)。

 

 

やっとのことで修復したリード線をまずELAC 455Eに繋いでみた。このカートリッジは世評は高いけれど、自分のシステムではまあまあの上の程度。今まで組み合わせたことが無く、ひょっとして、と期待が膨らんだが、多少の向上は見られたものの根本的に低域重視で、高域不足は解消されなかった。クラッシック向きを言われているが、それだけではなくこうした音の傾向が好きな方々に評判が良いのだろう。ま、はんだ付けの拙さから8Nの特長が充分生かされなかったかもしれない。

次にSHURE M44Gに、カモメ・マークものではなく一般的に多く聴かれているタイプ。しっかりした環境を用意すればオーディオ・ファンも納得する力があると言われている。これも初めてのセッティングです。

こちらは当たり!ですね。M44Gのややfat気味な部分が解消され音に芯がくっきりと出て、伸びやかさが増し、今までと別物に聴こえる。他に差し替えるとまたパーなるリスクが高いのでこの組み合わせで決定。2軍から1軍昇格、文句なしです。

 

一息つき、Shorterを

”THE ALL SEEING EYE”(1965.10.15)とリアルタイムではお蔵入りとなり後年、日の目を見た”THE SOOTHSAYER” (1965.3.4)

  

 

共に当時のBNの精鋭達をズラッと集めた布陣ですね。半年後、3管編成(同じメンバー)の”THE SOOTHSAYER”にモンカーのtbを加えブラッシュ・アップした意欲作が”THE ALL SEEING EYE”と考えられるけど、意欲が空回りしてやや散漫に聴こえてしまうのが残念。その点、むしろ”THE SOOTHSAYER”の方が良い意味でまとまっている。そこがライオンとしては不満だったのだろう。当時の風潮では目新しさ、刺激性等々が求められた時代なのでどちらが間違ってどちらが正しい判断とは簡単に言えない。

サイドにも拘らず ”THE SOOTHSAYER”で、曲想、曲調に合わせパーフェクトに吹き分けるハバードのtpは唯々、恐れ入ります。 

 

 

なお、個人的にショーターのBEST作と思う”ETCETERA"は両作の間の6月14日に吹き込まれたが、これも続けて「お蔵入り」となった。

そう言う難しい市場環境だった。