コブシの花の咲くころは

平日の静かな山を気ままに歩いた記録です

 奥多摩の紅葉 ~ 色づきはじめた石尾根 

2024-10-23 14:17:37 | 日記
もう10月下旬、奥多摩の稜線あたりは
色づきはじめたようですので、石尾根を歩いてきました。

ルートは色々ありますが、水根沢沿いを歩けば、ジンジソウの花も見られると思い
奥多摩湖の水根から鷹ノ巣山~六ツ石山の周回に決めました。
紅葉が見頃になったら倉戸山経由の榧ノ木尾根がオススメです。

少し遅い7時20分出発。途中で適当にルート変更してもいいので
気楽に歩こうと思います。

集落の奥から山腹に道が続いています。
奥多摩の登山口というと、集落の最奥からが多いですが、年々廃屋が増えてきて
夕暮れに下山してきた時、灯りがともる家が少なくなりました。
畑も荒れています。






下を沢が流れていますが、切れ落ちるくらいの傾斜ですので
薄暗くなっての下りには向いていません。





花が咲いたようなコアジサイの果実。

樹々には沢沿いですので、カヤランを見ます。










湿り気のある法面には、ジンジソウが咲いています。
花を見ながら歩くのも終盤になってきました。

セキヤノアキチョウジはもう終わりに。









枝沢を横切って進んで行くと本流と合流して
道は沢沿いを歩くようになります。









ジンジソウが咲いていると、足を止めてはしばしの休憩。
沢沿いに腰を下ろすと心地よい風が通り抜けていき、長かった夏も
ようやく終わった感じがします。









岩の割れ目などにも根を張っています。






空中湿度が高い沢沿いですので、キノコにも多く出会いました。









丸くて真っ白のキノコ、マッシュルームみたいな感じです。
たぶんホコリタケの仲間だと思いますが、幼菌ですので
食べられるのでは・・・・

沢沿いにはシオジの樹が多く・・・・






倒木には、ヌメリスギタケモドキ(たぶん)が多く
これも食菌だと思います。






源頭が近くなると、沢から離れて
榧ノ木尾根の稜線目指してひたすら登っていきます。

薄暗い植林の森を登り詰めて、ブナが混じる自然林の尾根に到着。






まだ紅葉していませんが、明るい落葉広葉樹の尾根道は気持ちが良いです。
やっと奥多摩の尾根を歩く季節になりました。
水根山を越えると石尾根に合流です。






珍しく、石尾根にリンドウ。






雲が多い天気ですが、富士山が一時見えました。






鷹ノ巣山が見えてきました。
このあたりの稜線は紅葉が始まっています。
手前まで行くとガスってきてしまい、山頂での展望は諦めて引き返すことにしました。
鷹ノ巣山の山頂での展望はまた次回、晩秋~冬の晴れた日にでもまた来ようと思います。
 




広い石尾根をユルユルと帰ります。
雲が流れ、薄暗い天気になりましたが
この石尾根をノンビリ帰るのも楽しみの一つです。








奥多摩の石尾根は昔から食害が酷いので
マルバダケブキが点在している以外は花はなく、今日歩いてみても
リンドウが2株、小さなトリカブトが少々・・・そんな感じです。

最近はワラビが周辺の道沿いや斜面に繁殖していて、石尾根はワラビ尾根に
なりつつあります。




理由は一つだけで、鹿がシダ類を食べないからでしょうね。
5月の末、雲取山へ来た時は登山道沿いに幾らでもあるので、少し収穫して帰りました。
途中で同じようにワラビを取っている人に話を聞くと、地元の方で、昔は集落の皆で
お弁当を持って、ここまで登ってくるのが楽しみだったそうです。
帰りにはワラビをいっぱい持ち帰り、集落の人に分けたりしていたそうで・・・・
今は高齢化して、ここまで上がってくることは無理で、若い人は少なくなり
ワラビなどの山菜などには興味がないようで・・・・
千本躑躅あたりは、一面ワラビ畑ですが、たしかに誰も収穫にくる人もなく
山菜に興味ある登山者が、帰りがけに少し持ち帰るくらいになっています。
そういえば白泰山周辺もコゴミ畑が続いていました。

六ッ石山に到着。







棒ノ木尾根を下ります。

周辺はナラ枯れが深刻で、コナラの樹はほぼ全滅に近い感じです。






産土神社を通り、水根の集落に帰ってきました。
ちょっと寄り道しながらユルユル歩いたので
夕方ギリギリになってしまいました。











先週の富士山は別世界を歩いている感覚でしたが、身近な奥多摩の山を歩くと
食害や温暖化の影響で変わって行く森の姿を身近に感じることになりました。
 
遅れていた紅葉も徐々に見頃になってきそうです。
これから晴れた日には訪れる人も多くなり、どこも賑わうと思います。

10月22日



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夕暮れの富士山頂へ

2024-10-17 18:44:00 | 日記
・・・前回の続きです。

富士スカイラインの水ヶ塚あたりは路面が濡れていて
五合目駐車場も、まだモヤが掛かったような天気でした。
山頂へは午後遅い時間に着けばよいので、ゆっくり準備してAM9時出発。

新六合目あたりから雲の上に出て、それ以降は強い陽射しが当る
快晴の天気になりました。薄着でスタートして正解でした。






いつもの私のペースですと、八合目までは少し頑張って歩き
八合目で大休止、九合、九合五尺と、それぞれの小屋の前で
またゴロゴロ横になってから調子を整えて山頂へ向かいます。
だいたい5時間半~6時間くらいで山頂に到着できる感じです。
ちょうど9合目あたりから空気の薄さを感じてくるので
このペースが私に合っていると思います。

予定どうり8合目で軽いランチ休憩して
しばらく雲海を眺めていました。










雲海と青空のコントラストが眩しく美しいです。

陽射しが強くて、かなりの汗をかきました。
トレランの方は大汗で、とても10月の富士山とは思えないと言っていました。
私もこの時期の富士登山の持ち物には、ニット帽、手袋、薄いダウンパーカーにホカロン
・・・・今回も一応持ってきましたが、風も弱いので必要なさそうな感じです。





九合目、雲海荘。

ここまで登ってくると、さすがに高度感があります。









予定どうり、ごろ寝。

ここにベンチがあるのは、とても助かります。

上空の飛行機雲のように彗星が見えたら最高だけど・・・





九合五尺

見上げると、さすがに山頂は近いです。







ようやく空気がヒンヤリしてきて気持ちがいいです。

またゴロゴロした後、ゆっくり山頂へ。

15時30分、浅間神社に到着。









私の影がみえます。火口壁にはツララが見えるので
早朝は氷点下になってきたようですが、まだ初冠雪をしていません。

もうこの時間ですと誰もいないようです。まだ日没までは時間があるので
周辺を散歩・・・・雲海に影富士が見えるだろうと思うので東側へと移動。

愛鷹山を見下ろし・・・・

















陽が傾いてくると気温も下がって、風も出てきました。
薄いジャケット、手袋をして剣ケ峰へ。






三島岳が赤く染まる。








 



昨年は登れなかったので、2年ぶりです。

夕方山頂に立ったのは初めてで、暮れ行く景色が楽しみです。

遠くに八ヶ岳が見えます。












ゆっくり御鉢巡りをしてもよかったかな・・・・

じっとしていても寒さは感じないので、座り込んで景色を眺めていました。









朝、駐車場で準備していた時、ちょうど下山してきた方と話しをしたら
昨日はここでビバークしたそうで、彗星が良く見えたとのこと・・・・
快晴で無風の最高な条件だったと言っていました。

今日は残念ながら少し雲があり、上空も少しボンヤリしています。
こんな所で夕日を眺めてられる機会なんて滅多にないけど
帰りが遅くなるのも不安ですので、ここで待つのは止めて
下山しながら西の空を見上げていこうと思います。






九合五尺で陽が落ちました。
しばらくグラデーションの美しい宵闇の中を下ります。
もし、肉眼で見られるとしたら、これからでしょう。
それらしき箒星、今は確認できませんです。

九合目小屋

何度も立ち止まっては、空を見渡します。









時間的には今頃が良いはずですが、
金星以外に確認でるは見当たりません。
雲も増えてきたので無理そうですね。






東の空には月が登り、空が明るくなりました。
明日はスーパームーンですので、多少の薄い雲が掛かっても
地表まで灯りが届いて、登りでしたらヘッデンがいりません。






山頂で眺めた景色とは また違った美しい月夜の空と夜景です。






空を見ながら下っていた訳ではないのですが
途中で大コケしてしまった・・・・暗がりのクライムダウンは危険を伴うので
ヘッデンを手で持ち、足元をよく照らしながら慎重に降りていたつもり
でしたが、溶岩のガラ場で足元をすくわれてしまいました。
たいしたケガをしなかったので、予定どうり下山できましたが
夜の長い下りは慎重に慎重を重ねなければ・・・・と反省。


・-・-・-・-・-・--・



もうこれ以上は彗星も明るくならないでしょうから、肉眼で見るのは
もうあきらめることにします。

積雪したら、もう一度来たいと思っていますが、いつになるやら・・・・

なかなか見る機会がない山頂での夕暮れ、宵闇~月夜の景色など
静かな富士山を一日楽しめたのは良かったです。


10月15日









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アトラス彗星は見えるかな・・・

2024-10-17 06:24:57 | 日記
久しぶりに尾を引いた彗星が見られるかもしれないので
晴れた夕暮れ、双眼鏡とカメラを持って、近くのマンションの屋上へと行ってみました。
もし見ることができたら、コホーテク彗星以来です。





よく晴れた夕暮れですが、地平線近くには雲があります。
富士山はよく見えるので、もしかしたら見ることができるかも・・・と
期待して、双眼鏡で周辺を念入りに見渡してみます。







宵の明星は良く見えるので、薄暗くなるまで
粘ってみました。







アイフォンの夜景モードで周辺を撮影してみましたが
もしかしたら、右上の点がそうかな・・・・・


さすがに都心の明るい空で、尾を引いた彗星を肉眼で見るなんて無理でしょうね。

友人がマンションのベランダから、素晴らしい動画をインスタグラムにアップ
していますので、ぜひ見てください。


・-・-・-・-・-・-・-・-・-・



・・・・・ボンヤリでも肉眼で見える所があれば行ってみたいな・・・
花と違い、また来年にという訳にはいかないですしね。

もしかしたら、標高が高い富士山なら、条件が良ければ見えるかもしれない!
そう思ったら、もう行かないわけにいかなくて・・・・






・・・・つづく。








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雨の明治神宮 鎮守の森

2024-10-09 09:29:58 | 日記
午前中、代々木に用事ああったので、昼食後は
久しぶりに明治神宮の鎮守の森を通って原宿まで歩いてみました。
北参道口から入ります。






小雨降る天気ですが、参道を覆う樹々のおかげ濡れることはなく
傘はたたんで歩けました。

全国から集められた献木が植えられて、すでに100年という何月が過ぎたそうです。
私などが色々解説するような所ではありませんが、当時の内務大臣は、日光や伊勢神宮
のような荘厳な杉並木の森を主張したそうです。これに林学、造園の専門家は強く反対し
次の時代へと続いていく常緑広葉樹にすべきと主張したそうです。

おかげで令和の今では、人工の森とは思えない、神が宿る神聖な森になりました。
明治の政治家は広い見識を持ち、学者の意見を尊重したのでしょう。

林床にはヤブミョウガを多く見かけました。






こんな天気でも、七五三祝いや外国からの観光客を見かけます。
メインの道を外すと、誰も見かけなくなりました。






シイ、カシ、クスなどの巨木を多く見ます。

森の奥を見渡すと、まさに鬱蒼とした原始の森のような感じです。






今の時期、林床に花はなく、ツチグリを点々と見かけました。






明治神宮の森は、植物、野鳥、昆虫など自然観察の人も多く訪れます。

タシロランが咲く時期には私も来ています。
全国から集められた樹なので、もしかしたらヤッコソウなども
いたりして・・・・と思い、捜し歩いてみたこともありました。


表参道まで来ると、雨も上がっていたので
原宿も少し歩いてみたくなりました。



・-・-・-・-・-



今や原宿のシンボルと言ってもよい、コープ オリンピア。





どんどんと建物が変わっていく中で、レトロでどこかヨーロッパの町の
雰囲気を残す建築です。
日本の億ション、第一号だそうです。












どこもかしこも外国からの観光客ばかりで・・・・・

オシャレに敏感な、洗練された人達が歩く町ではなくなってしまいました。
外国観光客ばかりの時代もあったな~と思うことになってほしいです。

変わらないのはケヤキ並木だけですね。


10月8日







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寄沢 ~ 鍋割山

2024-10-03 10:03:11 | 日記
気温も落ちついてきたので、久しぶりに花でも見ながら歩こうと思い
今日は丹沢へ。シラヒゲソウ、イワシャジンが咲いている頃だと思います。





いつもの寄大橋に車を止めて、AM7時出発します。
南岸を通過する台風の影響で、小雨が降る時間帯もありますが、
朝は青空も見える良い天気でした。気温は16度、随分楽になりました。
このルート、年々ヤマビルが増えてきているので、今日はシッカリ対策を
してきました。

毎回ロングスパッツと登山靴との僅かな隙間から中へ入られてしまうので
伸びてしまった靴下の先を切り取りって、登山靴とスパッツの間に履いて
隙間をなくしました。
もちろん、靴下だった綿には濃いめの塩水をタップリ含ませてあります。
これなら隙間から入られないと思います。
登山靴に付いて、ウロウロしているヒルはライターで
焼くなり、尖った小石ですり潰していこう思います。









ここから成長の森の中が特に酷く、
一歩足を地面につける度に、一匹付いてくる感覚です。






途中途中の石に靴を載せて、念入りに残らず小石ですり潰していきます。
最初に拾った花崗岩の刃物状の小石が使いやすくて
常に片手で持っては潰すの繰り返しが延々と続くことに・・・・・
少し油断して、足元を見ない時間があると、間違いなく登ってきますので
足元でウロウロしているうちに対処しなければダメです。

何度も渡渉を繰り返していくと、だんだんと足元に付いてくる数は
減ってきました。






4回渡渉を繰り返して、階段のある急な尾根へと取りついていきます。






足元ばかり見ていていたら、苔むした地面の岩にカヤランがいました。
こんな所でも花が咲くのかな・・・・






山腹を巻くようになると、涼しい風が通り抜けていくので快適です。







新たに掛けた木橋も傾いて、苔で滑るので、
一度降りて這い上がります。脇にロープが下がっていました。
集中豪雨が頻繁に起きる時代、沢にかかる木橋はすぐダメになるので
これからはロープだけを下げておく方がいいでしょう。






沢に沿って登っていきます。
沢沿いの法面には秋の花が多く咲いていて、このあたりから稜線近くまでは
常に流れのある沢を歩くので、ヒルを見かけることがなくなりました。
目線を上げて、唯一リラックスして歩ける区間です。






ハンカイシオガマは見ごろ、渓谷沿いのイワシャジンは咲きはじめでした。










先の方から咲き始めて、渓谷に垂れ下がる景色は見飽きませんです。
周辺ではヒルも気にしなくて良いので、ザックを下しての休憩・・・









法面にはシラヒゲソウが群落を作っています。









ホトトギスも加わって沢筋は秋のお花畑ですね。
丹沢でお花畑と言えるのは、秋の渓谷と春の岩尾根に咲くコイワザクラくらいかな・・・












雨山峠の手前の枝沢を詰めていくと、稜線の登山道が見えてきました。






今日のお土産、天然シイタケ。






稜線の登山道はやせた岩尾根で鎖場があります。
湿り気もあって、イワシャジンも点々と咲いていて
このあたりの標高がちょうど見ごろの感じでした。
















茅ノ木棚沢の頭周辺はとても雰囲気のいい森で
天気が良ければ敷物しいてランチしたくなる所です。









あいにく小雨が先ほどから降ってきたので展望もなくなり
少し立ち止まっていたら、またヒルが付いてきました。
このあたりの尾根もダメそうです。
主脈みたいに階段~木道になれば、その心配はないのでしょうが
それはそれで・・・・・

これは庚申塚かな?





五円玉が供えてありますが
よく見ると、戦前の1銭硬貨も1枚ありました。






ちょうど12時に鍋割山に到着。
小雨は止んで薄日がさしてきました。






珍しく登山者はいませんです。
今日はまだ誰にも出会っていません。休まないで後沢乗越へと降りていきます。
その先から作業道を通って駐車場に帰ります。
この作業道、後半は沢沿いを行くのですが、想像以上にヒルが多くて
数歩歩いては、何匹もすり潰すのがいい加減にイヤになってしまい・・・ (-"-)
もういいや~と、最後は小走りに駆け下って、林道に降りてからチェックしました。
幸い上まで登ってきたヒルはいませんでした。

駐車場手前のコンクリートの林道で、恐る恐る靴を脱いでみると・・・・








オッ~  まったく被害ナシ ( `ー´)ノ

もうこの方法に限りますね。下手にいろんなスプレーをしても
最初だけで、朝露で濡れた葉と擦れるうちに落ちてしまいます。
引っ付いてきたヒルは数知れず・・・抹消した数は100匹ちかく・・・

秋の花も見られたし、久しぶりの山歩は来てよかったのですけど
このコース、もうこの時期に歩くのは止めようかなと・・・・
・・・・とにかく神経的に消耗して疲れました。

沢沿いのイワシャジンは11月の初旬まで見られそうです。
そのころは乾燥してきて、少しはマシになるかなと思います。

寄沢コースは通行止めということになっていますが、特別に危険な所は
ない感じです。入口看板に書いてあるとうり、道迷いに気をつけて
慎重にいけば、問題はないと思っています。
これで通行止めなら、上越の岩場が多い山などは、ほとんど通行止めです。
あくまで、気楽に来るハイカーが多い丹沢や高尾山、奥多摩の一部あたり
までは危険なレベルを下げてでも、何かあったら困る?ので通行止めに
しているのかと思います・・・・ただ、これだけヤマヒルが増えてしまったら
この時期は通行止めでも良さそうです。


10月2日









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