初日終了!

2010-05-12 18:06:36 | 司法試験関連
初日お疲れ様でした!

約束どおり多くを語りませんが,どうもエグイようですね。会社法だけ裏取しましたが,法務省は何勘違いしてるんでしょうかね,って真面目に思いました。だから気にしないでOK!平均点150点くらいじゃん,とか思い込んでしまいましょう。で,おしまい。もう考えない。

今日1日を振り返るとすれば,勝手に諦めそうになったりした人!駄目ですよ駄目です!相対評価ですから。純粋主観説は放棄して下さい。

気持ちを切り替えて,論文頭にしましょう!いよいよ明日からが本当の戦いです。最後まで何があろうと,何が起きようと,「図太くいけるか」どうかがカギではないかと思います。

試験期間中だけ,史上空前の厚顔無恥の精神で行きましょう!(笑)

まずは帰宅したら民事系論文過去問題を素読!そしてさようなら短答。
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開戦

2010-05-12 12:58:51 | 司法試験関連
遂に開幕しました,第5回新司法試験。

初日の今日は,7時半頃には有明会場に出張りましたが,色々ごちゃごちゃしてしまい,応援開始は8時過ぎになってしまいました。はにゃ。試験会場は4階だってんで,朝とりあえず4階の試験会場フロアーまでぐんぐん進軍したら,完全に場違いで流石に法務省の役人5,6名に妙な目で見られました(あの雰囲気・場所じゃ,まぁ,ね)。間違えちゃった(笑)しかしあのビル,色々具合悪い(苦笑)

民事系は合計74問,内訳は民法36問,商法・民訴が各19問です。今年は商法総則商行為・手形法は5連打できました。親族相続法が6連打です。
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快進撃前夜

2010-05-11 17:55:41 | 司法試験関連
試験期間中,問題内容について具体的な事を書いたりしないのでご安心下さい。

興味がある方は,伊藤塾の速報やら5月27日開催のオープンスクールやらを見ていただければと。

自然体であろうとする不自然さ。今のあるがままの精神状態で臨めば良いのです。

経験から言いますと,文字通り緊張するのは初日の短答民事系の前くらいです。後はどうなるかというと,「・・・長いな~。まだ終わんないのか」という感じになって行きます。肉体疲労もさることながら精神疲労が想像以上に大きいです。食事をしっかり採るなりタップリ寝るなりしましょう。そういや吉野は初日の夜は,ホテルの部屋でオリンピック予選日本対ポーランドの女子バレーを見ていたような気がします。リラックスするのもありでしょう,大事なのは翌日ベストの状態で試験に臨むことです。

朝は9時着席が原則ですが,厳密には出入りはあります(女性用トイレが相当並ぶ事が多いので止むを得ない。男性用トイレも中々混んでいます。池袋など文化会館のトイレだけでなく,サンシャインシティアルパ内のトイレを使うのも手)。しかし,9時10分くらいから説明が始まり,これ以降はトイレには行けない筈です。形式的には9時過ぎには出入り口のドアーを閉めたように記憶しています。

仕事なんだろうケド,この説明長いんだよねー。毎回同じ説明聞かされるし,試験開始5分くらい前からはシーンとなってるし。意味も無く緊張するっての(笑)。


全力でぶつかってきて下さい。

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規範部分の書き方例

2010-05-11 13:50:23 | 司法試験関連
最近,刑事系の判例の規範が随分と細分化してきています。どう書けばいいのか悩ましい時もあると思いますが,一つの書き方として,規範を2段階にする,という書き方があると思います。

つまり,下位規範乃至二次規範を立てるのです。一次規範は従来どおりの一般論的な部分。二次規範部分は,ファクター的なものをここに書くというわけです。

例えば,

横領の場合は,法律上の占有でもよいと。←一次規範

そして法律上の占有の有無は,払い戻し権限の有無・・・等を総合考慮して判断する。←二次規範(当てはめファクター)

本件では,Xには~という事情から払い戻し権限があると認められ・・・。←二次規範の当てはめ

したがって,Xには法律上の占有があると評価できる。←一次規範の当てはめ,結論。

なんていうのは如何でしょう。まぁ,書くこと自体は変わらないんですけど,書きやすさ,読みやすさというのは出てくると思います。一次規範はある意味〆の決め台詞として最後にまた使う感じですね。刑事系の規範は,規範自体はかなり抽象的(必要性,相当性,緊急性,法益侵害の切迫性とか)なものが多く,実際にはそれらを認定する為のファクター勝負の面が強いです(正に「刑事事実認定」の重要性ですね)。

ケー論の刑法や刑事訴訟法(他の科目もそうですが)で,規範部分長くなるなぁ,と感じる判例等があったら,こんな感じで再整理してみては如何でしょうか。


5月4日に496位到達!という話をしましたが,その後4日間連続で更に記録を更新し,先日は416位まで来ました。ありがとうございます。今後も,最後まで応援主義。
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何でさ?と自問自答せよ。

2010-05-10 21:21:21 | 司法試験関連
大変申し訳ないが,吉野は東京会場4箇所全てに出没する予定は決定である。
気軽に声をかけて下さいね。
でも気軽に砂をかけないで下さいね(気軽じゃなきゃいいわけではありません)。


【民法論証の注意点例その1】
・・・当事者の意思解釈が問題となる。

何でさ?

本件では特約が無いから。

【民法論証の注意点例その2】
いきなり177条の話を力説しない。

何でさ?

そもそも本件においてXは所有権を取得したといえるか問題となるから。そこから書く。
(売買契約が有効に成立しているか,後に解除されていないか,とか)。

【刑事訴訟法の注意点例】
強制処分と任意処分の判断基準が問題となる。

何でさ?

本件では令状が無いので強制処分だとするとそれだけで違法になるから。
(第2回がそういう事案の問題提起が必要でしたね)。

事案の問題提起ですよー。
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池袋にも魔物が棲んでいる

2010-05-10 14:57:34 | 司法試験関連
甲子園には魔物が棲んでいるという。

第3回民法。設問2は未だに見るとイラッとします(笑)。

プレイバック第3回民法受験体験記。

予想通り,民法が単独出題された。会場後方に座っていたので,試験開始と同時に前の方がざわついたことから,「民法来たな」と分かりました。

設問1と設問2。民法については,丁寧に論証しようと決めていた。実は何故か「遺産分割絶対出る」という妙な思い込みがあり,相続分野も目ぼしい分野はキッチリやろうと思っていました。遺産分割は筆頭候補ですが,さて何をやろうかと。「まぁ,内田民法Ⅳの該当箇所読んでおけば大丈夫っしょ」ということで,内田民法Ⅳを読み込んでおりました。さて,問題文を見ると,設問1が賃貸借,設問2が何と遺産分割!

「もろたで!」とそりゃ思うわな。設問1は自分で言うのもなんですが,かなり書けたと思う。おまけにかなり丁寧な字で丁寧に論証もした。「これ模範解答じゃん(純粋主観説)」なんて少し調子乗ったのを今でも覚えている。

試験場では何が起こるかわからない。自分でもよく分からないのだが,本番の民法で普段やらないことばかりを吉野はした。

まず普段なら答案構成は当然設問1も2も仕上げてから答案作成に入るのがセオリー。というかそれ以外の事はした事が無い。にもかかわらず,当日,設問1は完璧に仕上げたまでは問題なかったのだが,設問2は中途半端なところで止めてしまったのである。「続きは,設問1を書き終わった後でいいでしょ。まぁ,大体なんとかなりそうだし」と思ったからなのだが,なんでこんな事したのか理由が未だに分からない。恐らく,身構えていた民法が何とかなりそうだと安心した点と,遺産分割が出てついている!と思ったのとで油断したのだろう。しかもこの時点では時間も相当余裕があった。正直「民法楽勝」と思った。

さて,答案作成は設問1は「丁寧に」仕上げた。「順調順調,余裕だな」なんて思っていた。かなり「丁寧に」書いた,ということは,普段より時間がかかる,ということである。普段なら時計を小まめに確認するのだが,このときは「何故か」書くことに集中していた。ふと,「今何時だ」と時計を見て一瞬にして顔面蒼白となる。論文試験中に頭が真っ白になったのは後にも先にもこのときだけだ。「あと40分しかない!?」。「なんでなんで?余裕あったじゃん!」。

この時点でまだ設問1は書きあがっていない。大慌ててで仕上げるも残り30分を切っていた。普段なら答案構成が終わっているので慌てる必要は無いが,何しろまだ完成させていない。しかも大笑いな事に,ここで初めて配点を見る事になる。「5.8:4.2」・・・。

「42!?この問題で42点!?」嫌な汗が噴出してくるのが分かった。完全に時間配分を間違えてしまっている。「まずいまずい」と思いながら,例の遺産分割に取り掛かる。ここで中途半端に構成を終わらせた理由が何となく分かってしまう。何だか良く分からない問題なのだ。おかしい,この判例よう知らん・・・。内田民法で遺産分割をしっかり復習しており,知らないわけが無いのだが,何だかよう分からん。じっくり読んでみると短時間でパッパッと処理できそうも無い。っていうか何この問題状態である。しかももう20分ちょいしかない。設問2はまだ白紙である。



世界大恐慌来たーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!

ですよ,ええ。

一瞬にして地獄絵図。超余裕があったはずなのにまさかの途中答案の危機ど真ん中。明白かつ現在の危険ってこのことじゃん!姉さん,違憲です!



で,どう対処したかというと,書きながら構成した(笑)。字は書きなぐりまくり。恐らく採点した人は,設問1と設問2の違い振り,字の綺麗さ,内容含め別人28号か!?と思ったに違いない。とにかく書きなぐるとはまさにこのことである。自分でも読めない字が一部躍っていた。しかも良く分からない問題を構成しながら書くというアクロバットである。判例の立場と自分の立場を一貫して論述し,判例の立場を評価し,最後に事案の解決までしなければならない。結論から言うと吉野は世にも奇妙な答案を仕上げる事になる。採点者は,字が汚いなと思いつつ,まぁ,何とか論理は追えるかな,と読み進めたら最後の3,4行で「・・・はぁぁぁ!?」と思ったに違いない。恥ずかしいのでこれ以上書かない事にする。

設問2は,2ページ程度の仕上がりでタイムアップ。「以上」と書いた瞬間時間切れとなった。形にはなった,と安堵したが,内容に当然自信はない。天国から地獄とは正にこのこった。

何でこんなことになったかは一目瞭然である。このとき,普段やらない事ばかりやっている。答案構成は完成させるのに完成させないで見切り発車,時間をいつも気にするのに全然気にしない,馬鹿丁寧に答案を作成する,配点を確認しない・・・。何で民法の時だけこんなことをしたのか分からない。魔が差したとしか言いようが無いのだが改めて書いてみると「俺何してんの」と今でも言いたくなる。でも実際にこうなっちゃったのだ。

いや,でもラスト20分はもう大変でした。右腕が硬直してくるのが分かるんすよね。早く書かなければ,と思いながらも腕が固まってくる感じ。頭の中は2つの立場を同時構成しているので大混乱状態。あんときゃ人生初の途中答案をマジで覚悟しました。・。・。

さてこの話には後日談があります。遺産分割出題を予想し,予習もし,実際に試験に出たのに何で混乱したのか。

帰宅後,吉野は内田民法Ⅳを手にします。ベースとなった判例が何時のものか分かっていますから(平成17年9月8日),「おっかしぃなぁ」なんてぼやきながら判例索引を見る・・・。


「ぴぎゃーーー!」


内田民法Ⅳ補訂版2004年3月19日・・・。2004年!?掲載判例は,平成13年11月22日が最新。

載ってねーし。そりゃ知らねーし。

ぎゃふん。

正直さー,内田民法Ⅳを読んだだけでも俺は偉いと思うのよ。論文対策として親族相続やっただけね,偉いと思っちゃうわけ。でねー,内田民法Ⅳに載ってない判例(しかもそれを知っているか知らないかで影響出ちゃうような)をそのまんま出すかねと。しかも42点だよと。というわけで今でも釈然としないんだよねー(笑)。

やっぱり判例学習大事だよね!(爆)

ちなみに,問題文には配点が「5.8:4.2」って書いてるんですが,試験中にこれを「5:8:4:2」と読み間違えた人は少なくないようで,設問2の配点は「2」だと思って気楽に流した人がいたそうです。「全部足して19だから変な配点だとは思ったんですが・・・。」という話を聞きました。確かに19は変だよね(笑)。

結論。試験場には魔物が棲んでいる。・。・。・。・
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本日14時より…。

2010-05-10 12:51:47 | 雑感
横浜エリアの新拠点,横浜ネットステーション校が開校します。
神奈川県在住・神奈川県内の大学/大学院・神奈川県内で勤務されている方には,特典もあるようですので,のぞいて見てくださいね。
http://www.itojuku.co.jp/sch_yokohama/topics/201004opening/campaign.html

旧司法試験択一を受験された方,お疲れ様でした。各人色々な思いがあると思いますが,それぞれが「今なすべき事」をやるように(考えるように)して下さい。

物事の評価は短期的に考えては見誤ります。特定の事柄に執着しても見誤ります。冷静に「今なすべき事」をするようにして下さい。
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緊張するさ、人間だもの、本気だもの。

2010-05-09 16:26:48 | 司法試験関連
いよいよ水曜からですね。緊張して当たり前。人間ですから。

あれこれ考えるのは止めにしましょう。あれもこれもやりたかった等色々あると思いますが、それでも受かります。大体受かるために何をしなければいけないか、という勉強範囲自体明確にあるわけではないのです。自分で勝手に決めてしまっているだけの話。とっくに必要な範囲のインプットは終了してますって。

後は試験委員の望むフレームを外さないようにするだけです。そして何があっても諦めないこと、最後まで全力を尽くすこと。実はこれが一番難しいかもしれません。最後の難関はこいつです。最後に頼りになる恋人は問題文です。

本試験を「合格セレモニー」の一環として考えましょう。折角だから参加しないとねって。

本試験場でお会いしましょう。
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母の日、択一の日

2010-05-09 01:15:06 | 雑感
本日、最後の旧司法試験がいよいよ開幕します。

母の日といえば、択一式試験の日、というのも今年が最後になるんですかね。
新司法試験が前倒しになるのかもしれませんが予備試験択一なのかな。新司法短答との共通化をどう実施するのかも良く分りません。不確定な事ばかりじゃな。

何はともあれ、万感の思いを胸に3時間半全力で駆け抜けて下さい。時間配分だけですね、怖いのは。

絶対合格主義。

Do It!!!
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10908名

2010-05-08 11:33:22 | 司法試験関連
第5回本試験の受験予定者数は,10908名。
出願者数が,11127名でしたから220名ほど卒業できない等で受験しない,ということになったようです。

もっとも実際に受験する人が何名かの方が遥かに気になるところです。多分2日目くらいには速報値がニュース等で流れたように記憶しています。

根拠はありませんが,例年と同じよう考えれば,1万人は切りそうですし,短答合格者数5000人と考えれば,まずは平均点付近がボーダーラインだろう,という大体の想像が付きます(実際には上位60%くらいですかね)。

昨年は,ボーダーラインは215点でしたが(7392名中5055名合格),全体平均点は228.1点でした。
一昨年は,ボーダーラインが230点で(6261名中4654名合格),全体平均点は250.7点です。

若干,受かりにくくなるのは事実ですから,ケアレスミスなどを絶対にしないようにしましょう。マークミスはもっての外ですが,時間配分のミスも悔やみ切れません。時間管理をしっかりしながら手堅くポイントゲットを狙っていきましょう。

ちなみに,憲法で悩ましい問題といえば,違憲合憲どっち問題があります。悩んだら実際にそのような事があれば合憲,という切り方ができますね。

ちなみに吉野は,本番でも堂々のシャーペンだけ使用でした(笑)。解くのもシャーペン,マークするのもシャーペン。最初はマークだけ鉛筆にしようかなとも思ったのですが一々持ち替えるのが面倒くさかったのでシャーペンにしちゃいました。まぁ,周囲を見回したら皆鉛筆一杯持っていたので「・・・いやん」とは思いましたが。念のためシャー芯はHBで筆圧は強い方です(笑)
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7208名

2010-05-07 18:32:15 | 法科大学院関連
DNCから適性試験の出願者数の速報が出ています(最終日)。
5月7日17時段階で7208名。昨年最終日17時段階では8527名ですから,また減っているようです。確定値の発表はは5月下旬のようです。

何はともあれ,上位校合格目指して頑張りましょう。全体の人数が減っても上位層にはあまり影響ありません。新司法試験合格への長い道のりの第1歩を踏み出す時がきましたね。
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未修者,逆転の作法

2010-05-07 17:29:28 | 司法試験関連
民事法研究会が出している,「LawSchool研究」という雑誌があります。その15号を読んでいたのですが,中々なことが書いてあります。15号の特集は,「新司法試験と法科大学院教育」というものなのですが,トップバッターの京大潮見教授の「新司法試験結果から見た傾向分析」が特に凄いです(同号5ページから11ページ)。現状の厳しさが客観的な数字と潮見教授のえぐい!?表現でレポートされています。普段あまり見ない形でのデータ分析がなされており,非常に興味深い考察がなされています。14個の表はいずれも一読の価値があると思いますが,潮見教授のストレートな考察をいくつか紹介したいと思います。


「未修者にあっては,当初より基礎知識を確実に獲得できない者の数が多く,しかも年次を重ねても基礎知識の獲得に汲々としている者が多いという特徴があるのではないかと思われる(浮かび上がれない未修者問題)」
「厳しい言い方に聞こえるかもしれないが,特別の短答式試験対策というものを講じなくても解けるはずである。それにもかかわらず,いくら年次を重ねても救われない未修者がいるというのは何故なのか,どこに問題があるのかということは,検証する必要がある・・・」

「いくら時間をかけても,基礎知識を自分のものとすることのできない既修者がいる・・・「既修者における6割4割問題」という言い方をしている。既修者の4割の者については,未修者と同じ問題を抱えているという問題である(どうしようもない既修者問題)」。

「既修,未修の別を問わず,受け控えをして捲土重来を期しても,その間に学習効果が上がったという者は意外に少ないのではないか・・・修了時の能力不足を自覚して受控えした者達の再チャレンジ成功率は極めて低いのではないか」

この辺りが代表格である。潮見先生がこのような評価を下すに至る客観的なデータが14個の表である。

さて,どう考えるか。私の狭い範囲における知見からしても「短答3連敗」で三振してしまった人,というのは少なくない。これは事実である。また客観的なデータからも2回目3回目受験の成功率が低いのも事実である。

見方は色々ある。特に未修者の苦戦振りが語られる場合,「勉強期間の短さ」が要因として挙げられる。しかしこれは,3月のOSでもお話したが,半分正しく半分間違いである。1回目の受験において失敗要因,受験回避理由として,「勉強期間の短さ」はまったくその通りであろう。しかし,三振した場合は話は違う。少なくとも在学中3年,卒業後3年の合計6年間勉強しているわけで,これでは勉強期間が短いから,というのは理由にならない。この点についての指摘は聞いた事が無いが,何故誰も指摘しないのか不思議である。この点を見落とす限り,未修者の合格率アップは実現できない。何故なら単なる勉強期間の長短で片付づけてはならない問題だからである。

結論を言えば,勉強初期の段階で大混乱した場合,一回リセットし直さないと立ち直れないのである。大混乱状態の土台に,対症療法,応急処置で対応するような勉強では駄目である。最初から整理しなおす必要がある。脆弱な凸凹土台の上にいくら応急処置で飾り付けても絶えず不安定である。寧ろ逆に飾り付けが増えれば増えるほど不安定になってしまうのである。

実は私は民法でこれを経験している。民法の基礎段階が曖昧なまま論文対策に追われ,中々苦手意識が抜けなくなってしまった経験があるのだ。これは民法だけ何故か下手に基本書ベースでやろうとしたのが原因である。択一にも影響した。安定して点が取れるようになったのはなんと民法が最後である。憲法,刑法が先に択一・論文共に安定したのである。理由は簡単で,この2科目は初期段階から,体系性や答案構成,処理手順,基礎知識,論証パターンなどを叩き込んでいたからである。このような「磐石な基礎」が一度出来てしまえば,飾り付けが増えれば増えるほど実力は増していく。しかしそうでないと常に崩落の危険にさらされ続ける。
今でも合格者メッセージなどで,「基礎マスター段階が大切です」,なんてのを聞くと恥ずかしくなってくるくらいだ。正にその通りだと自分が苦労してきたので痛感するのである。「基礎段階の重要性論」は,基礎的知識の定着が重要という意味だけではなく,実は「初期段階で(早い段階で)」という「時的限界」があるのである。この縛りは非常に大きな意味を持つ。この点が見落とされているように思う。

ちなみに私は抜本的にやり直すべく,当時の応用マスター・論文マスターを在宅で全科目受講しなおした。中々のお値段で痛いといえば痛かったがそのためにバイトして金をためた。途中ブランクができるが最終的にこれが慶應トップ合格の起爆剤になったのは間違いない(これしかやってない)。今から考えると英断である。

だから未修者でも6年勉強しているのだから,というのは実は意地悪な言い方ではある。混乱状態のままの6年間と基礎固めありきの6年間では全然中身が違ってくるからである。

個人的には,未修者コースは4年にするか,3年制の場合でも,最初の2年は未修者のみのクラス編成にし,基礎7科目を2年かけて履修するスタイルにすべきであると考える。既修者と合流するのは3年次でよい。いやそうすべきである。
また,危機感を覚えた方は,急がば回れでは無いが,基礎マスターをがっちり受講するのがベストである。何度も言うが「とりあえず演習」とか「とりあえずゼミる」というのは絶っ対駄目である。短期集中で抜本的な対策を採るべきである。OSでもお話しているが,新司法試験に受かる為には,幾つかの段階を経なければならない。その都度,どこを鍛えるか,どう鍛えるかが変わってくる。ここは情報戦である。

ちなみに,再挑戦組の成功率がかなり低い理由は,いつもOS等でお話している通りである。自分では自分のボトルネックに気がつかないため,同じことを3回繰り返してしまう危険性が極めて高いのである。努力していなければ止むを得ないが,方法を間違えては,折角の努力が実らないのである。そうならないよう,本当に気をつけて欲しい。
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本試験を振り返る

2010-05-06 17:49:21 | 司法試験関連
試験本番中,吉野がとにかく辛いなと思った事を書いてみる。

それは,その日の試験終了後,寝るに寝れない,という事です。

1日が終わると,とにかく心身ともに非常に疲労しています。そのため異様に眠くなったり,頭がボーっとしてきたりします。まぁ,耐えられる程度の睡魔なら普段でもありますが,異様に眠くなる時があります。正直,ご飯食べて風呂入ってそのままバタンQ~☆,というのが極上の幸せに感じるわけです。で,本番中はこれが出来ない。どうしても次の日に備えて最後の悪足掻きをしたくなる。寝たいときに寝れない辛さと言う奴ですね。まぁ,実際には寝てしまってもほぼ影響はないと思うのですが,最後の確認をしないと,という強迫観念が強くなるんですよねー。これはきつかったな。眠い時に法律の勉強するんだからな~。無理があり過ぎます。

1日ならいいけど,4日ありますからね。中日にしっかり休養を取る(睡眠時間を取る)ということは非常に重要です。また試験初日前日にしっかり寝るというのも,寝不足だと初日の短答がきつい,というだけではなく,初日の夜がきつい,そして2日目に疲労が更に蓄積した状態になる,という影響の方が実は無視できません。体力勝負の面は本当にあります。

なるべく寝不足にならないようにする,寝不足を回避できない時は,栄養価の高い物を積極的に採る等の工夫が必要です。奥の手は「みんなのゆんける」ですね(笑)。私は1本800円から1000円くらいのヤツを4本持っていきました(完全に伝聞ですが,一番効くのがこの価格帯のものという説を採用したため)。ま,全部飲んじゃったけど。あっはっは。その後グダーとして大変だけど試験が終わった後の事はまぁ,いいやと。

あと普段も飲んでいるのですが,リンゴ酢を持って行き,冷水で割って飲み捲くりました。疲労回復,血行促進,浮腫みの解消に非常に即効性があります。肩こりや首の強張り,腰が痛くなりやすい人などにお勧めです。またチョコは必携でしょうね。

腰,首の凝り痛み対策には,やはりインドメタシン配合のものが効きます。高いですがそれ相応の効果が期待できます。腰痛には,貼るホッカイロもあると頼もしいです。ギャッツビーのフェイシャル・ペーパー(アイスタイプ)は顔を拭くだけで気分転換にいいですね。
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Far&Away

2010-05-06 14:23:44 | 雑感
このブログを立ち上げてから丁度1年半なのです。

少しずつ1日辺りのIPベースの閲覧者数も増え,ランキングも徐々に上位に行くようになりました。そしてこの間最高位496位を記録しました。
496位だけ聞いても凄いんだか凄くないんだかよう分からんと思うのですが,私がやっているGooブログは,現在総ブログ数が約1410000なので,パーセントで表すと,上位0.035%になります。こりゃすげぇ。

というわけで感謝感激であります。これからも宜しくお願い致します。
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【刑事訴訟法重要判例の独り言】

2010-05-05 17:07:28 | 司法試験関連
屋根よ~り~た~か~い~,鯉昇り~♪

<最高裁平成19年2月8日 19年度重要判例NO1事件>

実はこの事件で捜査官は,職務質問に付随する所持品検査のつもりで宅配物を開封した模様。ただ事実認定として裁判では任意性に疑いありと評価され,手続違法ありとされてしまった。

しかし,令状による捜索が可能な事例だったので違法の程度は軽微,とされた。

このような文脈で,令状による捜索の可能性が問われた事案である。

何故,令状による捜索の可否を論じるのか,と言う事案の問題提起の良い勉強になりますね。何のために論じるのかと。本件において当該論点を論じる実益は何なのかと。
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