jazz and freedom and avenger

勝手気ままな戯事日記 暇つぶしに・・・・

音(音楽)は観るもの ・・・・・ SHURE M75EM TYPE2

2024-05-29 | お遊びオーディオ

 

ダメもとで買い取ったM75EM2(SHUREカタログではM75E2)、想定外の好反応を得たので、早速、更なるUP策を。遊んでいるものの中から相性がいい組み合わせを選び、シェルはアントレー、リード線はオルトフォンに落着きました。

高純度アルミ削り出しのES-12+PC-Triple CのLW-3Cです。

 

スタイラスは純正の楕円針ではなく、JICO針に交換されており、モデルNo.は不明です。ですが、予測を遥かに上回るイイ音なんです。最初の組み合わせの段階で、上も下もスッキリ伸びた明快な音でしたが、高域に伸びるに従いやや薄くなっていました。新しい組み合わせではそこがしっかり改善され明晰な音になった。これでM75シリーズは4タイプになりましたが、下から二番目のグレードなのに全て「当たり」です。SHUREがMMカートリッジの雄と言われる所以です。また、通の間ではSHUREは下のグレードに行くほど音が良いとか、「釣りはフナに始まりフナに終わる」の格言のように「M44Gに始まって、終わる」と言われるほどです。

唯一無比のアルト、デスモンドの遺作(PAUL DESMOND / Artist House AH2)から、オードリー・ヘップバーンへのオマージュ曲、”Audrey”(ブルーベック共作)を聴いてみましょう。

 

4年ほど前、TV番組・ジャズ喫茶ベイシー50周年記念「レコードと万年筆」が放映され、その中で菅原氏は「絵は聴くもの、音(音楽)は観るもの」と言われた。氏のオリジナルかどうかは、どうでもよく、氏の口から出たその言葉は実に説得力があり、そうした見地が有ることを恥ずかしながら初めて知りました

いつになくハスキーながら澄んだトーンで思いの丈を語る”Audrey”、これは間違いなくラブレター。アルコール好きで文学的素養もあると評判のデスモンドらしく淡麗にして切々と綴る恋文に、次第に「音(音楽)は観るもの」の見地を朧気に覚える。

また、ビッカートのgがカートリッジによってはビビる箇所があり、M75EM2もビビりますがその弾力ある音色は魅力があります。V・ゲルダー録音のCTIレーベルの音と別人の如く異なり、ビビる位、リアリティがあります。ひょっとしてビッカートもヘップバーンのファン、それも隠れだったかもしれない(笑)。

「絵は聴くもの、音(音楽)は観るもの」、そう言う見地があったんや。


ダメもとで ・・・・・ SHURE M75EM TYPE 2

2024-05-22 | お遊びオーディオ

 

病院の診察が早く終わった時は帰りにHARD OFFに寄ることにしている。1年ほど前、ガラスケースの奥の方に本体のみのM75EM2が新しく入った。他はシェル付きなのでそれなりに様になるけれど、カーリッジ単体なのでちょっと寂しい。半年後位に最前列に移動したけれど、なかなか買い手が現れない日々が続いていた。M75シリーズの中でもEMは当時、ヤマハのプレイヤーに載せられていた?モデルで一般的にはあまり知られていなかったのかもしれない。それと、スタイラスがオリジナルではなく、JICO針なのがマイナスだったようです。でも、不憫に思い拾ってきました(英世4枚+α)。いつも通り、まず、何でもないシェルとリード線でセットし、それから相性を絞り込んでいく予定です。

 

 

いゃ~、もう、このままでアタリの予感がしました。

 

 

 

深夜のジャズ・バー、客は二人っきりに。マスターと男の眼が合った。マスターが一枚のレコードを、そして一曲目ではなく真ん中あたりに針を降ろした。女はそれを見逃さなかった。

ピアノのイントロに導かれ、ハーマン・ミュートが耳を擽るように流れ出す、だが、品は失っていない。女はカクテルから男のブラントンに腕を伸ばす・・・・・・・、「今夜は帰らないわ」のサインだったのか、ミステリアスでミラクルな11:20。確証を得ないまま店を出ると夜風が心地良い。

「貴方って悪い人ね(笑)」、「いゃ~、悪いのはルグランとベイカーさ」、「もっと悪い人があ・な・た」、「いやいや、マスターだよ」。男の勝ちが見えてきた。タクシーのライトに絡み合う指が浮かび上がる。

若き日の思い出を蘇らすベイカーのハーマン・ミュートが兎に角、音色もすべて素晴らしい。勝ちパターンの絶対的切り札、これぞ”ONCE UPON A SUMMERTIME”のベスト・ヴァージョン。


日経「何でもランキング」1位・・・・・「清岸寺庭園」(滋賀県米原市)

2024-05-20 | 日記・エッセイ・コラム

 

5月18日(土)の日経「何でもランキング」を観てビックリした。「静けさめでる雨の庭園」の1位に「清岸寺庭園」(滋賀県米原市)が選ばれていた。選出ポイントを挙げると「天気により姿を変える幻想的な庭が首位に選ばれた。普段は白砂の代わりに苔で海を表現した枯れ山水庭園。しかし梅雨なので雨が続くと伏流水が染み出し、池泉庭園に変身する。江戸時代の庭としては珍し仕組みだ。」とする。7人の専門家のうち4人が首位に入れるほど圧倒的な支持を集めている。

実は昨年の10月に初めて訪れており、その素晴らしさに驚き、記事をUP(10/13)していたのです。そもそもここを訪れた動機は寺内の茶寮「喫茶去(こ)」でしたから、浅学の恥をモロに掻いたワケです。写真のみ再掲しておきます。興味のある方は本記事を。

 

 

 

本物は時間と空間を越え、初めてでも人の心を打ちますね。


Impression of Audi A3 Signature Edition (1)

2024-05-18 | 

 

最近の車はスマホ化が進み、各種の操作がパネル・タッチで行われるそうだ。確かに、先日、SMのイベント・スペースで国産車の新型のキャンペーンがあり、D、N、R、Pのシフト・レバーが無くなり、パネル操作になっていたのには驚いた。なにも、そこまでしなくても、と思うけれど、先進技術の競争なのか? スマホ化と技術革新とは違うのでないか。

今まで、ずっとシリンダー・キー、ちゃんとしたシフト・レバーに馴染んて来た者にとってスタート釦を始めとするオペレーションの変化は、車検時の代車で少しばかり経験しているものの、頭がスムーズに働かない。このA3もシフト・レバーが小さなデザインものとなり、しかも、Pの位置がわざわざ単独のタッチ釦に移った。やり難く、しかも面倒ですね。

最初に困ったことは駐車し、エンジンを切った後、窓を開けようとパワー・ウインドウ釦を押しても開かないですね。わざわざエンジンをかけないでアクセサリー(電装品)・オンの状態にするオペレーションが、ブレーキを踏まないでスタートボタンを押す、とは頭が回らないですよ(笑)。

また、このスポーツ・バックはハッチ・バックなのでセダン(今までずっと)で言う所の所謂、トランク・リッド(蓋)という概念ではなく、5ドアという仕組みなんですね。だから運転席付近にあるはずのトランク・レバーがない。ドアが解錠状態であれば、リア・ゲート(背面ドア)も同時に解錠されているワケです。カミさんが買物荷物を入れようと、「開けて」、と何度もトントンしてもそのレバーが見つからなく焦りましたよ。また、リモート・キーにある2X・トランク釦を何度押しても反応しません。うぅぅぅ、ちょっと腹が立ちましたね(笑)。トランク釦の絵表示は何なのだ(セダンと共用か!)、紛らわしい。取説に書いてあったのかな? 気が付かなかったかもしれないなぁ。

そもそも、意中の車でなかったので、的外れで頓珍漢な辛口の印象が出るやもしれませんが、備忘録としてImpressionを続けていきますので、暇つぶしにお付き合い下さい。


㊙ 愛聴盤 ・・・・・ BREAKTHROUGH & DEBUT IN BLUES / GENE SHAW

2024-05-12 | ジャズ・tp

ガイド・ブック等で紹介される歴史的名盤を始めとする名盤の類だけではジャズの「奥深さ」を計ることは出来ない。今回の二枚は、名盤群とは対岸以上、遥かに離れた作品だが、なかなか味が有ります。

ジーン・ショウはマイルスと同じ1926年(6月)、デトロイトに生れ、tpを吹き始めたのは二十歳位からと、当時としてはかなりの奥手です。なんでもガレスピーを聴き、「この位、オレにも吹けるぞ」と、大ほらを吹き、仲間から「何、バカな事を!」と叱責され、相当凹んだそうです(笑)

ショーがジャズの表舞台に登場したのは、ミンガス・バンドの‘TIJUANA MOODS’(RCA・57年)と‘EAST COASTING’(BETHLEHEM・57年)ですが、傑作と誉れ高い”TIJUANA MOODS”は、ワケあって5年間もお蔵入りの憂き目に遭い、名の浸透が大幅に遅れてしまったようです。そうした不運を乗り越え、ショー、36歳になってやっと初リーダー作としてリリースしたのが、この”BREAK THROUGH”(ARGO)。荒れ果てた雑居ビルの窓からtpを吹くカヴァが意味するものは、タイトルそのものです。

 


演奏スタイルは、所謂、ハード・バップですが、一般的に連想するゴリ味とチョット異なり、独特のアーバン・テイストをたっぷり含んだノリの良い演奏です。でも、甘さに流されない所が、ミンガス・バンド出身のショーの真骨頂ではないでしょうか。
ショーのtpは音色からして地味な部類に入り、大別すれば、例えば、ハバード、モーガンのようにブリリアントで華やかなプレイではなく、むしろマイルス、ドーハム系のタイプで、妙に聴き手の感情を擽りますね。
そうした彼の特長が、この初リーダー作で全開している。また、どこまでもコルトレーン・マナーを貫き通すモリソン(ts)の好プレイも聴きものですし、シンプルながら洗練されたテイラーのpも不思議な魅力があります。

まず、一発目、テイラーのオリジナル・ブルース‘Autumn Walk’で殺られてしまう。‘Autumn’を感じさせるショーのtpと‘Walk’をイメージしたモリソンのtsとのブレンドが実に心地よいです。二曲目以降もソフィスティケートな好曲、好演が続きます。それにしても、まったく無名のモリソンのtsって、ホント、Gooですよ。驚きです!

そして、本盤のキラー・チューンは、ラスト・ナンバー、”It's A Long Way”、ワルツ・ビートに乗って、ショーが揺れながら呻くようにメランコリーなソロを吹き、続いて、コルトレーン本人でも真似できないほど切なくも、やるせなく歌い上げるモリソンのts、そして、センチメンタルなテイラーのp、もう痺れっ放し!!! 完全にノックアウトです。

続いて、

 

ARGOの本拠地、シカゴって行ったことがないけれど、どんな町なんだろう? このレコードを聴くと、忽ち爽やかな「風」が吹き始め、シカゴまで乗せていってくれる気分になる。町全体がソフィスティケートな雰囲気に包まれ、本作の主人公であるショーがオーナーでもあるナイト・クラブ兼スクール‘Old East Inn’のように、粋なジャズが街角のいたるところで流れているようなそんなイメージが湧いてくる。今まで持っていたちょっとアーシーなイメージとはまるで正反対です。

本作が録音された63年と言えば、「モダンジャズ・灼熱の時代」のはず。そんな時、これほど都会的センスに満ちた演奏がされていたとは、驚きを隠せない。しかも、ショーといえば、一癖も二癖もあるミンガス・グループの出身を考えるとなお更である。

タイトルが示すように、全8曲、ブルージーでありながら洒落た演奏が繰り広げられる中、蠱惑(こわく)的とでも言うのだろうか、ショーのtpのトーン、吹き方にぐんぐん引きずり込まれてしまう。ライナーノーツでJOE SEGALはジーン・ショーをデトロイト時代(ショーの生れ故郷)は‘mellow-toned trumpeter’と解説しているが、その後、こうしたオリジナリティのあるスタイルを身に付けたのだろう。
相当な訓練を求められるアレンジの妙、そして共演者の好演、中でも薄味ながらソウルフルなテナーを聴かせるJ・ピータース等々、聴き所も多い。

前作の”It's A Long Way”同様、ラスト・ナンバー”Traverog”でのショーのか細く途切れそうなプレイが聴き手の感傷を激しく刺激する。両作ともラストに決め球を用意するとは、いかにもショーらしいですね。ショーのオリジナリティ溢れる妖しい世界に酔い、溺れるのも、またよし!

ショーはともかく、他のメンバーもほぼ無名で、今更「知られざる名盤」と盛るつもりはありませんが、メジャー、三大ジャズ・レーベルからは生まれないサウンドが実に心地良い。


グランド・オープン 中日ビルとFACE RECORDS

2024-05-06 | ジャズ・etc

京都・奈良へ旅行した娘夫婦、孫が帰りに立ち寄り、二泊して東京へ戻りました。一歳半の男の子が居ると家の中が明るく元気な雰囲気に包まれる。国家も同じで、高齢者が増え、子供たちの数が伸びないと衰退してしまう、と実感しますね。

通常モードになり、名古屋の繁華街、栄地区にG・W前、グランド・オープンした中日ビルへ出かけた。地下3階、地上32階、ホテル、オフィス、文化施設、医療モール、そしてショップ&レストラン等々を備えた複合・高層ビルに生まれ変わりました。連日、満員御礼の日が続いているようです。

 

 

新しい商業ビルを見る楽しみの他に、興味が湧いた理由に、東京(渋谷)から東海地区初の出店となるフェイス・レコードです。新しい切り口で運営するのかと思いましたが、あまり・・・・・、ただ、気が付かなかったかもしれませんが。

 

 

7Fの屋上広場からの眺めです

 

 

久しぶりに直ぐ近くにあるDU名古屋を覘きました。手ぶらで帰るは寂しいのでこのCDを。

 

評判宜しくないボーナス・トラック無しのオリジナル・フォーマットなので、ひょっとして初版ものかな、と思いましたが、ドイツ製の再発ものでした。オリジナルLPと同じ1981 Warner Bros.の表示が紛らわしいなぁ(笑)、ただ、CD自体の市販時期は1982年からなので勘違いですね。

 

ワン・コインの安さのせいか、pもbも影武者が演っているような音で、これではCDの音に不信感を持たれますね。ま、ワン・コインでぶつぶつ言う方がイカンけれど(笑)。