jazz and freedom and avenger

勝手気ままな戯事日記 暇つぶしに・・・・

SHELLY MANNE & HIS MEN AT THE BLACK HAWK

2017-10-29 | ジャズ・ds

 

1~4集まで連番でリリースされているこのシリーズに何故か、ずっと触手が伸びなかった。

J・ゴードン(tp)、R・カミュカ(ts)というマイナーながら実力も味もある名手がフロントにいるにも拘わらず。

多分、4枚も・・・・・・という心理から来ているのかもしれませんが、家のリフォーム(2~3年前)で、レコードを聴けない環境の中、たまたま1集に、そして不思議なことに立て続けに4、2集の順に出会った。1と4集がMono、2集がStereo。リフォーム完了してから3枚同時に聴くことになった。

3集はまだ手に入れていなく、4枚揃ってからこの記事をupするつもりでしたが、DL-102を使い始め、気になるMono盤を聴き直している所。

率直に言えば、このシリーズはStereo盤の方が「音」が良い。頑ななMono盤信奉者、筋金入りコレクターを除き「Mono神話」は通用しないと思う。

 

 

Stereo盤とMono盤の違いは、Jazz Clubという空間、そしてLiveの雰囲気をどれだけ感じさせるか?

その点、Stereo盤は上手く出ている。

Mono盤は全体にややもっさりしているので、ボリュームを二割ほど上げ、エネルギー感で勝負するのがコツかな。

それと気になる点が、Stereo盤とMono盤のレコードの厚みが異なり、Stereo盤の方がずっしりしている。プレス工場、或いは時期が違う可能性があります。ラベルの造りも上等なので、今後、Stereoをメインに切り替えていく会社の方針だったかもしれない。

本作の録音は1959年9月、エンジニアはHoward Holzer。

 

                                      

 

                                        

 

で、内容はどうか?と言うと、もっと早く聴けば良かった、と後悔するほどです。

1集の'Summertime’、2集の'What‛s New’、4集の'Just Squeeze Me’がいいですね。中でも、マイルスでお馴染みのエリントン作'Just Squeeze Me’の思わせぶりなイントロなんかGoo!ルーズで「崩し」のセンスがシャレているし、漂う退廃的な香りに殺られる。カミュカ、ゴードン、共にいい仕事している。僅か3、4年前のマイルスの演奏が古めかしく感じ、コルトレーンがほんと「イモ・テナー」に聴こえる(笑)。

 

随所に好プレイを聴かせるゴードン、カミュカの音源は少なく限られているのでこのライヴ盤は大変、貴重です。また、マンのdsも良いし、統率力も優れている。

それに、フェルドマン(p)の存在も小さくない。スタジオ録音ではありえない「茶らしい」弾き方をする場面もありますが、ライヴならではの「色」を添えている。

個人的ベスト・トラックは4集のラテン・タッチで始まるザヴィア・クガートの定番'Nightingale’。躍動感あふれ豪放磊落なカミュカのts、完璧なリップ・コントロールと見事なフィンガリングで エキサイティングにtpを鳴らし切るゴードンのtp、クールさを包み隠しながらノリにノリまくるフェルドマンのp、呻りを上げるバドウィグのb、メンバーのソロをタイミング良くプッシュしながらコンパクトに炸裂するマンのソロ、もうジャズ・ライヴの醍醐味、ここにあり!ですね。誰だって?ノック・アウトされる。

3集はStereo盤を待ち、チャンスが有れば1、4集もいずれ買い替えようかな。

因みに、1,4は英世6枚弱、2は4枚弱でした。

 

出来栄え以上に「ジャズが一番幸せだった時代」の空気を脚色、編集することなくダイレクトに記録したこのシリーズは、4枚揃えて本当の魅力が成り立つと誘惑してくる。 


WHISPER NOT / WYNTON KELLY ・・・・・ 自分なりの決着

2017-10-22 | ジャズ・p

 

 

 

昔々、カヴァの雰囲気だけで手に入れたもの。オリジナルがあの「脚立」とはまだ知らなかった時期に。

A面のバランスの悪さと不純物が混ざったような「音」にだんだん不快指数が上る。3曲目の'Dark Eyes’でケリーのpの音圧がダウンする辺りで辛抱し切れず針をUPしてしまい、長い間、死蔵状態だった。

DL-102の取説を読み直していると、オッ、MonoだけでなくStereo盤(モノ出力)もOKと。ふと、この'Whisper Not’を思い出し、淡い期待が・・・・・・・

モノなので左右のアンバランスが解消され、また、厚みが増した音に「濁り」がうまくカムフラージュされ、十分聴ける音に変身し、裏技成功というワケですね。でも、'Dark Eyes’でのpの音圧ダウンは何ともならない(笑)。

ものの本によると再発ORPHEUM盤もオリジナル・スタンパーを使用しているとの事。ただ、本盤は62年にリマスターとクレジットされているのでちょっと違うかもしれないし、この時に疑似ステレオ化された可能性が高い。オリジナルの「脚立」にはステレオ盤はなかったと思うけれど・・・・・

 

  

実は、この「音」に違和感を持ち、70年代初めマイルストーン・レーベルで再発されたMono国内盤を聴いたけれど、元々?やや甲高い音質を修正しようとしたせいか、逆にWet過ぎる生気のない音質に変わり果てていた。

オリジナル盤を聴かずして本作を云々するのは如何なものか、と思うけど、推測するとやや問題を含んだ「音」(A面)には違いなさそうですね。

制作者側の「売り」はA面のハズで、B面の方が好きと言うファンが多いのもここに起因しているかも。

確かに、A面とB面では音質が異なり、

B面はP.J.ジョーンズ抜きのトリオ演奏ですが、pとbのポジションが左右逆になっている。疑似ステにわざわざそんな変化球を?(笑)、それとも本当にステレオ録音で遅刻したジョーンズが加わりマイク・ポジションを変更したのだろうか?

いずれにしても、些か強めの中高音が耳にカキーンとくる部分もあるが、混濁感がなくクリーンなのでストレスを感じない。

勿論、DL-102でOKですが、シュアーのV15タイプⅤで聴くと、これが疑似ステ(?)とは思えないほどGooなんです。

名曲'Don't Explain'でのリリカルなプレイでは、ケリーのデリケートなppタッチに加え、細やかな指捌きがまるで映像のように眼の前に浮かんでくる。

  

 

素性の良さは解っていたけれど、初めてV15タイプⅤの真価を知らされた思いです。 

 

 

 

「脚立」のカヴァ・センスはどうしても受け入れ難く、長年のモヤモヤが自分なりに決着したので、オリジナルを追う事はもうないでしょう。

それにしても、A面はDL-102(Mono)、B面はV15タイプⅤ(Stereo)と二本も使わせるとは「ふてぇ~野郎」ですね(笑)。でも、これで死蔵脱出ですから。

 

ま、どうでもいいような話だけど、全ては偶然見つけたY字型リード線から始まった。 


RED IN BLUESVILLE / RED GARLAND

2017-10-15 | ジャズ・p

 

 

 

深い眠りから不意に呼び起こされたDL-102は初め機嫌が悪かったが、徐々に直ってきた。

 

好きなカヴァの一枚。

ガーランドには、BNでお馴染みのR・マイルスがデザインした'GROOVY’という秀逸なカヴァがあります。

一方、本作はエズモンド・エドワーズが担当。エドワーズはフォトグラファー、プロデューサー、そしてレコーディング・エンジニァとして多くの名作に携わっている。

一例(フォト)では、W・ヤングの'FOR LADY’、コルトレーンの'COLTRANE’(Prestige)、ドーハムの'QUIET KENNY’、マイルスの'WORKIN´’他・・・・・・等々。

青のモノトーン摺りはBNぽいけど、この妙なひねりを入れないストレートな表現が何ともノスタルジックでGooです。

 

針を降ろすといきなり威勢のいいジャブが飛び出してくる。さすが元プロ・ボクサー、もうガーランドの独壇場という感じです 。S・ジョーンズのbがゴリゴリと追い、A・テイラーのブラシが奥目ながら小気味よくリアルに響く。

2曲目、ゆったりとしたテンポの'See See Rider’でいつものガーランド・ワールドが広がります。これだね。

DL-102はMC型カートリッジですが出力が3mVと高く、MMポジションにダイレクト接続がOK、インピーダンスが240Ωと変則ですが特別問題ありません。

再生周波数は50Hz~10kHzと高域がストンと落ち、常用しているA・テクニカのモノ・カートリッジが20kHzまで伸び、やや華やかなトーン・キャラに対し、「質実剛健」と言えそうですね。遠近法を使った絵画を観ているような「奥行き感」がしっかり出てくるので50年代のジャズLP(モノラル)にピッタリかも。

オーディオ的デリカシーさを求める場合、増幅が少ないライン・トランスを一段入れるとぐっと良くなる、という街の噂もあります。ただ適したモデルは少ないようです。

 

全編を通し、張りのあるガーランドのp、ジョーンズの骨太のb、ツボを心得たテイラーのブラシ・ワーク、ありふれた常套句しか思い浮かばいけれど、余計な講釈を垂れるまでもありません。うぅ~ん、演奏もDL-102も上等だねぇ~

 

 

 

 

1959年4月17日、ゲルダー・スタジオで録音。自信に満ちたプレイを聴かせる。


永い眠りから覚めて ・・・・・DENON DL-102

2017-10-09 | お遊びオーディオ

 

 

 

ぶらっと 駅前のビックカメラへ、ふらふらとオーディオ・コーナーに。

アクセサリーのショーケースを覗いていると、奥の方に「モノ・カートリッジ用リード線」という細かな字のプライス・カードを見つけた。

???、係員を呼んでブツを。オォ、102用Y字型リード線ではありませんか。

「これだよ!、これだよ!」と心の中で叫んだ。

20年ほど前に購入したDL-102だが、手先が器用な人はそうでもないけれど、シェルとリード線で繫げるのが、結構、面倒。

詳細は省きますが、片チャンネルだけ接続し、取り敢えずアンプのMONO再生で聴いたが、不完全な状態が気に入らず、そのまま直ぐ埃を被ったままに。

当時、このタイプのリード線は無かったはず(?)、恐らく、利用者の要望から商品化されたのでは・・・・・・・

 

それは兎も角、孰れ細かな作業するのに必要だろうと、こうしたルーペ(↑)を用意していて助かった。もう、眼が・・・・・・・・、悲しいかな弱ってます。

 

「鉄仮面」とあだ名される通り、味も素っ気も無いスタイルだなぁ~

本体の長い2本(これが曲者)、シェルの4本のピンを接点復活液で入念にクリーニングし結線、ヤッパー、このY字型リード線は楽ですね。すんなりと。

 

 

 シェルは今までと同じマイクロ、アルミダイキャストの無骨なデザイン。こいつもキレイに掃除を。

  

 

自重13g、針圧は3±1gと重量級ですが、FR64Sのアームは頼りになる存在。

早速、音出しを。突然、叩き起こされたせいか、パニック状態(笑)、ちょっと時間が・・・・・・・・


これは、これは ・・・・・・・ 特別本醸造「鮎正宗」

2017-10-07 | 日本酒・洋酒

 

 

ゴルフ仲間の一人から妙高高原(新潟県)に遊びに行った際の土産として頂いた一本。

彼はゴルフのスコアは自分より上手く、平均ストロークは80台後半ですが、飛距離が出なくアプローチで稼ぐタイプ。裏庭にアプローチ練習場を作るほど。

少し前、珍しく飛ばし方を尋ねてきたので、自分なりの打ち方を伝えたところ、彼なりにヒントを得て、飛距離が伸びたと言う。

事実、先日のラウンド、ロング・ホール(510Y)でドライバーを230Yほどカッ飛ばし、すんなりとパーを。今までは200Y弱なのに。内心、ヤベェ~(笑)と。

ま、そのお礼と言うわけですね。こちらはそんなつもりはないのですが・・・・・・・

 

「鮎正宗」、地元の酒屋さんがイチ押ししたそうです。

精米歩合58%、アルコール分15°、常温、お燗が最適と書いてありますが、一日、冷蔵庫で冷やして。

 

イャー、これ美味しいですよ。旨さに厚みがあり、しかも透明感が高く「キレとコク」が見事に両立している。キレとコクを謳う酒はいっぱいあるけれど、多くは???ばかり・・・・・・・

初めて聞く、そして飲んだ一本ですが、こりゃ~サプライズです。

世の中、知られざる(自分だけ?)「銘酒」がまだまだいっぱい有りますね。