NPOな人

NPOの現状や日々の雑感などを徒然なるままにお伝えします。

お米のブランマンジェ

2010年03月09日 | 二宮町商工会の紹介
以前のブログで、友人から湘南クリスタルという地域資源を活用したお菓子をいただいたことを紹介しましたが、その友人と居酒屋に立ち寄った際に、次のような会話を交わしました。

私 「知り合いの酒蔵で自家精米するために精米機を導入したのだけど、酒米を磨いて出た米粉(白糠)は飼料以外には使い道がなくて困っているんだよね。」
友人「煎餅やパンの素材にならないの?」
私 「良い酒をつくるためには、蛋白質が多く含まれる酒米の外側部分を削り落して、内側の澱粉質が多い部分をだけを使うのだけど、煎餅の場合は外側の米粉だけでは美味しくないし、パンの場合は米粉と小麦粉の発酵プロセスが違うので上手くいかないらしい。」
友人「う~ん。」

翌日、その友人が酒蔵を紹介して欲しいというので、両者をつなげました。その後、あまり気に留めていませんでしたが、最近、次のようなメールが入りました。

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先日ご紹介いただいた、I酒造の件について、報告します。
I酒造から山田錦の上白の部分をいただき、いくつかの施設に試作をお願いしました。
結果、昨日、箱根L美術館のレストランで米粉のスイーツの試食を行いました。
製品としては、添付の写真のとおりです。




“お米のブランマンジェ 生姜とほうじ茶のジュレ”


3月1日からメニューに取り入れ、このレストランで最も食べられているセットメニューのデザートとして6月まで取り扱うことが決まり、I酒造から60kgを購入することになりました。担当のBパテェシエからは、山田錦の米粉の粘りけのないのが、うるち米よりも米粉の食感が出てよいとの評価でした。

当初、米粉だけでは製品になり得ず、小麦粉とのブレンドしかないか、と考えていましたが、米粉だけでもできることがわかり驚きです。もし、箱根を旅行される機会があれば、一度、L美術館にお立ち寄りの上、ご賞味ください。

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このメールを読んで、一瞬、絶句しました。実は、友人というのは地方自治体の職員です。私は役所の財政状況が悪化する中で、地方自治体は最終的に地域のコーディネーターとしての役割を果たすことが主な仕事になるだろうと思っていますが、そうした動きができる職員がいるのかという疑問を持っていました。

しかし、友人は地域のコーディネートを見事に、しかも電光石火で成し遂げたのですから、脱帽です。二宮町商工会に立ち返って考えてみると、商工会も地域のコーディネーターとしての役割を求められていることは明らかですが、なかなか上手くいきません。しかし、それは言い訳も多分に含まれているのかも知れないと思いながら、時々、このメールを読み返しています。
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