コブシの花の咲くころは

平日の静かな山を気ままに歩いた記録です

岩壁のウスギオウレン ~ 丹沢

2025-02-27 08:57:53 | 登山
昨年見つけたウスギオウレンの自生地。
3月初旬でもう果実になっていたので、1週間ほど早めに来てみました。





今朝はとても冷えていて、早朝の渓谷は凍える寒さです。法面から染み出る水は
凍ってツララが垂れ下がり、日影の小滝は凍りついていました。






ブルーの化繊入りの上着を着てスタート。

この時期は鹿の頭数調整で猟が入っていますので、適当に歩く人は
冬枯れして見通しが良いとはいえグレーや茶系の服装は止めた方が良いです。
以前、檜岳でバッタリ ハンターの方と出会ったことがありましたが
そのことを強調してアドバイスしてもらいました。






雨が降らないので、法面のシダや苔類は干からびている感じですが
丹沢は湧き水が豊富に出ている所が多くあります。
堰堤の水量も普通にあります。









日影の岩壁をよく見ていくと、点々とウスギオウレンがいます。















房総の沢沿いの岩壁にもコセリバオウレンを見ますが
もっと湿り気があり、シダや苔などと一緒にいる感じです。
ここは乾燥気味で、岩のチョットした段差や隙間に根をはっています。
あと、スゲが最初に着生して少し安定した場所ができたら、そこに住みかを見つけた・・・・
そんな感じの花景色を何か所かで見ました。









周辺のウスギオウレンの花はもう終盤で
花はもうチヂレ初めていて、すでに果実の株も見ました。
1月が比較的暖かかったからでしょうか。
かなり冷え込む山岳地で、オニシバリがようやく咲き始めたくらいなのに・・・・
真冬の2月の中旬でないと新鮮な花は見られないようです。

湿り気のある法面にも多く自生していて、ここではまだ花が見られました。



















純白の花もいて、花色は様々な感じ・・・

















周辺は足の置場に困るくらいベニシュスランが多く
花も咲いたようですが、その時期にはヤマビルが多すぎて・・・・






ネコノメソウの仲間もようやく咲き始めています。









少し戻って高巻して滝を超え、さらに奥へと思いましたが
今回はここまでとして、寄り道しながら帰りました。

厄介だった倒木はなくなっていて、堰堤の手すりを掘り出してくれたold-divernさんに感謝です。
持参したバイルを出すことなく、安心して乗り越えられました。


2月25日








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久しぶりの房総探索

2025-01-15 14:48:14 | 登山
気圧配置を見ると冬山日和の予報でしたので
北ヤツ周辺でも・・・・と思い準備はしていましたが
仕事疲れで気力が消滅(- -;) ・・・近場の登山に変更しました。
さすがに裏高尾や奥多摩は少々飽きてきたので、久しぶりに房総探索へ。
以前によく探索した場所を中心に、少し範囲を広げて歩いてみました。







冬枯れした奥多摩などが多かったので、緑に囲まれた照葉の森は新鮮です。

巨木も多い原始の森です。
張り出した根っこを踏みながら痩せ尾根を行きます。












今日は青空と山々が広がる景色ではなく
植物観察しながら歩くのがメインです。
ヤマビルもいないし、ツツガムシ病のリスクも少ない
Ⅰ~2月が房総の山を楽しむベストシーズンかと・・・・

樹皮が目立つカゴノキは多いです。高尾山でも少し見かけますが房総では普通に見られます。






タイミンタチバナ、花芽が付いています。









バリバリの樹






緑の中で紅一点、ヤブ椿の花。






さすがに暖かい房総丘陵、シャツ1枚でも汗をかいてきました。
イイギリ、センリョウなどの赤い果実がまだ見られました。









・・・地衣類






低い山々ですが山深さを感じます。
今日は樹々の隙間から富士山も良く見えていました。






苔むした古木は双眼鏡を出して、着生ランがいないか見渡していきます。
以前、マメヅタランがいた古木の半数は朽ち果てて寿命を終えていて
見られる株は少なくなりました。






ここも枯れ木に着生しているので、やがて見られなくなります。








このモミの樹は元気ですので大丈夫です。








マメヅタラン、ムギランは探せばまだ見つけることができるだろうし
奥久慈へ行けば大群落が目線で見られますので心配ないですが
カシノキランにはなかなか出会いません。
探すのも葉に紛れてわかりづらいので苦労します。
きょうは、この山深い山域でカシノキランを探してみます。

一ヶ所だけ、数株着生している樹を数年前に見つけています。






行ってみると、変わりなく住んでいました。

ここはマーキングしていてもウロウロして、見つけて出会うのに苦労します。
見上げる位置が少しズレるだけで見失ってしまいます。

細い樹に着生している珍しいケースですが、きっと周辺の何処かに親元の大株が
いるのだと思っていますので、時間をかけて探してみることに・・・・






左の上に着生しているのはシルエットが違います。






右側にいる株も紛らわしいですがシダですね。
決めては着生根がアルかナイかです。
カシノキランは蜘蛛の巣のように着生根を広げて着生しています。








双眼鏡で一回通り過ぎたけど、やっと見つけた!

樹につかまり角度を変えて見てみると、いっぱいいます。












果実も多く付いています。
思っていたより近くで見つかりました。以前に何度も見上げて探していた所です。
古木の太い枝が落ちて、視界が広がったおかげだと思います。










比較的目線に近いのですが、夏の花が咲く時期には、枝が広がり周辺の葉が
勢いを増してくるので視界からは消えてしまうかもしれません。
まぁ~けど、久しぶりに見つけることができて良かった良かった・・・・

帰る途中、腰を下ろしてスダジイの巨木を何気なく見上げていたら
何だか妖しい気配がしたので、双眼鏡を出して見上げて見ると・・・







・・・・いっぱいいる












周辺を根気よく探せば、まだまだ居そうな雰囲気です。

カシノキランは、山深い場所に点在していましたが、この周辺には数多く自生していそうです。
根気よく探せば、けっこう多く見つかるような気がしてきました。
次の機会があれば、もう一度ゆっくり探してみようと思います。


1月14日








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富士山散策 ~ 宝永山・・・

2024-09-13 06:44:21 | 登山
エアコンの効いた室内でパソコンと向かい合う日々が増えて
すっかり体力も落ちてしまいました。
ようやく一段落した今日、丹沢あたりへジョウロウホトトギスでも見に行こうかと
思いましたが、また猛暑の復活。
久しぶりの登山ですが、体力が落ちた体で1000メートル級の山を歩くのは
暑さでヘロヘロになりそうな気がしたので、交通規制が終わった富士スカイラインへ。
涼しい富士山の五合目周辺を歩こうと思います。

夜中に自宅を出て、夜明け前に到着。





すでに上の駐車場は満車で、一段下の場所へ止めました。
ここも次々と車が入ってきます。
この感じですと3連休は夜中のうちに満車になるでしょうね。

ほとんどが山頂を目指す登山者で、出発の準備をしていました。





ヒンヤリした空気に包まれて気持ちよく準備します。
まずは宝永山までユルユル登ろうと思います。
ここからですと日の出は見えませんが、空が染まってきました。






駐車場の脇から散策路へ。






夜明けから散策路を歩く人もいないので静かです。
アキノキリンソウ、ハナイカリなどが咲いています。
コケモモは食べごろ・・・・






今日はキノコに多く出会いました。
このイクチ系?のキノコは食べられそうです。

富士登山では、小さな火山礫1つ持ち帰るのも禁止としていますが
キノコは採り放題でオトガメなしが慣例になっています。
そのためか森の中も踏み後だらけになっていますが、おかげで
私も躊躇することなく、好き勝手に探索させてもらっています。







火口脇に出ました。
ザクザクの道を登ってから火口へ降りて、宝永山へは再び登り返します。












オンタデ、イタドリの花は終わり
こんな場所が好きな、ミヤマオトコヨモギが目立ちます。









通称コジラの背。







富士山登山道より落石の頻度は高そうなので、斜面に気を配りながら行きます。

宝永山、到着。










愛鷹山の先に伊豆半島が見えますが、雲か掛かっています。

陽射しが強く、まだ寒い時期ではないので登りでは汗をかきました。
青空の広がる良い天気ですが、もう東側から雲が上がりはじめていて
まもなくガスに覆われそうです。

ただ太陽が隠れると涼しくなって登りやすいので、この後は体力を付けるため
プリンスルートで3000m位まで登ろうと思います。






ザクザクの道で踏み出した足が戻されてなかなか登りには向いていませんが
脚力を付けるには丁度良いかも・・・・

宝永山より上になりました。ここで早いお昼に・・・・





このあたりから、山頂でご来光を見た登山者が下山してきました。
昨日は17時にはスカイラインのゲートが解放される予定でしたが
18時まで待たされて、それなりに渋滞したそうです。

2900mを過ぎるとガスに覆われてしまい、今回は、ここで終わりにしました。
山頂へは、もう少し体力を付けてからナイトクライムで行きたいと思います。


この後は山麓の森を歩いてきました。
森の中では、樹に着生しているダイモンジソウが見ごろでした。








9月11日


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猛暑を避けて富士山麓 

2024-07-19 10:50:21 | 登山
この猛暑の中、丹沢や奥多摩を歩くのは修行のようなもので
かといって、夜中に出て高山植物が咲く八ヶ岳を歩く元気はなく・・・・
それでも何処か半日でも歩きたいとなると、やはり富士山麓が一番かなと。
裾野は広いので、飽きることはありませんです。









早朝は霧に覆われていて、歩くには涼しくて良いのですが
着生ランを探すのは難しい感じです。

少し明るくなったり、また薄暗くなったり・・・・

オシャクジデンダ





地衣類






フガクスズムシソウは、下の花は落ちて最後の花が咲いていました。









ツリシュスラン









樹の上ばかり見ていたら、足元にキバナノショウキラン。









乾燥化してきたのか、以前ほど出会わなくなりましたけど
上ばかり気にしながら歩いてきたから、気が付かなかっただけかも・・・・

ヒナチドリも見ごろになりました。













イワギボウシ、ダイモンジソウなども、これから咲くので楽しみですが
いづれも苔むした樹に着生しています。
食害が進み、林床にはもう限られた花しかありませんが
最近は盗掘、温暖化などで樹々に着生する植物も以前ほど見られなくなってきました。

猛暑の間は、明け方に歩きはじめて、お昼前に終了という感じなら
何んとか他の山域も歩けそうなので、次は他の山域にも
行ってみようと思います。



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涼しい富士山麓へ

2024-07-11 08:38:03 | 登山
・・・・前回の続きになります。

国道246号がスムーズに流れたので、富士山麓には早く到着しました。
富士スカイラインは明日からは規制になり、マイカーで来れる最終日だからなのか
五合目駐車場はかなり混みあっていて、一段下の駐車場に止めることになりました。
山頂を見ると雲の流れが速く、今日は登山日和ではありませんね。
というか強風で慣れていない人は止めた方がよいレベルです。

夏の高気圧に広く覆われるまで、しばらく待たなければなりませんね。









・-・-・-・-・-・-・



今日は望遠カメラを持ってきたので
着生ランなどを見ながら森の中を適当に歩こうと思います。


フガクスズムシソウは見ごろになりました。










ヒナチドリは咲き始めの様子です。

今年は花数が多くて楽しみです。

















今年は花の開花が早くて、花の見頃が予想しづらいのですが
深い森の中に咲く着生ランは、比較的マイペースを行くという感じで
多少の早い遅いはありますが、だいたい毎年同じ頃に咲き始めるような感じです。
先週見たツリシュスランは少し早い気もしたけど、案外同じ頃なのかもしれませんね。













雲が出てきて陽射しを遮ってくれたので、
花の色が少し見えるようになってきました。









まだ時間がありますが、今日はもう十分歩きました。
これから真夏の探索は、薄暗い時間から歩きはじめて
お昼過ぎくらいまでが丁度いいです。

7月9日





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