jazz and freedom and avenger

勝手気ままな戯事日記 暇つぶしに・・・・

黒部・立山へ (その一)

2017-07-31 | 日記・エッセイ・コラム

 

黒部の谷は思っていた以上に深く険しかった。

もう壁とも言える急峻な斜面に樹々はへばりつくではなくしっかりと根付いている。しかも色が鮮やかだ。

 

宇奈月駅を出て間もなく視界が開け、橋の上から手を盛んに振っていた。こちらがオープンなトロッコということもあるけれど、普段とは違う所に来たことを実感する。 

 

 

午前中は雨が降っていたのか、進むにつれ川面に水蒸気が上がり、山にも薄っすらと雲が掛かり、幻想的というか、次々に水墨画の世界が眼に映ってきたが、10年前のコンデジ、しかも、うっかり手振れ防止機能をOFFにしたままだったので、全く歯が立たなかった。

大きくて重いデジイチは使う気になれず、小型のミラーレスでも、と考えているけれど・・・・・・・・

 

 

鐘釣駅で見つけた「幻の瀧・純米大吟醸」、ここだけの限定販売でオーク樽で熟成された原酒で度数は18°、ほのかにオーク色が付いている。持ち帰りを考えたウィスキーのポケット・ビンのアイディアが面白い。ひょっとして帰りのトロッコ内で飲んだら、とでも。

 

 

この日は、宇奈月温泉で一泊、風呂上りの地ビールと地元の純米吟醸酒飲み比べで、ばたんきゅう。 


たった一言で ・・・・・・・・

2017-07-25 | ゴルフ

 

何年か前に、地元新聞から日経に替えた。

その当時は知らなかったが、ここ一年程前、スポーツ面で「阿刀田 寛」(氏)と言うライターの記事が、なかなか味があることに気が付き、今では、最後に名を見るまでもなく、氏と分るようになった。

ひと月半ほど前、タイトルと名は失念したけれど女子プロのトーナメントのある選手についての記事を読んでいて、打ち方についての「一言」にハッとした。

今まで、ゴルフ雑誌、先輩、練習場の達人たちから色んな情報、教えを得たけれど、どれも上手くいかなかった。

「体を開くな、正面で打て」、「右肩を突っ込むな」、「右脇を締めろ」、「左ひざを流すな、壁を作れ」、「腰を切れ」、「右腕の力を抜け」等々・・・・・・・・・

下手なりにコースを回れるようになったが、何処かで納得していなかった。

 

先月末、2度、コースに。

ぶっつけ本番で「その一言」をやってみた。一番ホール、残り180Yのやや登り、取り敢えず左右のバンカーを避け、手前にと6Iを。思い切り振ったボールはやや強めのドローでグリーン奥まで・・・・・・・・「そんなバカな」、狐につままれたような・・・・・・・・

その日は46・48の94といつも通りだったが、その次は48・41の89。

そして今月、20日と昨日、コースへ。その間、一ヶ月、クラブを一回も触っていない。暑いですから。

20日が44・41の85、昨日は47・42の89。特にアイアンの飛距離が伸び、しかも方向性もよくなっている。今までになく、40台前半が続けて出ている事で分ります。因みに150Yは8Iで。

勿体ぶりましたが、その一言とは「ボールに当たってから、右踵を上げる」。

ベタ足打法と似ているかもしれませんが、自分ではちょっだが、確実にニュアンスが違う。

 

ラウンド中は酷暑でヘロヘロですけれど、後の風呂が、ホント気持ちイイですね。

定着するのか、それとも、いっ時の陽炎か?

 


80年代のSTAN GETZは・・・・・・・・・

2017-07-17 | ジャズ・ts

Getzのレコードを全て聴いたわけではないが、ガイド・ブック等でよく紹介されている初期の作品より、晩年期と言うにはちょっと長いけれど、80年代のアルバムの方が好き。

Jazzを聴き始めた60年代後半、当時のジャズ・シーンの中でゲッツの存在は、乱暴な言い方をすれば「蚊帳の外」で‵SWEET RAIN’と言った秀作もあまり話題に上らず、ボサノヴァ・ジャズのイメージが強かったし、ゴシップも多かった。それが影響していたわけではないけれど、若手メンバーを積極的に取り入れた作品に、いま一つ核心的な姿を見出せず縁遠くなっていたのは事実。

ところが、期待もせず手に入れた‵VOYAGE’(1986年)に「これだ!」と確信し、この頃の作品を中心に時代を遡った。だから、一般的なジャズ・ファン、ひょっとして多くのゲッツ・ファンとも聴く支点が違うかもしれない。

 

 

1987年7月6日、あのお馴染み「クラブ・モンマルトル」でライブ・レコーディングされた‛ANNIVERSARY’。

メンバーは‛VOYAGE’とbがR・リードに替わっただけ。J・マンデルの‵El Cahon’、‵I Can't Get Started’、‵Stella By Starlight’、‵Stan's Blues’、全4曲、各10~12分と充分、時間を掛けている。聴き所は、耳の肥えたファンの前で、さんざん手垢がが付いている‵I Can't Get Started’、‵Stella By Starlight’をどう料理するか?

書道の「草書体」と言えばいいのか、天才的崩し、外しに言葉が出ません。それと、作品を通して各メンバーに必ずスポット・ライトが当たるよう気遣っている点が素晴らしい。巷では「ジャズ界で最も性格が悪い」と誹謗されているけど、本当かどうか、聴けば分りますよ。

それにしても、バロンとの相性は抜群ですね。また、リードのbソロが上手く録られて、聴きものです。

  

 

 

CONCORD JAZZレーベルの第一弾、‵THE DOLPHIN’、シスコの「キーストーン・コーナー」でのライブ(1981年5月)。

pがL・LEVYなので、後の作品と比べややコンサバ感が否めないけれど、逆にリラックスの中に一本背筋が通った上質のライブとなっている。カヴァのダサさは気にしない。

ここでの、注目点は、‵A Time For Love’、‵Close Enough For Love’、J・MANDELの2曲も取り上げている所。‵A Time For Love’、この繊細でラヴリーな世界、もうゲッツしか出せません。また、‵Close Enough For Love’ではゲッツの入り方が絶妙で、途中から、まるでシムスが吹いているのでは、と錯覚させるほどシムスのお得意フレーズを織り込み、ライブならではのゲッツ流ファン・サービスですね。聴衆に受けている(笑)

  

 

 

2作目は翌、1982年1月・シスコ、2月・NYでスタジオ録音された‵PURE GETZ’。

前作と打って変わりシビアなカヴァが本作に懸ける心の内を暗示している。恐らく、こちが本番と考えていたのでは。J・マクニーリー(p)、M・ジョンソン(b)という俊英を新たに加え、dsをV・ルイス、B・ハートが分けている。TOPにマクニーリーのオリジナル‵On The Up And Up’を取り上げるほどメンバーに対する気配りと同時に自信の大きさが窺われる。ゲッツが如何にピアニストを大事にしているか、よく解りますね。全7曲、硬軟、剛柔を織り交ぜ、隙らしい隙は全く見せなくゲッツ会心の出来。

マクニーリーのコンテンポラリーなpもイイ、そしてジョンソンの張りのあるbソロが信じ難いほど上手く録られている。B面の‵I Wish I Knew’~‵Come Rain Or・・・・・’、そして‵Tempus Fugit’でビシッと着地を決めるゲッツに揺るぎ無し。

 

 

 

1991年6月6日没、享年64。

ミュージシャンの「ピーク、全盛期はいつ?」なんて話は、あまり好きではありませんが、最後の10年間、キャリアの中で「極み」に達した稀有な、そして偉大なジャズ・マンでした。

 


チークな愛聴曲 ‛Time On My Hands’ ・・・・・・ STAN GETZ & SONNY ROLLINS

2017-07-08 | ジャズ・ts

東京にいる娘からメールで「取引先にtsを吹く人がいて、今度、ジャズ・ライブに出演し、私がリクエストを出す役になったので、何が良いか、教えて」と。

素人の彼女なりに情報を集めたようで、G・ミラーの「ムーン・ライト・セレナーデ」、JMの「モーニン」、コルトレーンの「マイ・フェイヴァリット ・・・・・・」等々を挙げてきた。

ま、それも悪くないけど、tsでは、ちょっとどうかな? 娘のためにもリクエスト曲で場が盛り上がるようにしてあげたい。

誰もが知っていて、ノリがいい、となれば、「モリタート(マック・ザ・ナイフ)か「アルフィー」を、アップ・テンポの曲が続いた後ならば「シャドゥ・オブ・ユア・スマイル」、又は、「コートにすみれを」と、送った。

「モリタートで、皆、ノリまくり、もう最高だったよ。ジャズ・ライブがこんなに楽しいとは!ありがとう!」と連絡が。ヤレヤレ。

 

そこで、自分がライブ・ハウスでリクエストするならば  ・・・・・・

tsをメインに他の条件を無視すると、‛Time On My Hands’ かな。ちょっと古いけど。

 

カヴァでも人気のGETZ盤。再々(?)外盤だけど、強壮剤を注入されたような張りがある音に乗って軽やかなステップで踊るゲッツ、短いソロと取るジョーダンもいい。

 

 

この曲の本命盤がコレ。

ドリューのイントロが素晴らしく、GETZ盤と違いこちらはテンポを落としたバラード風演奏。二分半弱と短い演奏だが、愛する人とチーク・ダンスでも 、なんちゃって・・・・・・・

 

 

 続く‛This Love Of Mine’、こちらも短いバラード演奏ですが、残り1分を切ってからのロリンズにもうメロメロです。 

他の名演に評判が集まっていますが、この2曲、本作の隠れた美味しい所ですね。


純米大吟醸 「銀嶺月山」生酒

2017-07-05 | 日本酒・洋酒

 

 

先日、デパートの山形県物産展で手に入れたもの。

火入れしていない生酒で、「地元、あるいは物産展でしか販売しない」という殺し文句に・・・・・・・

確かに、残りが一本だけでした。尤も、翌日に追加が並ぶでしょうけど。

 

ブルーのボトルが涼し気で、ワイン感覚でも飲んで欲しい、という蔵元の意図が感じられます。

そこで、ワイングラスと枡に氷を1、2つ入れて飲み比べてみました。

こちらが正解でした。 

器で本来の味が変化するわけではありませんが、この「銀嶺月山・純米大吟醸」は日本式飲み方の方が合いますね。


BOSSA ANTIGUA / PAUL DESMOND ・・・・・・・・ 不易流行

2017-07-01 | ジャズ・as

 

 

この時期になると、やはりボサノヴァものに手が伸びる。

RCA Victorシリーズ、デスモンドのボサノヴァ集。どうしてもソフトなイメージを持ち勝ちですが、それが、それが・・・・・・・

勿論、ハードではないけれど、ナメてはいけない。4回のセッションからの選抜ですが、全8曲中、5曲がポールのオリジナルという所が本作の肝。相変わらずデスモンドのアルトはメロディアスだが決してヤワではない。

作曲力もなかなかで'Samba Cantina’なんか、そこはかとなく哀愁を帯びた美しいメロディは本場ものを凌ぐほどの出来栄えですね。

 

所有盤はDYNAGROOVEのMONO、音が拡散せず楽器の音像が肥大しない所がイイ。もともと自分はナチュラルで品格あるRCAのDYNAGROOVEのサウンドが好きで、特にRAY HALL録音には目(耳)がありません。RAYはRCA専属のような存在なんですが、VERVEのBILL EVANS / WHAT'S NEWも手掛けていて、自分では最高の録音の一枚と思っている。

曲によりRAY HALLとBOB SIMPSONが担当していて、微妙な違いがありますが、聴き分けは難しいです。

B-1の'Curaeao Doloroso’でのJ・ホールの低音の弦の響きにはゾクとします。あくまで感ですが、このトラックはSIMPSONが録音している気がします。それはともかく、RVGが録った'INTERMODULATION'のJ・ホールとの違いがしっかりと出ている。

 

 

 

 

'DELINEATIONS BY DESMOND’と題されたデスモンド自身のライナーノーツ、弱い語訳力でラフにしか解りませんが、ユーモアに富み、デスモンドの筆の才が窺われます。

デスモンドのアルトは、「不易流行」そのものですね。

 

ps

BOB SIMPSONとキー・ボードに入力した時から、ずっと頭の隅に引っかかるものが・・・・・・・・

思い出しました、名録音盤として知らぬ人はいないこの盤を。

 

 

いやはや、そろそろ記憶力が ・・・・・・・・・・