コブシの花の咲くころは

平日の静かな山を気ままに歩いた記録です

イワシャジン、シラヒゲソウ ~ 檜岳山稜

2022-09-28 20:30:49 | 日記


初秋に咲くシラヒゲソウやイワシャジンが咲きはじめた頃ですので
いつもの寄沢へ・・・・・今回はユーシンへは行かないで檜岳を周回する予定です。

登山届を管理棟へ提出。







入山者は少ない登山口ですが、立派な管理棟です。
ただ中に人がいるのを見たことがありません。

今日は水量が多く流れも速いので、渡渉に少し苦労しました。
ウロウロ迷っても結局は思い切りよく飛ぶしかありませんでした。













もう一つ苦労させられたのがヒルの多さ・・・・・
今まではそれほど苦にならない程度でした。今日は森全体がウエットなので
しょうがないですが、最初の成長の森周辺がとくに多く、10匹以上払い除けました。
周辺は整備した散策路になっていますが、もう夏の散策には向いていません。

沢から一度離れてコシバ沢を横切るあたりからはヒルを見かけなくなります。
トラバース気味に山の中腹を行きますが、あまり補修、整備がされない所が
多くなりました。寄沢~ユーシン渓谷は破線ルートで一般登山道としては
しばらく通行止めになっている区間ですので、もうこのままなのかもしれません。


















再び寄沢の清らかな流れの中を歩きます。まだ暑さが残る9月の末ですが
沢ルートは涼しくて心地よい沢風が抜けていきます。
シラヒゲソウ、イワシャジンの花も咲きはじめていました。





















シラヒゲソウは丁度見頃でした。

























法面には群落があり、少し離れて見ると繊細な花弁は
輪郭がボヤケテ見えるのでシラヒゲソウだとわかります。














好きなイワシャジン、下ではまだ蕾でしたが沢を詰めて行くと
花が咲き初めていました。



















今年は少し花が遅れていて、本格的に見頃を向かえるのは
10月半ばくらいかと思います。

ダイモンジソウの蕾は固く、他にはセンブリ、ホトトギス、タテヤマギク
ハンカイシオガマなどが咲いていました。






















雨山峠に着きました。









檜岳方面へ。

途中の雨山までは湿り気のある痩せ尾根で沢沿いと同じ花が見られますが
沢沿いの法面と違い食圧で矮小化しています。

根生葉だけのイワシャジン。














雨山まで来ましたが、この先 檜岳から長い植林帯を降るのは
花は無くて、ヒルもまた多い感じがしたので、引き返して同じ寄沢を戻ることにしました。


ガスが取れてきて蛭ヶ岳方面が見えてきました。
・・・・・秋が深まったら行きますね!















流れる水音を聞き、法面のシダや苔、花を見ながらノンビリ帰るのは
足場が悪いことも気にならないです。やっぱり戻って良かった・・・・










もう9月も終わり、花の季節も終わりが近いですが
富士山はまだ初冠雪していないし、いつまでも暑いので
今年の紅葉は遅れるかもしれませんね、個人的には早く寒くなってほしいです。


9月27日













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ハチジョウシュスランと山里散策

2022-09-24 12:31:13 | 日記
オオシマシュスランの自生する森の中には
葉が美しいハチジョウシュスランも混ざるように自生しています。
花はオオシマシュスランと変わらない感じがします。























ハチジョウシュスランは、筆をさっと落とした感じに白い斑が入ります。
微妙にかすれて、侘び寂びの美しさに通じるものがあるような・・・・・・
















手前の株はハッキリと白い斑が入っています。

薄く何となく入っている株や網目模様も薄っすら入っていたりして
個体差があります。










ヒンヤリした北風が深い森の中も抜けていくので
今日は汗をかくこともなく、やぶ蚊も追い払ってくれたので
腰を下ろして、ゆっくり花を見ることができました。
藪さえなければ、快適な房総探索日和でした。





・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・






帰りの車窓から刈り入れが終わった棚田にヒガンバナが咲く景色が
目に入ってきたので、広い路肩に車を止めて周辺を散策しました。














ユウガギクも咲いています。









まだ水が残る水田にコナギの花が咲き初めています。
水田でコナギを見るのは随分と久しぶりです。













これはオモダカかな・・・










たぶんアゼナかと・・・・











キツネノマゴの白花でしょうか・・・・・









田んぼの奥の林の中を覗くとエビネもいました。








昔ながらの景色が残る山里に出会い
カメラだけ持って1時間少々歩いてきました。


9月21日







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房総探索日和 ~ オオシマシュスラン

2022-09-22 17:42:45 | 日記
房総丘陵にシュスランなどが咲く時期ですが、また夏日になり大汗かいて探索するのは
もう止めようかと思っていました。しかし台風が通過して秋の空気が入って
早朝は肌寒いくらいになり、この気温なら快適だろうと思い
以前から探索しようと思っていた場所へ行ってきました。

しかし冬に探索していた所でしたが、夏の藪の凄さは想定外で
ナタでもなければ突破できそうになく、1時間ほど奮闘しましたが
どうにも進めなくなり撤退。 早朝の準備運動だったと思い
気を取り直して反対側から攻めることに・・・・・








ネマガリザサ、シャクナゲも手強いですが、房総の藪は蔓性の植物が
縦横無尽にはびこっていて、蜘蛛の巣に取り込まれた虫状態になってしまい
身動きがとれなくなってしまいます。 戻るのも一苦労でした・・・・・汗

反対の渓側からなら藪は薄いけど、取りつきが滑りやすい急傾斜を
よじ登らなければならないので、チェーンスパイクを付けて慎重に・・・







ここの谷間には見頃を向かえたオオシマシュスランが点々といます。














傾斜が落ち着いてくると、足元にはオオシマシュスランの葉が多く見られるように・・・















森の中が薄暗く、シットリしてくると花を付けた株も出てきました。


























林床には羊歯や苔、フウトウカズラが見られるようになり
良い雰囲気になってきました。

























カゴメランといっても良さそうな株も見られます。














カゴメランとオオシマシュスランの花は
同じ感じがします。オオシマシュスランの花は赤味が強い株と白っぽい株があり
花茎の色も違ってきます。

今まで赤味がある株でしたが、こちらが白っぽい株です。















やっと尾根に上がりました。


冬にオオシマシュスランなどの葉を多く見たので、花の時期に来てみようと
以前から思っていました。










フウトウカズラの隙間から点々と花が見られます。
冬に見た感じどうりで多くの花が見られました。
奥の薄紫の花はヤブランです。














とても雰囲気の良い自生地ですので、いつまでも
このままであってほしいです。


・・・・・・・・・・・つづく。









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富士山 ~ 御来光を見に

2022-09-16 05:51:30 | 日記
夏の富士登山シーズンも終わり、スカイラインが開放されたので
早々ですが今年も御来光を見に登ってきました。






10時半に到着すると、五合目駐車場の登山口に近い上段の駐車場は
ほぼ満車に近い状態でした。準備をして11時過ぎに出発。
満月から4~5日過ぎましたが、まだ月灯りで登れそうです。
最初の階段とトイレ付近までは、目がなれないのでヘッデンをつけますが
その後は山頂まで必要ありませんでした。上弦~満月の月だと夜明け前の
9合目あたりで地平線に沈むので山頂手前でまた必要になります。

六合目通過、ここの小屋は遅くまで営業しています。

途中で上からコロコロ石が落ちてきたので、見上げてみたら
鹿が上で跳ねていました。ここまではトラバース気味に斜面を横切るので
注意が必要です。鹿がこんな所まで上がってきたので思わぬリスクが増えました。









今回も夜景と星空を眺めながらユックリ行きます。










今日の服装、タイツにショートパンツ、上はシャツ1枚。
とても暖かく、ペースを少し上げると汗が出て暑いくらいでした。
ただ吹き降ろしの弱い風があり、最初は涼しいくらいの感じでしたが
7合目付近から冷たく感じはじめ8合目手前で薄いヤッケを着ました。
九合目からはショートパンツの上から薄手のパンツをはき、軍手から
皮のグローブ、ニット帽も被って、いつもの服装になりました。








最初は少し霞みがあった空も登るにしたがってクリアになり
オリオン座もはっきり見られるようになりました。

ベンチのある9合目で夜食を食べながら休憩。
ここまで来たら山頂はもう近いです。

前後に人もいないのでノンビリ夜空を眺めなながら
いつもと同じくらいのペースでこれました。

九合五尺小屋を過ぎると、東の空が白みはじめました。
暗闇から夜明けに移行していく時間帯で、薄明るくなった
地平線のグラデーションが一番美しいと思う時です。





















5時前、浅間神社に到着。

日の出まであと30分少々・・・・







今日は、いつもより登山者が多そうで剣ヶ峰はそれなりに人がいそう・・・・
地平線には雲があるので影富士もきっと今ひとつだろう・・・・・
ということで、今回は綺麗な朝焼けが見られそうですので火口壁が邪魔しない
東側でお鉢周りをしながら夜明けの空を眺めようと思います。

























刻々と変化していく空・・・

とても贅沢な標高約3700mの散歩です。

























朝焼けを眺めながら白山岳まで行こうと思っていましたが
美しさで足が止まり、しばらく眺めていました。














朝日が昇ります。










剣ヶ峰へ行かないで、この景色を眺めながら静かな火口周りを
歩いたのは正解だったかな・・・・・

この時間は風も止んで寒さはなく真夏の山頂の気温だと思います・・・・約3度。

このまま御鉢巡りをして帰ろうかと思いましたが、日が昇ると暑くなるので
戻って同じルートを帰ります。

6時、下山開始。









涼しい内に一気に下ります。

イワツメクサがまだ咲いていました。













夜明けから登る登山者と随分多くすれ違いました。

8時15分、駐車場に着きました。 帰りは早いです。
休まず一気に降りました。下りですが日射しが強くて汗をかきました。
やはりノンビリと夜に登るのが正解でした。

着替えて帰ってしまうのは何だか勿体無い気がしたので
まだ花も残っている周辺を散歩してみました。




















トリカブト、アザミの種類くらいかと思いましたが
タチコゴメグサ、ヒメシャジン、ハナイカリ・・・・まだまだ花が見られました。






果実を付けたエゾスズランも多く、もう少し奥まで行ってみようかと
思いましたが、さすがに疲れて余力がなくなってきました。

帰りのスカイライン沿いの路肩周辺は、秋の花盛りでシロヨメナ、アザミが何処までも
咲いています。鹿が嫌う植物だけですが見事に咲いていたので、思わず七曲の駐車場に
車を止めて、またプチ散策・・・・・













きっとダイモンジソウも咲き初めているだろうと
思いましたが・・・・・もう止めた。 (-_-;)




・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・




一応閉山した富士山でしたが、団体ツアーもあったりして
多くの登山者で賑わっていました。
これから初冠雪を迎え、10月の紅葉を過ぎると登山者も少なくなり
ほぼ常連の人達だけになります。

澄んだ秋の空が広がる頃にもう一度行けたら良いなと思っています。


9月14日





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ジョウロウホトトギス ~ 書策新道

2022-09-07 18:11:00 | 日記
不安定な天候でしたが、ジョウロウホトトギスが咲きはじめる頃なので
久しぶりに丹沢の書策新道(カイサク新道)を歩いてきました。








相変わらず悪路の戸沢林道を進み駐車場へ
河原の一部は工事をしていたので、林道の奥の駐車場へ止めました。
それにしても以前より林道の状態は悪い印象でした。
地上高のある四駆なら心配ありませんが普通車ですと
この後の登山以前に林道走行が本日の核心部になってしまいそうです。

沢を渡り、堰堤を越えて行くと取り付き付近はロープで止めてありました。










この先、かなり荒れているのかと思いましたが斜面が崩落している場所には
ロープもあり道も不明瞭な所はありませんでした。


















ほどなく本谷の出会いに到着。









対岸を見回しても取りつく場所が分らない感じです。
以前は階段になっていてロープもありました。
このあたりだったと思う所を見ると、枝にビンが下がっていて
よく見るとテープもありました。トラバース気味に斜面を登って行きます。









途中に開けた草地もあり景色が開け、風も抜けて涼しい・・・・
草や低木を踏み分けて歩くと、マツカゼソウとサンショウの香がします。
食圧の酷い丹沢では、この2種類とチジミササの草原になっています。

この先にロープで止めてある場所がありますが、ここはVターン気味に左へ
斜面を登る道になります。ここまでの道は鮮明ですが、この先からセドノ沢左俣に
合流するまでは、少し不明瞭で藪もあってルーファイが必要な場所もありました。

私は途中で斜面を下って早めに沢へと降りました。










ここまではマルバダケブキとマツカゼソウが咲いているくらいでしたが
沢沿いは花も多く、とても涼しくて快適です。






これはイヌトウバナかな・・・・

ヒトツバショウマは終わり、イワギボウシは咲き初めています。












タテヤマギク









このあたりはジョウロウホトトギスも多いのですが
まだ、ほとんど蕾でした。









沢沿いの斜面にはイワシャジンも多く自生しています。
蕾はまだ固く、花は今月末になってからかと思っていましたが
一か所だけ咲きはじめている株を見つけました。














霧で霞む沢沿いに垂れ下がって咲くイワシャジンは絵になる花景色です。
この花は少し薄い色ですが、イワシャジンの青い花を見ると
渓谷にもようやく秋が来た感じがします。

沢が二手に分かれていますが、右手がセドノ沢左俣です。







しぶきの脇を擦り抜けたり、よじ登ったりしていくと
気が付いたらカイサク新道に合流していました。















白竜ノ滝です。今日は水量もあって見ごたえあります。








ホトトギスも咲き初めています。
この先あたりからジョウロウホトトギスも咲きはじめていました。















ジョウロウホトトギスの黄色い花は
灯りが付いているように霧が掛かる渓谷でも良く目立ちます。























最近は尾根から降りた斜面などで見ていたので
久しぶりに来てみましたが、目線の株が少なくなった感じがします。
一番気になることは、周辺の藪が酷くなったことで、濡れた岩壁を見ると
ウラハグサも増えていて、ジョウロウホトトギスの花景色の邪魔をしていて
しばらく眺めていたくなる景色が少なくなりました。

藪のほとんどがアカソのようなイラクサの仲間で、それ以外はアザミの種類で
とてもヤブコギして分け入ってみようという気がしません。
アザミのトゲは食圧で進化して鋭くなっているような気がします。









枝沢を詰めていった場所には、以前見たような良い雰囲気の所もありました。












帰りは涼しい本谷の出合で軽くお昼を食べながら
涼しい岩の上で休憩していたら、ヒルが2匹スパッツの隙間に・・・・・

戻ってきて、もう一度見るとまた2匹。着替え終わり忘れ物はないかと車のエンジンを
かける前に体をチェックしていたら車のドアとフェンダーに2匹・・・・・











神経質になるほどはいませんが、途中で何回かはチェックした方がよさそうです。
特に林道~駐車場周辺が多くいそうです。


何かとリスクが多いだけに、途中で出会う人もいなくて
静かな渓谷での花見は涼しくて良いのですが
何だか今一つ満足して帰る感じになれない自分がいます。

毎回確認に行ってみるのではなく、やはり以前のように新たな自生地を探しに
来年は愛鷹山や篠井山周辺にでも行ってみようかと思います。
見つけることが出来なくても、きっと自分としては満足度は高いと思います。



9月6日









コメント (2)
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