Marv Jenkins Arrives/Marv Jenkins
(Orovox MG1001)
(Orovox MG1001)
Jenkinsさんと言えば、本邦では何と言っても縁あって北朝鮮から日本にやってきたJenkins軍曹が有名ですが、ジャズ界では、一番有名なのが ハードバップ時代のアルトプレーヤーのジョン・ジェンキンスでしょう。他にも、SJ社の”新・世界ジャズ人名辞典”には2-3人のジェンキンスが紹介され ていますが、このジェンキンスを忘れては困りますね。ジャズ批評のピアノトリオ1600なる本には、彼のアルバムがこれを含めて紹介されています。モノク ロなのでこのアルバムをみたときは赤主体のカバーにびっくりしたものです。
このMarv Jenkinsは西海岸中心に活躍したピアニストでそのピアノスタイルは一聴して、ラムゼイ・ルイス風です。一時はバーニー・ケッセルのグループにも居た ようでそこではフルートもやっていますね。音源は当ブログでもUPしたケッセルのアルバムでも聴く事ができますね。彼のリーダー盤はこのOrovoxと Repriesに2、3あるようですが国内盤で紹介された事はないのではと推測いたします。OrovoxはクレンショウBlvd.にあったマイナーレーベ ルの様ですが、他にリリースされたアルバムが見当たらず(探せないだけでしょうか?)このアルバムしか知りません。Bob Martinのbass、Jack Deanのdsを従えてご機嫌なピアノトリオを聴かせてくれますよ。ブロックコードを駆使したBluesologyではじまりますがソロはシングルトーン を駆使し、一聴ケリー風にも聞こえます。foggy dayとかStellaとかスタンダードも多く聴きやすい仕上がりのアルバムになっています。
何と言っても、このカバーがすばらしい。飛行機を降りて?、こっちに向かってくるジェンキンスさん!バルマカンコートの前がはだけて、Vゾーンには細い タイが見えます。全体の色調も前述のように素晴らしく、バックカバーにも赤が使われてたりでこのアルバムへのこのマイナーレーベルの意気込みを感じます。 多分、オリジナルしかないでしょう!?!?