jazz and freedom and avenger

勝手気ままな戯事日記 暇つぶしに・・・・

SONY SOLID STATE 11 ・・・・・ そして CHICK COREA

2021-02-25 | ジャズ・p

 

半世紀も前、60年代もそろそろ終盤に近づいた頃、京都・山科の学生アパートに住んでいた。

おふくろを拝み倒し、買ってもらったSONYのSOLID STATE 11のスイッチをFMジャズ番組に合わせONにすると、背に陽の光を受けキラキラと輝きながら水面を跳ね回る飛魚のようなピアノが流れ出し耳が釘付け状態に、Volumeをちょっと上げると僅か3、4畳の狭い部屋がまるで大海原と化した気分になった。コリアの名は何となく知っていたけれど、存在を確りと頭に刻み込んだ瞬間だった。

その一枚、”NOW HE SINGS, NOW HE SOBS”(リーダー2nd作、1968年録音)はジャズ・ピアノに新風を吹き込んだ、と絶賛され、当初、コリア以外のメンバーが不明(カヴァにクレジットなし)だったこともあり、話題に拍車がかかった。

その後、試行錯誤を重ね、72年に録音した”RETURN TO FOREVER”は大ヒットとなり、評論家やマスコミ、また、シビアなファンからも高く評価され、当時、もたもたしていたK・ジャレットを凌ぐ存在にもなった。

この手のヒット作には横やりを入れる人達が少なからずいるものだが、本作の人気に?を付ける人達に今までお会いしたり、話を見たり聞いたりしたことも無く、新しいジャズの一ページを飾る名盤として満場一致の地位を得ている。

ただ、多芸多才から生ずる一種の不信感も拭えず、”RETURN TO FOREVER”以降の作品の出来映え、評価はマチマチだった。

右の画像、1stリーダー作”TONES FOR JOAN'S BONES”(ヴォルテックス)は1966年に録音されながら、リリースされたのが”NOW HE SINGS, NOW HE SOBS”と同じ68年となったため割を喰った感じだが、これがイイ。

初め制作者側からラテン・ジャズを提示されたが、キッパリ拒否し、自分の意思を貫いた一枚。

W・SHAW(tp)、JOE FARRELL(ts ,fl)の2管でフロントを固めたクィンテットで、BNの新主流演奏を連想させる内容ですが、BNほど黒くない。その頃のフラワー・ムーブメントを反映したチープなカヴァと音の悪さで世間の評判は今一ですが、一音一音、くさびを打ち込むように鍵盤を弾く若き日の姿にコリアの本質が端的に集約されている。共演者達も意気に感じ熱演、好演を繰り広げ、コリアを語る上で欠かせない作品。

享年79、合掌。

SONY SOLID STATE 11

 

販売価格は12,000~13,000円位だったような記憶が残っている。その頃の大卒の初任給が30,000円前後だったので、今思えばかなり高額品でした。

 


インレット型塩ビ製コンセントBOX の自作・・・・・ BELDEN 19364 (その二)

2021-02-14 | お遊びオーディオ

前回のBELDENの電源コードを作る際、送料を浮かすため、インレット型塩ビ製コンセントBOX の自作用部材も同時に購入した。

コンセントBOX、マットブラックのプレート、IECインレットの3点。

こちらが出来上がりです。これはこれでOKですが、やはり塩ビケースが見た目にややチープです。以前、木目のシート(フィルム)を貼っています。

 

今回のキー・ポイントの一つは光らないマット・ブラックのステンレス・プレートで、インナーには電磁波吸収シートが貼ってあります。

 

 

側は当初、アパレルでよく知られているグレンチェック、又は千鳥格子柄等のシートを考えていましたが、なくて、替りにこのカーボン柄を100円ショップで見つけました。

 

 

マットブラックのプレートとのコーディネートが決まり、スタイリッシュでとても気に入っています(笑)。

 

 

インレット・タイプなので、電源コードを色々と差し替えられる所が今回の最大のミソです。組み込んだコンセントはコード直付けの塩ビBOXで長年、日が当たらなかったクライオ 1229JIS。明工社のJISホスピタルグレード 1229をクライオ処理したモデルです。JIS規格という事でどこか甘く見ていましたが、BELDEN 19364とのマッチングの良さで見事に蘇り、若々しい躍動感溢れる音が流れ出しました。

 

 

調子に乗り、これも長年、使ったり使わなかったりしていたPSオーディオの電源コード・XPD PRELUDE(まだケースが残っているほど新品同様、笑)と取り出してきました。

 

 

フェライトの粉末を含ませたカヴァにより高周波ノイズをカットするタイプ。やはり高域が詰まり気味なので暫く敬遠していましたが、この電源BOXに繋ぐと、不思議にその詰まり感が薄まり、妙に艶が出るようになり音に厚みも増している。ちょっと驚きですね。

 

 

レコードによりBELDENとPSオーディオを差し替えて聴く楽しみが出来ました。

古い、と言うだけで見限るワケにはいきませんね。出し切れていない、気が付いていない、魅力があるかもしれない。


1,000円 / mの電源コードの自作 ・・・・・ BELDEN 19364 (その一)

2021-02-10 | お遊びオーディオ

 

外出自粛が続き在宅時間が長くなりますね。

前から計画しながら、なかなか実行に移せなかったBELDEN 19364の電源コードの自作をやっと。オヤイデから3ⅿを購入し、1.2mと1.8mの2本を作ることにしました。

評判の良いケーブルで、m当り1,000円(税抜き)とは思えないほどの外観と程よい太さです。

 

 

外被を剥くと国内ものと全く違うカラーの3芯と想定外のドレン線が出てきました。

何となく緑がアース(E)と分かるけど、青と茶はどっちがHOT(L)でCOLD(N)なのか知らなく、頭と尻尾を違えなければOKなので、感で青をCOLD(N)、茶はHOT(Ⅼ)で決め打ちです。国内ものはNが白で、Lが赤又は黒が多いです。また、一応、アース線は穴に突っ込んでありますが、ドレン線はよく判らなかったので根元でカットしました。

 

 

一方、IECコネクターはアース線をカットし、青(N)と茶(L)の2本、つまり、アース線をフリーにしている。

 

 

プラグとコネクターは手持ちのAET、マリンコ、HUBBELL、フルテック、etcの組合せとなり、色々、ヒアリングを重ねた結果、期待していたAET(プラグ、コネクター)は相性が今一で、マリンコ(クライオ処理プラグ)も揮わず、意外にもHUBBELL(2種)と無名のコネクターとの組合せが抜群の結果をたたき出しました。

こちらが1.2mもの、プラグはHUBBELL 8215C

 

1.8mものはプラグがHUBBELL 8215CT

両者の差は殆どありませんが、8215Cがややモニター・ライク、一方、8215CTはオール・ラウンドですね。

 

どちらも低域はやや緩いけれど、中域から高域に掛けての伸びは極めて自然で、躍動感溢れるサウンドに暫し聴き惚れます。

CDプレイヤー、プリアンプに効果を発揮し、パワーアンプにはちょっと荷が重いようですが、IECコネクターにもっと上質のモデルをセットすれば簡単にクリアするでしょう。

相性の良し悪しで、パフォーマンスは変わるけれど、恐るべしBELDEN 1,000円ケーブル / m。