写真師の「新カメラ日記」

JRP会員の橘が日々の事、撮影日記などを記録していきます。

故郷の墓ー東支那海のいずこに?ー

2010年08月18日 | 写真
数年ぶりに故郷の母方の祖母と叔父の墓に参ってきました。
墓地は山と海の挟まれた小さな集落から少し山道を登ると漁師たちの墓らしく、海が見える山の斜面に張り付くように小さな古い墓地があります。
祖母と叔父の墓は祖母が存命中に自分と昭和19年11月14日東支那海の海に没した息子(27才)のために建てていたもので、いまは山の斜面にへばり付くようにして瀬戸内の海を見ています。
インターネットで調べてみると11月14日に東支那海で沈没した海軍の艦艇は運送艦の「鞍崎」のみだから、おそらくこの艦艇と運命をともにしたものであろうと思えます。
その最後については誰も知る由が無いままになっている。遺族の元へは「昭和19年11月14日東支那海にて戦死」との知らせがあったのみでもちろん遺骨も無い。
その墓の前に立ち海を眺めていると、おそらくここから海を眺めながらその場所の特定も出来ない海で27歳で戦死した息子を思い出しつつ立ち尽くしたであろう祖母の無念を思わざるを得ない一日でした。
コメント
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