HOTなおちゃタイム

保護猫八匹、21歳のリンをはじめとした楽しい日記をお読みくださいね。

「正倉院宝物再現模造に見る天平の技」展。小石丸・日本茜等々

2020-10-30 13:01:46 | 展覧会

先日名古屋松坂屋の催し物
「よみがえる正倉院宝物。再現模造に見る天平の技」展を見に行ってきました、
出品されてる70点は後の世に再現されたものばかり。
でも今回は特に当時の材料までこだわった作品展です
圧巻の五弦の枇杷はたぶんはじめて出展された時
奈良博物館まで見に行きました。
運良く2時間ほど待ちで見ることができましたが、知り合いは半日待ちであきらめて帰ってきたとかでした。
しかし大勢の人で長くじっくりは見ることはできませんでしたが、その豪華さには圧倒された覚えがあります
 
今度は再現されたものなのでじっくり見ることができ、おまけに装飾につかわれている夜光貝をどう加工するか
貝殻の上の皮を取り除くとあの真珠のような貝殻が出てくるですね、
まるい貝殻から平らに切り取る
その繊細な作業にもうたまげてしまいました。
 
なお再現の時タイマイ(亀の甲羅ですね)はワシントン条約で入手困難。
たまたま残っていた素晴らしいタイマイを入手できたとか
もうこれが最後の復元になるだろうと説明されていました。
細かい一つ一つの手作業にため息が出るばかり。
こうした復元展ならではの詳細の説明に天平という奈良の都平城京8世紀の中ごろまでの文化のすばらしさを改めて思い
 
今の職人さんがそれこそ国家プロジェクトとしても威信と意気込みで再現しているのがうかがわれます。
しかし、タイマイの様に現在ではもう入手できないと思われたものもあります。
 
それが「小石丸「」と「日本茜」です
小石丸というのは日本古来の繭
天平の頃の絹製品に使われている細くて毛羽立ちのない発色の素晴らし繭。
 
時を経て、巷ではもうもっと丈夫な太くてたくさんの繭を出す蚕に代わってしまってる
ところが宮中で細々と育てられているとか
 
宮中でもその大変さから、昭和の終わりにもうやめようという機運があったが、美智子様がやってみると続けて育てられていたとか
それを今回の再現のために、何年かかかって増やして見事ここにある織物を再現したのですね。
詳しくはこちらへ

もう一つ茜さすという言葉を和歌などで
ご存じの方もおられるでしょう
 
天平のころの赤は日本茜の根っこで染められていたんですね、


今では日本茜は野生では見られないのを
上皇様が皇居に生えてるのをご存じで、
それを御下賜され増やして再現したとかです
 
そして驚いたのはこの貴重な宝物を再現しておく歴史的文化価値の再現を始めたのは明治の頃からとか
文明開化で多くの日本の貴重な文化財が海外に流失した時代なのに先人の見る目に感謝
そしてこういう伝統を次世代も受け継いでほしいと強く思う展覧会でした
素晴らしかったです
 
読んでくださってありがとう

コメント
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