活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

アト工程は地味ですが

2008-02-08 17:23:10 | 活版印刷のふるさと紀行
 私はこの道が好きです。平成も20年になるのに、昭和の匂いを嗅ぎながら歩く
ブロック塀の向こうには鬱蒼たるご維新以前の木木が息づいているからです。
 そうです。ここは、小石川植物園の塀沿いの道。

 植物園の前にタバコ屋があります。軒先の赤いテントの左側ににパン・たばこなどとあって、右側に植物園観覧券売り場とあります。つまり、このタバコ屋さんで
入場券を買って植物園に入るのですが、そのあたりの雰囲気はまさしく「昭和」ではありませんか。

 そして、広大な東京大学管理の植物園が白山から小石川におりてくる一画に広がっています。
 ところがこのあたり一帯に、製本・紙工・断裁などの看板のかかった小さな事業所が30~40肩をよせあって、目白押しです。

 刷り本を積む小型トラックとフォークリフトが狭い道路で陣取り合戦で、自転車も歩行者も、つい、ストップせざるを得ません。ストップしながら、事業所の中を覗くと、刷り本の束が断裁機にかけられていたり、折られていたりする状景が目に飛び込んできます。

 印刷する前の製版などが前工程なら、この製本所や紙工所の仕事はアト工程、
地味な仕事ですが印刷物の出来を左右する重要な工程です。
コメント (1)
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