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2018.9.15 『北戸蔦別岳』(1,912m)~『戸蔦別岳』(1,959m)  Hiromiにとって素晴らしい一日!

 

 9月は三連休が二週続く。

誠にありがたいことだ。

 

 金曜(14日)の夜家を出た。

途中でHiromiを拾い、日高町千栄を目指した。

千栄からチロロ林道に入り、『北戸蔦別岳』の登山口である、

北電ゲートまで進んで車中泊。

そこには既に二台の車があった。

ここで車中泊するときは、いつもそのまま林道を進み、

森林管理署管理のゲート近くと決めている。

そこには他の車がいないからだ。

遅い夕食後10時に就寝した。

時間がないため酒の量が少なかったせいか、

よく眠れずうつらうつらしていたような気がする。 

 土曜の朝3時半起床。

Hiromiの準備が整うのを待ち、

4時15分、北電ゲートをスタート。

まだ真っ暗でヘッドランプ着用だ。

我々の身なりは半袖短パン。

この朝は気温が高く、そんな身なりで十分だった。

約3kmほどの林道を歩き、北電の取水ダムが近くなると夜が明けた。

この林道を歩いたのはこれがニ度目だった。

もう何度も利用させてもらった林道だが、いつもMTBを利用する。

今回も利用したかったのだが、往路は一貫して登り坂なので、

Hiromiはまた押して歩くことになるだろうと避けた。

  4時55分、取水ダム。

ここからは二岐沢沿いの踏みあとを進み、やがて右手の二ノ沢に入る。

渡渉を繰り返しながらそれを進んでいくと、正面に目指す『額平岳』が見えてくる。

仰ぎ見るするその姿に、身が引き締まる思いだ。

沢はまあまあ水量があり、渡渉を苦手とするHiromiは大変だ。

滑りやすい岩を避け、飛び越えて渡るところを、

しっかり水中に足を入れて、確実な足場を探す。

その結果、靴中を少々濡らしたようだ。

二ノ沢の踏み跡は標高990mで左岸の尾根に取り付く。

ここからがこのルートの核心だ。

『額平岳』への標高差800mに及ぶ急登に苦しめられる。

とにかく急登の連続で、ひじょうに体力を消耗する。

この急登に接すると、

私はいつも『コイカクシュサツナイ岳』の夏尾根の急登を思い浮かべる。

そんなきつい急登を終え、

7時45分、『額平岳』。

そこには日高の山特有の感動がある。

視界が利かない中を黙々と登り、突然絶景のピークに躍り出る。

このルートが初めてのHiromiが、

そこで目にした光景はあまりにも感動的で・・・

中でも特に目を引いたのが、天を突くような山様の『戸蔦別岳』だ。

そうだろう、そうだろうと思うところではあるが、この私に異変あり。

『額平岳』への急登でへばってしまった。

大腿の筋肉の持久力ない。

従って稜線に出てからは、ゆっくり、ゆっくりしか歩けなくなった。

情けねえ~

しかし天候は最高で、稜線から目にする山岳風景は、

どこまでも素晴らしい。

  8時15分、『北戸蔦別岳』。

おおっと、その前に・・・

Hiromiとの会話で、アホみたいなことがあったので披露しよう。

『額平岳』に着いて、

そこに水の一部をデポして登ることを予定していた。

そのときの会話。

「ここに水をデポしていくぞ」

「えっ!?」

「ここに水をデポする!」

「水鉄砲で何するの~?」

コラーッ!!

Hiromiとの会話は常に噛み合わない。

 

『北戸蔦別岳』まで4時間もかかってましまった。

本来は日帰りで『幌尻岳』の頂上を、Hiromiに踏ませようと企てたのだが、

先の時間を予測すると、断念せざるを得ない。

そしてそれは想定内のこと。

そこでHiromiに尋ねた、「ここからどっちに行きたい?」と。

『北戸蔦別岳』頂上から、稜線を東に進むと『1967m峰』であり、

西に進むと『戸蔦別岳』を経て『幌尻岳』に至る。

Hiromiは迷わず「あれに登りたい」。

その指差す方には鋭峰『戸蔦別岳』があった。

 

 『戸蔦別岳』は美しい。

稜線を進みながら、何度もシャッターを切らずにはいられない。

私のきつい下半身も、ゆっくりではあるが、

着実に『戸蔦別岳』を目指す。

それにしても天気が素晴らしい。

私は『幌尻岳』に額平川側から三度、チロロ林道側から一度登っている。

いずれも日帰りだ。

そしてその全てが晴天だった。

石橋を叩いて天候を見極めた結果だ。

 

Hiromiの足取りは軽い。

グイグイ歩を進め、

9時30分、『戸蔦別岳』。

そこには360度、遮るもののない北日高の山岳風景が広がっている。

そして風もなく穏やか。

『幌尻岳』側を見下ろすと、「七つ沼」が水を湛えている。

以前同時期にそれを目にした時には、沼の全てが干からびていたことがあった。

この夏の多雨が影響したのだろう。

Hiromiと二人、美しい風景に見とれ、至福の時を楽しんだ。

10時05分、下山開始。

下山は『北戸蔦別岳』への登り返しがきつい。

特にこの日はヘロヘロなので、

ただ「きつい」ではなく、「きつい、きつい!」。

しかしそれをのりきると、

あとは下り一辺倒となる。

11時ちょうど、再び『北戸蔦別岳』。

我々二人にはパターンができている。

登りではHiromiが前、下りは私が前を歩く。

速い方が前と言うわけだが、Hiromiもすっかりその気になって、

登りではフツーに前に出るようになった。

 

 下りはとにかく淡々と耐える。

登り同様、下りも長い。

14時05分、取水ダム。

そして14時50分、北電ゲート。

なんと全行程に10時間半を要してしまった。

『幌尻岳』日帰り往復なぞ、今の私には論外であると言うことだ。

ちなみに当会のToshiが、先月同ルートで『幌尻岳』を往復した。

Toshiにとっては二度目であるが、

その時間が全行程で9時間50分。

我々が『戸蔦別岳』を往復している間に、

『幌尻岳』までをも往復して、

既に帰ってしまったということになる。

すごいねえ!

もうToshiとは登れねえ~

何でも歳のせいにはしたくないが、

何でもかんでもが歳のせい、

というのが現実なのよねえ~

女房にもいつも言われる、「年齢を自覚しなさい」と。

てやんでぇ・・・

 

 

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