jazz and freedom and avenger

勝手気ままな戯事日記 暇つぶしに・・・・

ONE FOR ONE / ANDREW HILL

2018-10-31 | ジャズ・p

 

RE-ISSUEシリーズで陽の目を見たBN未発表2枚組。

3つのセッションから成り、

一つはフロントをB・モウピン、P・パトリック、C・トリヴァー の3管編制のSEXTETによる3曲(1970.1.16&23)、2つ目はモウピンが入ったQuartetにString Quartetをプラスした3曲(1969.8.1)、そしてF・ハバード、J・ヘンダーソンの2管QuintetのLP一枚分の5曲(1965.2.10)

一枚目の1、2と二枚目の3の間、4、5年間のHILLの変わり様が本作の聴き所でしょうか。

分かり易く言えば、語弊があるやもしれませんが軟化している。1.ではあの特異な強い個性が薄れ、リズムに乗りスムーズに流れている。勿論、俗化している意味ではないけれど、当時のジャズ・シーンの変化をHILLと雖も無視出来なくなったと、容易に推測できる。しかしながら、HILLの本質はそれほど変わっているようには思えず、内装・外装が上手く嚙み合っていないのでは?また、突如ストレート・アヘッドな3曲目に違和感を覚えてしまう。

それから、String Quartetをプラスした3曲、こうした実験的試みに対するHILLのイマジネーション不足が浮き彫りになり、どれを聴いても途中から同じように聴こえてしまうのが残念。

 

 

ハバード、ヘンダーソンとのセッション、

ヒルと二人は別々に録音しているが、意外にもこの二人は初顔合わせ、しかも2管でLPフルサイズもの(BN)は本作のみと貴重です。

1965年と言えば、内容はおおよそ見当は付きますね。この時期、サイドとしてハバードはフリー色を一番発揮しており、彼に刺激されフリーぽい曲を含め、早い話、3人の「ガチンコ勝負」です。

このセッションはリアル・タイムでリリースされても良かったのでは? 世に出た1975年ではジャズの潮目はすっかり変わってしまっていたので。

お蔵入りの原因を探ると、リリース・ローテーションの犠牲の可能性が強いけれど、ひょっとして2曲目のトリオによる”ERATO”かな?ちょっと「甘過ぎ」で、折角のテンションが途切れるほど浮いている。

少々、ネガティブなコメントになりましたが、60年代のジャズの急流に翻弄された?魅力あるジャズ・ピアニスト。

なお、1.2はF・ウルフ、3はA・ライオンがプロデュースしている。


LEICA C-LUX & 仙禽(せんきん)

2018-10-21 | 日本酒・洋酒

2、3年程前からデジカメを買い替えようと物色し、なかなか思うようなモデルに出会わずにいましたが、やっと決めました。

今まではCanonのG9でもう10年近くなります。なかなか優れたモデルですが、マクロ撮影がやや苦手でしたね。

通称、パナライカと呼ばれるLEICA C-LUX。所謂、パナソニックのOEMです。LEICAの赤いロゴ・マークにプラス数万円払うのは如何なものか、と言われる方もおられますが、ミッドナイト・ブルーのボディとメタリック・リングにこのマークが映え、国内ブランドにない味を出している。大きさも丁度良く、15倍のズームもいずれ役に立つでしょう。

8月に新しく販売されたばかりで在庫がなく、一ヶ月待ち、漸く入荷しました。

 

 

スタイリッシュさを求めたのか操作ボタンがやや小ぶりでやり難い。いきなりしょつぱなの言語設定でミスり、どこの国か分からいないラテン系の言語にSETしまった。付属の簡略取説には修正の仕方が載っていなく、280Pにも及ぶHPの取説を見ても分からず一夜明けて直営店にお助けTELを。

メーカーの違いから操作の仕方も異なることは分かっていたけれど、・・・・・・・ ヤレヤレ。

 

 

まず一枚を。

先日、法事で帰省した娘が銀座の酒屋の角打ちで美味しかった、と。

「仙禽」、栃木のお酒は初めてです。なんやらを受章したものとか。今までの日本酒のイメージを覆す、否、超越した味に驚いた。初めは戸惑いましたが2度3度と飲む度に美味しさが解り、増してきます。

新しいタイプの日本酒ですね。居酒屋で愚痴をこぼしながらコップ酒で飲むものでありません。TPOで楽しむ日本酒です。こりゃ、美味いや。

 

 

LEICA C-LUX、最初の一枚、妙に雑味がなくスッキリしている。

良いのか、どうか ・・・・・・・


オブリガートの美学 ・・・・・・ A SWINGING INTRODUCTION / JIMMY KNEPPER

2018-10-10 | ジャズ・tb

所有しているのはこの国内盤。

 

 

でも、欲しいのは黒つぶれしていないオリジナル盤。

 

 

その筋では、「BNのレア盤は金を積めば何とかなるが、ベツレヘムはコンディションに拘らず、見つけたら即入手」が鉄則らしい。確かにずっと待っているけれど、まったくお目にかかっていない。玉が少ない上、ネーム・ヴァリューの割に内容が素晴らしいので手放さないかもしれない。

この作品の魅力は、まるで声量豊かなボーカリストのようによく歌うネッパーのtb、アタックが鋭いクイルのas、まだ書生風でメタリックなエヴァンスのp、等々ですが、何と言って「オブリガートの美学」でしょう。

例えば、BNの2管ものではテーマをキッチリとユニゾンで吹きユニゾンで終わるのが基本パターンですが、本作は殆んど無くオブリガートでなくても、片方が微妙に、絶妙に「外し」ている。そしてオブガートを付けた、外した方が先にソロを取るなど実に良く練られた演出が、ごく自然に心地良く耳に溶け込んでくる。

二つのセッションに分かれ、クイル、エヴァンスがG・ローランド(tp、vocal)、B・ハマー(p)に替わるけれど出来に差がない点もGoo。

TOPの”Love Letters”の曲名に大丈夫かな?と懸念を持ちますが、3秒もしない内に、演奏にグッと引き込まれる。

ベスト・トラックはクイルの短いながら鼓膜を突き破るようなasが炸裂する”How High The Moon”とネッパーの遣る瀬無いtbに酔う”Close As Pages In A Book”か。

ローランドのボーカルが入った”Gee Baby Ain't I Good To You”でのハマーのブルージーなpも堪んないな~

クイルの名演を記録した作品としてもずっと記憶に残る一枚。

 

オリジナル盤は値が張るだろうなぁ~、もう目の前に現れないで欲しい(笑)

なお、オリジナル盤画像はネットからの借用、真にRAREなのでどうぞご理解をお願い致します。