北海道の山野でとことん遊ぶ!!
I am Amigo!
2016.6.19 『岩内岳』(1,086m)~『雷電山』(1,212m)
昨日の夜は『岩内岳』麓で車中泊。
夕方4時前から飲み、早い夕食後すぐ寝入ってしまうHiromiに対し、
一人日の長い夕暮れを楽しんだ。
今朝6時10分、登山口をスタート。
昨日とは空気が違っていた。
暑くなる予感。
Hiromiが快調に歩を進める。
私は着いて行くのが大変。
5合目を過ぎて傾斜が増すと、Hiromiとの差はだんだん広がって行く。
そして9合目でようやく森林限界となり展望が一気に開ける。
7時40分、『岩内岳』頂上。
暑いので頂上直下の片隅で衣替え。
このシーズンはやはり短パンだ。
『岩内岳』頂上でゆっくり休んだ後、『雷電山』を目指す。
『雷電山』には10数年前、一度だけ『目黒内岳』経由で登ったことがある。
しかし、その時の記憶がまるでない。
原因はその頂上のつまらなさにある。
広い笹原の中に突然現れる頂上は全く展望がきかず、なんの感動もない。
そんな頂上の記憶が、その道筋の記憶まで消し去ってしまったようだ。
従って今日は実に新鮮な気持ちで楽しく歩いた。
ちなみに『雷電山』頂上は、私の「嫌な頂上」ワーストⅡ!
ワーストⅠは『大平山』(島牧村)、Ⅲは『標津岳』(道東)。
いずれも展望が利かない。
展望が利かない山ならたくさんあるのだが、この三山は展望を期待して登ってしまったため、
その反動が大きくて嫌な印象が残ってしまったのだろう。
『岩内岳』を下ってからは『目黒内岳』への分岐を過ぎてアップダウンを繰り返しながら進む。
所要時間からして『岩内岳』~『雷電山』間は、約4kmの行程と思われる。
しかし見通しが効くものだから、やけに遠く感じる。
登山道は中間点の『幌別岳』(1,174m)脇をかすめて笹の大草原へと下る。
この笹だが、約3mの幅で入念に刈り取りがされている。
従って、延々と明るい登山道が確保され、展望も効く。
このひじょうに長い登山道を維持管理されておられる当該関係機関の方々には、心よりお礼を申し上げたい。
明るく気持ちの良い笹の回廊を歩いていると、突然沼が現れた。
美しい沼で、「五つ沼」と立札があった。
そんな美しい沼のことも記憶にないのだから、驚いて首をかしげてしまう。
「五つ沼」を過ぎると道は緩やかに登り始め、左手(南)に崖状のお花畑が現れると、間もなく頂上となる。
9時30分、『雷電山』。
この行程の記憶を全てなくしてしまったが、頂上だけは覚えていた。
何も変わることなくつまらない頂上。
すぐあとにした。
復路に入り、下半身の疲労が蓄積してきた。
登りでは全くHiromiについて行けず、しかしながら下山は私の方が速い。
そこで登りではHiromiが先に立ち、下降は私が先に立つというパターンが、
知らず知らず出来上がり、アップダウンを繰り返して進んだ。
10時50分、再び『岩内岳』頂上。
この登り返しも辛かった~
スタスタ登るHiromiにおいてかれた~
このブログのタイム、以前は遅れて着いてくるHiromiのタイムを記載していたが、
今は遅れて着いていく私のタイムを載せている。
う~ん、環境の変化が大きすぎたか、歳なのかぁ・・・?
Hiromiに言ってみた。
「登りはもう速く登れないわぁ・・・」
すると、「いやぁ、Amigoさんはなんも遅くないですよ~ 私が速くなったと思います」
こらーっ!!
『岩内岳』に登ると思い出すことがある。
今からちょうど10年前の5月、まだ雪が多く残っている頃だった。
4人パーティーで登った折、下山を開始して間もなくの9合目で女性の一人がスリップして左脚を骨折してしまった。
通常なら救助のヘリコプターを依頼するところだが、この女性は配偶者に登山を反対されていたため、
ことを大げさにしくない様子。
そこで私が背負って麓のロッジ横に止めてあった車まで運んだ。
体重60kgの女性を背負って標高差800mの下りだ。
何度も休みながらだったが辛かった。
そして翌朝、下半身に人生の中で最も激しい筋肉痛が残っており、歩くのも大変だった。
登山は自己責任。
それを家族もきっちり理解している者のみに許されるスポーツだと痛感した。
そんな嫌な思いが残る『岩内岳』には、今日その時以来10年ぶりに登った。
2016.6.18 『両古美山』(806m)
この週末は特に日曜日、珍しく後志地方が好天との予報を受け、
土曜の朝Hiromiを拾い、積丹半島を目指して車を走らせた。
ただ、土曜の予報は曇りのため、山行予定を標高1,000m未満の山と決めていた。
あとはガスの高さを見ながら出たとこ勝負。
しかし、どこもここも山裾まで覆い尽くした低いガスから逃れることはできなかった。
10時ちょうど、未踏の『両古美山』登山口をスタート。
この登山口が面白い。
道々を覆うシェルターの上を渡る人専用の鉄橋を渡って階段を降り、地面に足を下ろす。
そして登山口。
辺りは低いガスの中で、霧雨状態。
行程が短いものだから、雨具を着用していなかった。
従って登山道脇の草にパンツが擦れる度に水分が付着し、それがソックスを伝い、
やがて靴中をベチャベチャに濡らしてしまった。
スタートが標高約600mの当丸峠頂上から始まるため、獲得標高差がわずか200mしかない。
しかるに楽な行程ではあるのだが、とにかくガスで何も見えないのは、つまんね~
ハイマツ帯に出ると、晴れていたなら明らかに素晴らしい眺望が広がるであろうと感じさせてくれるロケーションだ。
何の感動もない頂上を踏んだ後は、600m先の「展望台」まで足を伸ばしたが、
やはり何も見えない展望台をすぐあとにし、下山開始。
登路で目にしたタケノコを採りながらの下山が、この山のささやかな収穫であった。
下山後隣りの『当丸山』にも登る予定でいたが、
一旦車に戻ってしまうと、もうその気がなくなり、グッチョグチョの登山靴を脱いで「ホッ…」
今度は晴れたときに再び登ってみよう。