きままな雑記帳

ごく普通のあんちゃんのきままに記す日常日誌

読書の秋

2011-11-08 12:09:10 | 本と雑誌

ここのところ、「」しかブログに載せてませんので、たまには別のことを書こうと思います。

私の趣味の一つに読書があります。

後に音楽についても書きたいとは思いますが、私は何度も本やCDを何度も読み返したり、聞き返したりします。

ここ2年ほどよく読んでいるのは塩野七生さんの作品ですね。

「ローマ人の物語」「海の都の物語ーヴェネツィア共和国の一千年ー」「我が友マキャヴェリ」等の本があります。

私は「海の都の物語ーヴェネツィア共和国の一千年ー」を最初に購入して読んだのですが、今回取り上げる作品は「我が友マキャヴェリ」です。

ベネチアについては、またの機会に書きたいと思いますが、このマキャベリさん。

マキャベリさんというと、「マキャベリズム」で手段を選ばない方法で政治を推進していくなんてイメージが浮かびますが、実際のマキャベリさんはそんな常に冷静で冷徹な(友達が少なそうな)感じではないようです。

実際は「お祭り好き」で「バカ話」が大好きで「女が大好き」で「ギャンブルは好きだけど弱く」て、やや「仕事人間」などちらかといえばごくごく普通に日本にいそうな気のいい人の感じです。

たぶん、塩野さんの描き方がうまいんだと思いますが、私は読んでいて楽しい気持ちになれました。

ただ、天才ってのは違いますね。観るものといいますか、印象が人とは違うんでしょう。

いや、同じものを見たとして、表現する方法が違うといったほうがいいかもしれません。

マキャベリさんは常に人よりも先を、そして広く物事を見ることができる人だったようです。

だからこそ「君主論」や「政略論」「戦略論」を執筆できたんだと思います。

また、喜劇作家としても当時といいますか、現在でもイタリアでは有名なようです。

小難しい政治のお話だけではなく、喜劇までできるとは。

これだけみても、かなり楽しい人物じゃありませんか!!

元々はフィレンツェの公務員をしていた方のようです。

そして、家庭的にも温かい家庭を築いていた方のようですが、いかんせん「仕事人間」的なマキャベリさん。

奥さんから「出張先」へかなりヒステリーの手紙を受け取ったこともあるようです。

それを作品を通して読むと、中世イタリアの天才も一人の「サラリーマン」的な印象を受けて、思わずホッとします。

天才も同じ人間なんだなーと。

ちなみにマキャベリさんは、その思想とはまったくイメージできないくらい「クール」とはかけ離れた「人間臭い」人物だったようです。

政変が起きて、いきなり失職して、通常の知識人はそのまま本など書いて隠遁生活するでしょうが、この方は家族を食べさせる為もあったのか必死に「就職活動」をするのです。

で、なかなか就職活動もうまくいかないってこともあり、自分の考えを作品として書くのです。

それも就職活動の一環かもしれませんが。

なんか、現代のサラリーマンにイメージが近くありませんか?

ただ、やはり天才ですから、書く内容が既に作品となります。

手紙が塩野さんから言わせると「文学」なんですから、これは才能ってのは生まれもった者勝ちなんですな。

私は既に何度も読み返してはいますが、もしよければ皆さんもいかがですか?

けして難しい「政治思想の本」ってわけではありません。

どちらかといえば「マキャベリさんの素顔」って感じの本です。

ついでにいえば、当時のヨーロッパ、とくにイタリアやフランス、スペインのこともなんとなくでも興味を持てる本です。

また、面白い本がありましたら紹介したいと思います。






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