らびおがゆく Vol.3

山形県を中心とした演奏活動等

池波正太郎「剣客商売 天魔」

2023年07月03日 23時59分59秒 | 読書

 毎日の朝晩と日中の気温差が少しずつ体に堪える季節になってきています。

 さて、新潮文庫「剣客商売 天魔」は、「雷神」、「箱根細工」、「夫婦浪人」、「天魔」、「約束金二十両」、「鰻坊主」、「突発」、「老僧狂乱」の八篇の読み切りで構成されています。

 池波正太郎先生の文章は、私のような無教養人でも、すぐに物語に没入できる力を持っているような気がします。

 剣閣商売に関して言えば、藤田まことさんの主演によるテレビドラマを全編見ているので、よりそう感じるのかもしれません。

 一つの物語を読み終わるたびに、あり得ないのに江戸時代に生活したことがあるような感覚になるのもいいのかもしれません。

 十六文で二八そばを食べたり、一両小判で料亭に行ったり、暗闇に提灯を持って歩いたり、火事にあったり、暴漢に襲われそうになったり、すっかり江戸の住人のような気分です。

 現実逃避が、読書の一番の利かもしれません。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

池波正太郎「剣客商売 陽炎の男」

2023年05月28日 23時59分59秒 | 読書

 なんだか体調があまり良くないのですが、今に始まった事でもなく、体が上昇するまで気をつけます。また別の機会に。

 さて、新潮文庫「剣客商売 陽炎の男」は、「東海道・見付宿」、「赤い富士」、「陽炎の男」、「嘘の皮」、「兎と熊」、「婚礼の夜」、「深川十万坪」の七篇の読み切りで構成されています。

 ドラマを見ているせいか、読み始めて一瞬で江戸時代にタイムスリップ出来るので、とても読みやすいです。

 今回も色々な俳優の方々の顔を思い浮かべながら、現実逃避していました。

 例え創作物語であっても、そこから多くを学ぶ事ができます。

 読書は良いですな。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

池波正太郎「剣客商売 辻斬り」

2023年05月05日 23時59分59秒 | 読書

 4/30 に配る山形Q定期のプログラムを印刷機で出す事になり、前日の夜から不具合だらけのプリンターを調整しながら、なんとか朝5時までかかり印刷終えました。

 印刷時の待ち時間に読んでいたのは「剣客商売 辻斬り」でした。

 さて、新潮文庫「剣客商売 辻斬り」は、「鬼熊酒屋」、「辻斬り」、「老虎」、「悪い虫」、「三冬の乳房」、「妖怪・小雨坊」、「不二楼・蘭の間」の七篇の読み切りで構成されています。

 藤田まことさん主演で放送されていたTVドラマを見ているので、たとえば鬼熊は大滝秀治さんがやっていたとか場面が脳裏にすぐ浮かぶので、スイスイ読むことが出来ました。

 剣客商売シリーズだいぶ実家から持ってきたので、続けて読もうかしら。

 面白すぎます。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

藤沢周平「逆軍の旗」

2023年03月27日 23時59分59秒 | 読書

 睡眠導入のための読書習慣。以前は老眼が酷くて文庫本を読むことが億劫でしたが、ブルーライトをほとんど見ない生活になって、高い目薬をする習慣を身につけてから、ほぼ老眼なしに。同世代の人達から羨ましがられる目になりました。

 さて、文春文庫「逆軍の旗」は、「上意改まる」、「二人の失踪人」、「幻にあらず」の四篇の歴史小説集です。

 逆軍の旗は、惟任日向守光秀〜明智光秀の織田信長への謀叛の話。教科書的ではない心理的な動きも交えつつ話が進んでゆくので面白く読みました。

 藤沢周平の小説が次々映画化、ドラマ化されているのは納得。

 藤沢周平の文庫本を読み続けていると、どんどんハマるのも理解できます。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

藤沢周平「霧の果て〜神谷玄次郎捕物控」

2023年03月02日 23時59分59秒 | 読書

 亡父の遺品で持ち帰った文春文庫 藤沢周平作品。

 父が、仕事を引退し、さらに闘病の中、おそらく急に読み始めた藤沢周平作品。

 自身の身体の心配を断ち切る力になったのかもしれません。

 藤沢周平の物語の中に入ると、現実逃避出来ますものね・・・・・。

 なんて想像しながら読み進めています。

 今回は、「霧の果て〜神谷玄次郎捕物控」。

 読み始めて思い出しましたが、BSNHKの連続ドラマでやっていたのを見ています。配役の役者さん達の顔を浮かべながら一気に読み終えました。

 この設定のまま、新しい続編放送してくれないかしら。面白かった話だったし。

 時代劇を継続して放送してほしいと常に思っています。今回は本の感想なし。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

藤沢周平「又蔵の火」

2023年02月04日 23時59分59秒 | 読書

 寝る前のひと時、小説の中に身を任せて、違う人生を歩んだ気持ちを味わうのは、なかなか面白いものです。

 次の日のお仕事に差し障りのない程度に、眠気と闘いながら楽しんでいます。

 文春文庫「又蔵の火」は、「又蔵の火」「帰郷」「賽子無宿」「割れた月」「恐喝」5篇、初期の秀作。

 嫌いな人、人への恨み、復讐・・・・一度頭の中に巣食ったら人は抜け出せないのでしょうか?

 選択しようと思えば、別の小さくとも幸せを歩んでいく人生もあったはず。

 読んでいて、「引き返せ!」何度思ったことか・・・・。

 藤沢周平のうまさがもう既に表現されている小説でした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

藤沢周平「長門守の陰謀」

2023年01月13日 23時59分58秒 | 読書

 睡眠導入のための読書習慣。

 布団に入ってから読書をすると、頭の中になっている音楽から逃れられるので、熟睡できます。

 文春文庫「長門守の陰謀」は、「夢ぞ見し」「春の海」「夕べの光」「遠い少女」「長門守の陰謀」5篇の傑作選。

 長門守の陰謀は、「長門守事件」として荘内藩十三万八千石に起きた史実を元にした表題歴史小説。

 他四篇は、初期の時代小説短編らしい。

 とにかく面白いので、結局睡眠不足になりました。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

藤沢周平「暗殺の年輪」

2022年12月10日 23時59分59秒 | 読書

 寝る前の読書習慣。

 よほど眠い時以外は、読書しながら眠気を待ちます。

 文春文庫「暗殺の年輪」は、「黒い縄」「暗殺の年輪」「ただの一撃」「溟い海」「囮」5篇の傑作選。

 短い話を5話読んで思ったのは、藤沢周平という人が、物語の導入部で読み手をすぐに物語の世界へ誘ってくれるという事。

 一つの物語が終わって、次の新しい話に入った時に、登場人物、物語の世界観がすぐに入り込めるのが、とても不思議。

 そしてどの物語も「めでたし・めでたし」と終わるのではなく、この先も登場人物の生活が続いていくように終止するのも特徴。

 ますます次の本に行くのが楽しみになってきました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

藤沢周平「三屋清左衛門残日録」

2022年11月18日 23時59分59秒 | 読書

 亡父の七回忌の時、東京から持たされた父の遺品の話は、少し前に書きました。

 文春文庫版の藤沢周平の小説の数々。

 まずは「三屋清左衛門残日録」から。

 「藩の用人だった三屋清左衛門は、息子に家督を譲り、穏やかな隠居生活をする予定で、残された日々の日常を残日録として書き記そうとしていたが、なかなか世間がそれを許してはくれなかった」というのが、超大まかな話。

 原作より先に、BS放送のドラマを先に見たので、スイスイと読んでしまいました。

 本を読む時間は大抵の場合、夜寝る前の布団に入ってから眠くなるまで。

 読んでいても清左衛門を演じた北大路欣也さんの顔がチラついてしまいます。

 藤沢周平さんの文章は、舞台、季節感、寒いのか暑いのか、匂いまで分かりやすく書かれているので、映像化しやすいのかもしれません。

 今回改めて、原作の面白さに気付かされた次第。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2022年06月02日 23時59分59秒 | 読書

 以前、中毒というほどタブレット端末を弄っていた時期があったのですが、情報遮断の方針により操作する時間が極端に減りました。

 そのせいか、以前ほど目の調子が悪くなく、老眼も何故か?ほぼ解消。

 暗いところでは駄目ですが、明るいところならほぼ若い頃と変わりなく見えます。

 なので、人生でもう諦めていた文庫本をまた少しずつ読み始めました。

 イライラしないで読めるのは嬉しい。

 少し浮世から離れたい時〜現実離れをしたい時は、昔の小説を選ぶ事が多いです。

 高校の時から何度も読んでいますが、年齢のよって感じ方も全然違うし、気づくことも変化します。

 太宰治・夏目漱石・志賀直哉・司馬遼太郎作品あたりを選ぶことが多いです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

語彙力 1000

2022年05月24日 23時59分59秒 | 読書

 数十年ぶりに、人に手紙を数枚書きました。(年賀状除く)。

 字を書く右手の指が、痛くなったり、文章を書く時の語彙力が、全く失われていることに絶望的になりました。

 そういえば、ほぼ文字を書くことがなくなっている(タイプするのとは違う)のに、今更ながらに気づきました。

 読書とは言えませんが、どうしたらヨカンベェ〜〜とコンビニエンスストアで見つけた本を購入。

 ネットで意味を調べた単語は瞬殺で忘れますが、紙のページをめくって覚えたものは、もう少し長持ちします。

 特に、最近のカタカナ単語は、わかっているようで、知ったかぶりなことが多くなりました。

 流行り言葉などを一生懸命追う気持ちはありませんが、少しくらいは、知らないとニュース番組もわからないようになってしまう気もしています。

 それにしても日本語にある言葉をなぜカタカナ言葉にしてしまう事が多くなったのでしょう?

 クラスターは、集団で感染者が出たクラスターとわざわざ長い言葉にして言うくらいなら、「集団感染」でいいのに・・・・。

 その他、マイノリティー、デフォルト、ロジック、などなど。

 あと20年したら、若い人と話せなくなるかもしれません。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

島津豊久〜忠義の闘将〜近衛龍春

2022年03月30日 23時59分59秒 | 読書

 多分、上野駅構内の本屋さんで購入した文庫本。

 新幹線の発車待ちの時間にふっと目に止まったので購入。

 ブックカバーを付けてもらうのも懐かしい。最近は付けてもらわないか、中古本を買うことが多いので。

 それにしても本も値上がりしたと思った。500円以下の文庫本なんて、ほぼ見ないもの・・・・(時代遅れか・・・・)。

 島津豊久。自分の知識不足からほぼ知らなかった人物。島津氏といえば薩摩藩のお殿様〜幕末の斉彬、久光くらいしか知識がない。

 豊久は、戦国〜豊臣時代〜徳川時代に生きた人物。

 島津家にも本家・分家があって色々な相関図があり、最初から最後まで興味深く読むことができた。

 内容はネタバレになるので書かないが、歴史の有名人物より、その下だったり、敗れた武将の方だったり、唯の下っ端の人物の方が興味を持てる。

 旋律をほとんど弾かないで、裏方に回る影の役割を生業にしているヴィオラ奏者の好みなのか・・・・。

 歴史の代表者の下に多くの埋もれた人間がいて、人生があってという話に最近は特に惹かれる。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「東国の雄」上杉景勝〜謙信の後継者、屈すれども滅びず を読む

2021年09月28日 23時59分59秒 | 読書

 この1ヶ月の就寝前のお供として読んでいました。

 この本を読んでまず感じたことは、武将の名前・氏の把握の難しさ。

 1人の人でも生涯に何度か名前を変えてしまうし、子供に恵まれなければ家を維持するために養子をもらうのは普通。

 誰の子がどの家を継ぐというのが実に理解しづらいのです。景勝自身も謙信の子では無いわけで・・・。

 大河ドラマとかでよく出てくる織田信長の家臣団の武将〜例えば柴田勝家・明智光秀・佐久間信盛・羽柴秀吉・丹羽長秀などは頭にすぐ浮かびますが、他の戦国大名の家臣団の武将を先にあげた5人くらいすぐに浮かぶのは、よほど歴史に詳しい人だけでしょう??人間相関図が複雑なのです。

 「武田勝頼率いる武田氏は、織田信長・徳川家康連合軍に滅ぼされました」と教科書的な知識はあっても実働した武将や誰が裏切って、誰が最期まで勝頼に付き添ったかまでは、なかなか知識がまわりません。たった3人で戦っているわけでは無いですからね実際は・・・・教科書に出てこない事実がたくさんあるのです。

 上杉景勝に関係した人物でいうと、上杉謙信そして直江兼続しか知識が無い人にとっては、かなり難しい本と言えるかもしれません。系図などもう少し詳しく載せてくれたら助けになったかもしれませんが、上杉の家臣団の人達一人一人の知識も追いつかず・・・・・・。

 越後の地名から会津の地名も難しさを大きくしているのかもしれません。話が進み米沢に国替えになってからはずいぶん楽になりましたので・・・。歴史は奥が深いです。

 あらためて、大河ドラマでも見てから、もう一度読まないと理解が進まないなぁと思った次第。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「東国の雄」上杉景勝〜謙信の後継者、屈すれども滅びず

2021年08月23日 23時59分59秒 | 読書

 昨日の伝国の杜での演奏会ご来場ありがとうございました。

 伝国の杜に併設されている米沢市上杉博物館では、ちょうど狩野展をやっていて見たかったのですが、時間的にタイトで見ることが出来ませんでした。

 売店をのぞいていたら、今ちょうど興味がわいている上杉景勝についての本を見つけたので購入。

 有名すぎる上杉謙信の後継者たる景勝(謙信の甥)が、どのように豊臣政権〜徳川幕府の時代に生き残っていき、廃藩置県まで藩を存続できたのか興味があったのです。

 越後の守護代から会津〜米沢と移りながら、徳川に対抗したのに石高を削られるだけで、何故生き残れたのか?

 北条や武田は滅んでいったのに、何故??

 そんなことに興味があったのですが、この本は疑問を解決してくれるかこうご期待。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

河合敦「殿様は明治をどう生きたのか」

2021年08月13日 23時59分59秒 | 読書

 時間にもう少し余裕があれば本屋に行きたいのですが、時間的余裕が無いと本を買ってきて山積みになったこともあるのでなかなか・・・・。

 コンビニエンスストアで面白そうな本を見つけると、その時買わないと二度と手に入らなくなることも多いので(売り切れる・記憶の彼方にいってしまう)、欲しいと思ったら買うようにしています。

 パラパラめくること無く(ビニールの帯で閉じてありました)、後ろの説明文だけで購入。

 松平容保・松平定敬・林忠崇・徳川茂承・徳川昭武・松平春嶽・山内容堂・徳川慶勝・徳川家達・蜂須賀茂韶・浅野長勲・阿部長職・上杉茂憲・亀井茲監の明治以降の人生を紹介。

 江戸末期に大名の立場だった人達が明治期に入り、廃藩置県を経てどのように生きたか?

 今まであまり知らなかったお話でした。

 時代のあり方ががらっと変わってしまったときに人はどう生きるか?の示唆にも繋がっていて楽しめました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする