コブシの花の咲くころは

平日の静かな山を気ままに歩いた記録です

北八ヶ岳 ~ 縞枯山、雨池

2019-01-31 07:27:50 | 登山




低気圧が通過して今日も冬型の気圧配置で稜線では強風の予報・・・・
この条件で厳冬期の南八ヶ岳に登るには、私の体力気力では途中撤退が濃厚です。
けど今日はどうしても雪山を歩きたかったので、北八ヶ岳へ行ってみようと思いました。

天気は晴れるので、北八ヶ岳の樹林の中なら風を受けないし昨日は少し降雪もあったので
雪景色の森を見ながら一日ノンビリ歩くことができたら良いなと思います。







北八ヶ岳ロープウェイ乗り場の駐車場には朝早く着きました。
道路は途中のビーナスライン蓼科湖あたりから凍結路となります。
気温-13度、暖かい車中で朝ごはんを食べながら準備します。
ロープウェイ乗り場のトイレは早朝でも開放されていて暖かいお湯も
使えて便利でした。登山届を出そうとポストを探しましたが見つかりません
きっと何処かにあると思うのですがロープウェイ乗り場の中かもしれませんね。

今日の予定は、建物の右手にある登山道を坪庭まで歩き、縞枯山~雨池~北横岳
などを巡って帰る予定でいます。

少し仕事の疲れがあるのか車の中でゴロゴロと横になっていて少し出発が遅れてしまいました。
外を見ると、もう朝日がのぼって凍てついた樹々を照らしキラキラと輝いています。
この駐車場周辺からも霧氷が綺麗な感じですので急いで出発します。


















少し登ると開けた場所へ出ました。
ここは風もなく、青空が広がり眩しいほどの快晴です。









このロープウェイの下を歩く登山道、きっとマイナーで歩く人は少なく
降雪もあったのでルーファイ、ラッセルもアリと思っていましたが
立派なトレースがあり何の心配もありませんでした。
きっとスキー場もあるので関係者の方も利用するのでしょう、そんな感じがします。

北横岳方面・・・・どうやら北八ヶ岳周辺は快晴のようです。
早朝駐車場から見る南八ツ方面は雲が掛かっていて見えませんでした。









ロープウェイが・・・・営業前の試運転中です。











この先で一度スキー場を横断します。










キラキラ登山道へ突入・・・・・











私が駐車場に着いた時、1名の登山者が出発されて行きましたが
その後は私だけのようです。
















青空に霧氷が眩しく輝いて・・・・
















静かな雪道、何度も立ち止まり見上げては登って行きます。












スキー場と合流しました。振り返ると北アルプスは霞んで見えませんね。
早朝に到着した時は薄っすらと見えていました。









またゲレンデと離れて静かな山道へ・・・・・

















だいぶ登ってきました。

少し笹原も混じってきて視界が良くなってきます。

この辺りから樹々の霧氷と青空のコントラストが何とも美しく、なかなか足が前に進みませんです。

























ポッカリ飛び出すようにロープウェイ乗り場の脇に到着しました。
ゆっくり写真を撮りながら2時間と少々でした。










丁度始発のロープウェイが到着して、登山者6名ほどが準備中です。
これから滑走するボーダーが2名。

今日出会った登山者は10名ほどでした。ロープウェイがあるのでもっと多くの人で
賑わっていると思っていましたが、平日はこんな感じなのでしょうか・・・・・

まずは坪庭を散策します。










ここは風が通り抜けるので寒いです。

さっさと樹林帯へ・・・・・

















縞枯山へ向かいます。 















縞枯山荘(休業中)を通り、分岐雨山峠を右へ・・・・










昨日の降雪は、このあたりで踝くらいです。
吹き溜まりでひざ下くらいでしょうか、今日は私が最初のようです。
まだ誰も歩いていないので道を確かめながら登って行きます。

30分少々で山頂に着きました。







スタートからチェーンスパイクを付けていますが、傾斜のある場所はアイゼンの方が楽に登れます。
ただ危険な場所はないのでツボ足でキックステップでも登れそうでが、下りは滑り止めが
あった方が安全です。

見晴台の方へと行ってみます。



























風もなく快適な縦走です。









一度だけ樹林帯へ入ると膝くらいの吹き溜まりでトレースがなく
だいたいの感で分け入って行きましたが、ほどなく見晴台へ到着。










茶臼山の先、赤岳方面は雲が掛かっていて風も強そうです。

やはり、こっちで正解だったかな・・・・・

戻って今度は雨池方面へと行ってみます。
この縞枯山周辺も霧氷が美しく、幸い風もないのでノンビリ眺めながら歩けました。




























雨池峠へ下りて40分くらいで雨池へ到着。










池は雪原になっていますが、まだ誰も歩いていないようです。
今日は新しく購入したワカンを持ってきたので、試し履きしてみます。











ラチェット式ですので、オーバーグローブをしていても簡単に装着できるのが良いです。
















真ん中まで行こうと思いましたが、風が吹き抜けて寒いので
途中で引き返してきました。

マットを敷いて休憩、お昼の菓子パンをいただきます。
お昼の気温、ここで-8度くらいです。日射しの中を歩いていると
暖かいのですが、腰を下ろしてジッとしていると下から冷えてきます。









休憩後しばらく雨池周辺の森の中をワカンで歩き回っていたら、
それなりに疲れてしまいました。北横岳へ行くのはパスして坪庭へ戻ます。

・・・・・けど、誰もいない雪深い森を歩くのは、とても楽しかったです。
赤岳や阿弥陀岳の稜線歩きも良いですが、もしかしたら自分は雪深い
森の中を歩く方が好きなのかもしれません・・・・


縞枯山荘を通り、坪庭へ戻って来ました。
















北アルプス方面は雲が掛かっていますが、南八ヶ岳が見えるようになりました。










ロープウェイ乗り場を通り、登山道で帰ります。

















帰りは1時間くらいで戻ってきました。

雪山を歩きたかったので、ずいぶんと久しぶりに北八ヶ岳の坪庭周辺へ来ましたが
天気も良く、静かな雪山を歩けて良かったです。
縞枯山、雨池は約20年ぶり、坪庭へは40年前の初冬、双子池でテント泊した後に来ていて
その時も霧氷が綺麗だったことを覚えています。
写真を見ると、懐かしいフレームザックを背負っていました。

このコース、もっと早くスタートして始発ロープウェイが到着する前に坪庭へ着けば
静かな北横岳なども歩けそうですね。
また夕日を眺めてから、薄暗くなって帰っても安心して戻ってこられそうなルートです。

何かあった時でもロープウェイがあるので、
綺麗な霧氷、雪深い森を歩きたい時、初心者でも安心して歩けるお勧めのルートです。




1月29日










コメント (11)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今回も房総探索・・・・・

2019-01-22 19:32:01 | 登山


冬型の気圧配置が緩む予報でしたので、久しぶりに冬山へ行けると思い
ザックに必要な装備を詰めて何時でも行けるように用意していました。ところが前日になると
予報が少し変わって、午前中に弱い寒気が流れ込んでくることがわかり、行く予定でした
八ヶ岳の天気は平地の原村あたりでも小雪が舞う予報になってしまいました。
弱くても寒気が入ると山は荒れます・・・・今回も雪山は延期となりました。
といって奥多摩や丹沢へ歩きに行こうという気分になれず、今回も房総探索へ・・・です。


都心はよく晴れて天気は良さそうです。
夜明け前のアクアラインから見る東の空の色は、この時期とても美しいです。
金星と木星がだいぶ近くに寄ってきました・・・今年前半では一番接近です。
夜明け前の景色を車から撮ろうと思った時に気がつきました。
カメラを忘れた・・・・・ 冬山装備を出して、適当に入れ替えしていた時
カメラを別の場所へ置いたままにして、車に入れ忘れてしまいました。
そんな訳で、今日は携帯(ガラケー)での写真のみですので適当にトリミングして
簡単にアップします。










車の外気温度計は-4度で房総といえ早朝は寒いです。家を出る時は2度でした。
梅は咲きはじめていますが、霜が付いています。ミスミソウも寒そうです。












真冬でもウラジロの緑が・・・房総らしい雰囲気です。









厚着してスタートしたらもう暑くなってきました。
房総の山でしたら10分くらい急な山道を登れば、私はシャツ1枚で十分になるのですが
車の中が温かいので、どうしても最初は厚着をしてしまいます。

痩せ尾根を慎重に・・・・苔で滑るのでチェーンスパイクを付けていきます。










湿り気のある痩せ尾根の岩場には、苔やシダと一緒にムギランが着生しています。




















果実も付いています。

マメヅタランは日射しが当たる側、ムギランは日影側が好みの住み家のようですが
両方が混在している場所もあります。
ここの岩場では、ムギランしかいませんです。











房総では古木に多く着生している景色を見ることは多いのですが岩場は稀です。
スケールのある岩山が少ないからでしょうね。

この後は定番の沢へと下りてみます。

何年か前に来ていますが、感じが随分と変わっていました。











しばらく雨が降っていないので、沢にも水の流れはなく
源頭近くの沢床は干上がって乾燥しています。
探索するのには都合が良く、泥にまみれたり足を取られたりすることなく
ゆっくり落ち着いて倒木を乗り越えたり高巻きしたりできました。

奥深く分け入るとナツエビネが現れてきます。























法面に住むナツエビネの寿命は短いのですが、岩の上や倒木の上に付いた株は長生きして
立派な大株になります。

この薄暗い渓谷、ナツエビネの他にベニシュスランが多く住んでいます。
苔蒸した大きな岩に群生している所も多く、花も咲くと思います。





















それにしても苔蒸した岩も乾燥していてカサカサ状態です。
まだしばらく雨は期待できない感じですが、ベニシュスランは大丈夫そうです。
ただ苔が乾燥して岩から剥がれそうな所は数多く見られました。

前回の沢探索では、シュスラン、アケボノシュスランが多く見られましたが
ここでは一株も出会いませんでした。

上手く言えませんが、それぞれ好みの環境というか沢沿いの雰囲気に少し違いが
あるように感じます。



1月22日










コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

房総山歩き&植物観察

2019-01-09 19:17:46 | 登山



八ヶ岳や上越の天気は良く無さそうでしたので
暖かい房総を一日歩いてきました。

以前は太平洋が望める花嫁街道や水仙が咲く房州アルプスなどを歩きましたが、
最近は植物観察を兼ねて、沢沿いから適当に尾根に這い上がったり、
痩せ尾根から源頭に下りたりと、その時の気分で適当に歩いています。

日中は暖かく上着はいりませんでしたが、朝は房総でも冷え込みました。
朝日が照葉の森を照らします。









ヤマモモ、ヒサカキ、ヤブ椿・・・・・

タイミンタチバナの果実と花芽














久しぶりにセンリョウに出会いました。
マンリョウは至る所に生えていますが、センリョウはこれが2回目です。










イイギリはまだいっぱい実を付けています。











湿り気のある法面を歩くと・・・・



















コチョウショウジョウバカマの花芽はまだ固いです。

コクランが点々と・・・

立派なナツエビネの株も見つけました。
花茎が4本立っていて果実も付いています。










日射しがそそぐ法面にはスミレも咲いていたので少し期待していましたが・・・・・

・・・・・流石にまだ花は咲いていませんでした。












ヒンヤリとした沢底へと降りてみます。










雨が降らないので水量が少なく歩きやすいです。
沢沿いの壁や法面は緑が美しく、植生も豊かです。
サツマイナモリが多く見られますが花芽はまだ固い感じでした。
ノンビリ見まわしながら沢を登って行くと咲きはじめた株もいました。
















シュスラン、アケボノシュスランなどは点々と壁や法面に付いていますが
花が咲くのは難しそうです。


















シュスランは苔の中の葉を見ているだけでもいいかな・・・・

ぐるぐる回りながら沢を歩くのに飽きてきたので
取り付きやすい斜面から尾根へと這い上がります。


途中でこんな物が落ちているのを見つけました。
















明治の1銭硬貨かと思ったら昭和の10円玉でした。
どこかに祠があるのだろうと捜しましたが見つかりません。

こんな所を以前に歩いた人がいたのでしょうか・・・・
この後に見つけた小さな祠に供えておきました。





      






日射しを受けるカシノキラン。












果実が裂けて種を放出中。


















すぐ近くに苔むした樹があって、そこへ種が飛んで着生しても良さそうなのに
なぜか少し離れた何でもない樹に着生したりしています。
その辺の事情はよくわかりませんですね。




カヤランも重そうな果実を付けていますが、まだ弾けていません。












ヨウラクランの小さな花芽は伸びてきています。

















クモランも果実を2つ・・・・・・帰ってからブログにアップするために
もう一度画像を見てみたら、すぐ下にもクモランがいるではないか!
まだ何処かにいるだろうと思い何度も見ていたのに、その時は発見できませんでした。
こんな近くにいたとは・・・・・・まさに雲隠れしていたのでしょうか。












効率よく歩ける冬の方が一日で多くの植物を見ることができました。

まだ寒の入りですが、たっぷりの日射しを受けると汗をかくほどの陽気で、
冬の房総を歩くと春が遠くないような感じがしてきます。



1月8日






コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする