コブシの花の咲くころは

平日の静かな山を気ままに歩いた記録です

エビネの季節

2016-04-27 20:32:41 | 登山



今年の尾瀬ヶ原は積雪が少なく、もう木道が出て水芭蕉が咲き始めているレポを見ました。
今年は久しぶりに行きたいと思っていますが、連休明けあたりが見頃でしょうか、
山開きが6月1日らしいのですけど、それじゃもう水芭蕉は終わっているでしょうね。
異常な暖冬だった今年、花の開花時期を予想するのが非常に難しいです。

よく行く房総はというと、一週間くらい早いかな ・ ・ ・ と思います。
エビネやクマガイソウなど連休後半だと、もう少し遅い感じがするので
きっと今日あたりが一番見頃だろうと思い、やまそだちさんを誘って
一日ゆっくり花を見ながら歩いてきました。





久しぶりに快晴で朝から気温が高く、もう初夏のような陽気です。
歩き始めると林道の脇にヤナギイチゴを多く見ました。
イラクサ科の木本で房総が北限とされています。
名前どうり、果実は木イチゴのようで食べられるそうです。








沢と交差している湿り気の多い道ですのでニリンソウ、
タニギキョウが何カ所かで群生しています。










ヒナスミレ、何カ所かで群生しているのに出会いました。










しかし花が咲いたような様子がありません。
高尾山あたりでは珍しくありませんが、房総では中々出会えない貴重なスミレです。
しかし一度も花が咲いた株に出会ったことがありません。

2週間前も花を期待して、以前に見つけた場所へと寄ってみましたが
やはり咲いていませんでした。 何が原因で咲かないのか私にはよくわかりません。
株はどれも立派で、周辺のタチツボスミレは綺麗に開花しているのに・・・・

今回は房総では珍しいナガバノスミレサイシンのような葉も見つけましたが
やはり花が咲いた様子はありませんでした。





この周辺にはトウゴクサバノオが多く自生しています。
花はもう残り花で、ほとんどがサバノオの果実を付けていました。
















2年前に、いろいろ調べていて知ったのですが、このトウゴクサバノオも千葉県の
レッドデータブックには最重要保護となっていました。


たまたま運良く自生している場所に出会ったのかなと思っています。















房総に咲くエビネ、照葉の森の中と杉林の中で見て来ました。


最初は照葉の奥深い山へ、夏のような陽射しの中を大汗かきながら登って行きます。
マルバアオダモにいる鳥はヒヨドリかな ・ ・ ・









カシやスダジイなど照葉の森の中は下草が少なく
木漏れ日が入いる南斜面に多く自生していました。



















こんな大株も房総ではよく見かけます。
















手入れされた木漏れ日の入る杉林の中にも多く自生しています。





































クマガイソウ、葉は何カ所かで見かけましたが、開花していたのは一カ所だけでした。































2株だけでしたが、咲いている花を見られて良かったです。

里ではキンランも咲いてきました。農道の脇や草地などでも良く見かけることがあります。



















エビネやキンラン、クマガイソウなどは自生のランの中でも大型でよく目立つので
もしかして無くなっていたら・・・と心配することもありますが
人が歩かない山奥の自生地は、幸い今年も花を咲かせていました。


連休が終わると、日に日に暑さが厳しくなり場所によっては蛭とのせめぎ合いになるので
探索はほどほどにして、冬の間に見つけた花でも見に行こうかと思っています。






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林試の森公園  ~  ハンカチの木 、ハガキの木

2016-04-24 15:43:38 | 登山



久しぶりに早起きして林試の森公園を散歩してきました。











新緑が綺麗です。

都会の真ん中ですが、大きな樹々に囲まれて空気がヒンヤリしています。
誰もいないと一瞬、深山の空気さえ感じるような公園の森。










森に朝日が差し込んで明るくなってきました。











ハンカチの木、花が咲き始めたとコメントいただいたので
さっそく見にきました。

ほんと、もう咲いてましたよ。










もう一本、時計台の側の樹は、これから咲き始める感じです。

ゴールデンウイーク頃は丁度見頃でしょうね。

















今年は花付が良さそうです。

白いハンカチがいっぱい垂れ下がった景色を見られそうです。

他の花も咲いているか歩いてみます。


















ベニバナトチノキも咲いていました。

時間がまだあるので、他の花がないか歩いてみると ・ ・ ・ ・


うん?  この花は・・・・
















この樹、たしかタラヨウだったと思います。

花は初めて見ました。

今まで、この時期にここを通っていても気がつかなかったのか・・・・
きっと最近は見上げながら歩く習慣になっているので、花が咲いたことに
初めて気が付いたのかもしれません。 地味な花が多い常緑樹のなかでは
よく目立つ感じです。薄暗い森の中、深い緑の葉とのコントラストも良いです。

葉っぱに先が尖ったもので文字を書くと、少したってから文字がエンピツで書いたように
浮かんでくるので、別名ハガキの木と呼ばれるそうです。
郵便局のシンボルツリーになっていて東京中央郵便局に植えられているそうです。
ハガキは漢字ですと葉書とかくので、これが語源かと思いましたが
それはどうも違うようです。

ハンカチの木ほど有名ではないですが、私的には是非この樹も見てほしいですね。










私の好きなアメリカガシワ 
  
新緑の葉がなんとも美しい!

ゴールデンウイークは仕事の日が多いので、静かな早朝に、また歩きにくることにしよう。





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カヤラン ベニカヤラン

2016-04-21 15:09:54 | 登山






近くの公園ではハナミズキが満開になり、フジの花も見頃になってきました。

冬の間、あちこちで着生ランを見つけた時、花の咲いた風景を想像していましたが
やっぱり本物の花風景を見てみたいものですね。
着生ランの花は種類によって開花は異なりますが
早い物は、もう開花の時期を迎えています。

今日は、もう咲き始めたであろうカヤラン、ベニカヤランを見に行ってきました。

カヤランは以前に高尾山で観察していましたが、その後何カ所かで群生しているのを
見つけたので、今回は花を見るのが初めての場所です。

沢沿いのカヤランが多く着生している樹に到着しました。
最初は、あれ? いないな・・・と 見えてきませんでしたが
すぐに咲き始めの黄色い花が見えてきました。
































葉が多く花までの背丈が長いので、かなり古い株でしょうね。

限りなく多くの株が花を咲かせていますが、残念ながらここでは目線の株はいません。
それでも、今回ここに決めたのは花の咲く周辺の森の雰囲気が好きだからでした。
空中湿度が高く、周辺の樹々はマメヅタに覆われて、とても深い森なのです。



























          








午後は場所を変えてベニカヤランを探しながら見てきました。

房総にもベニカヤランは自生しているのですが、いまだに出会ったことがありません。
富士山の青木ヶ原には自生しているらしいので、何ヶ所か歩こうと思っていました。
しかしネットで調べていたら何となく場所がわかったので、今回は苦労しないで
ノンビリと観察することができました。




























ベニカヤランの特徴である葉っぱの斑点を確認できました。
花の全体像はこの高さですと、少々わかりづらいですね。




























私が思っていたよりも、ずっと数多く自生していました。

房総の照葉の森と違って、葉やヤブに隠れたりしないのでよく目線に入ってきて
見つけやすい感じでした。 花も丁度見頃でしょうか
よく見ると花には黄色の株と紅が混じる花がありますね。

ん~ それにしても、この着生風景は、カシノキランに似ていますね
着生根で立ち上がる感じ、花の付き方なども似た雰囲気ですので、カヤランよりカシノキラン
に近い感じかな ・ ・ ・ ・

・ ・ ・ 帰ってから調べてみたらベニカヤランはカシノキラン属の着生ランでした。
どうも勉強不足でした。











モミなどの針葉樹にも数は少ないのですが着生している株もありました。












房総で見るカシノキラン同様に、かなり密生して着生している樹もいました。




























探しながら歩き回りましたが、目線に近い株は見つかりませんでした。

画像が荒くなりますが、樹に寄りかかって上の方の株を高倍率で引っ張ってきます。



















下から見ると花の感じもカシノキランに似ていますね。

けっこう高い位置から引っ張ってきましたが、あまり手振れしていない感じです。
オリンパスSH-2、しばらく活躍してくれそうです。

これから夏は富士周辺を探索する機会が増えますので、いい感じの森に出会ったら
目線にいる株がいないか探してみようと思います。



































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また房総へ ~ まだ見ぬ花を求めて・・・・

2016-04-13 19:50:36 | 登山



しばらく長い距離を歩いていないので、今日は久しぶりに奥多摩周辺を一日歩く予定でしたが
冬に戻ったような強い寒気が南下して、登山口周辺の最低気温が-2~-3度の予報になっていました。
先日、今年はもう冬タイヤは必要ないだろうな・・・・・・と思い、夏タイヤに交換したばかりです。
少し迷いましたが、やはり安全第一で奥多摩は止めて、いつもの房総探索へと変更することにしました。

房総なら、これくらい冷えてくれたほうが丁度よいです。
まだ出会っていない、胸がときめくような花に会えたらいいな・・・・と早朝から歩きはじめました。




農道を歩いていると点々と咲いています。
ハルリンドウかと思っていましたが、フデリンドウかな・・・








湿り気のある沢沿いの道を登って行きます。

イズセンリョウは今が花盛りです。














習慣で、どうしても頭上が気になります。
この樹にはいそうだな・・・とゆっくり眺めているとヨウラクランのシルエットが見えてきました。
さらに上にはカヤランもいます。















苔が付いている樹にはカヤランが多く付いていました。
少し蕾が膨らんできて黄色の花が少し目立つようになってきました。
来週あたりから花を付ける株も見られるかもしれませんね。












目が慣れてくると目線の位置に着生している株も見つけました。

胸ときめくとまではいきませんが、この位置で見られるのは幸運です。













中を見てみると、6個の花が咲きそうです。












今日もやっぱり着生ランを探しながら尾根や沢筋を探索する一日になりそうです。
目が慣れてきたので、カヤラン、ヨウラクラン、
そしてムギランなども見えてくるようになってきました。

小さなムギランは樹皮の色の変化で、何となくわかります。















ムギランの上に着生しているのはカヤランかと思いましたが、カシノキランかな・・・・












時々立ち止まって周辺の樫の木などを見上げても何もわかりませんでしたが
双眼鏡でよく枝先まで眺めていると樫の木の葉とは微妙に違う葉っぱが見えてきました。
どうやら、かなりの数のカシノキランが密生しているようです。









ヨウラクランも目線にいました。
以前に見た時よりも花穂が伸びてきています。









たいぶ山深い所まできました。

途中から赤テープを見失ってしまいましたが、
今日はGPSを首に下げていますので大丈夫です。








このあたりの大きな樹にはムギランが多く着生しています。








時々、樹々の隙間からヤマザクラが点々と咲いているのが見えます。
他の落葉樹も芽吹いているので、樹々のコントラストが美しいのですが
照葉の樹々に囲まれて、大きく視界が開けて景色を堪能できないのが房総の山です。












少し薄暗い照葉の森の中に点々と咲く山桜もいいもんです。









山桜が咲いている以外には、ムギランが点在しているくらいでしょうか。
もうムギランや今日見た着生ランには胸がときめくことがなくなってしまいましたけど ・ ・ ・

今日は、この後に ・ ・ ・ とても胸ときめく瞬間がまっていました。

写真のように、山桜の鮮やかさを演出しようと手前の樹を暗くして、半分目隠したように
撮影していたとき、その手前の樹には、ずっと探していたクモランの姿が見えてきました。





















ここには3株いるのかな ・ ・ ・ ・花も咲いたのですね。







クモランを広大な森の中で見つけるのは難しいだろうな~と思っていましたが
カシノキランを見つけた時のように、探し歩いていれば何時かきっと
出会うことがあるのではと思っていました。

しかし、それにしても本当に見えてきませんでした。
クモランがいるとわかったのは、2メートル位手前の位置からです。
まさに樹皮に同化してクモ隠れしている感じですね。
着生ランを見つけるのは慣れてきたとは思いますが
このクモランは葉はないし立ち上がらないのでシルエットではわかりません。
花も目立たないので探し出して見つけるのは一番難しい着生ランでしょうか。

着生根が蜘蛛のように樹皮にしがみついている様子は、まさに名前どうりの
的を得たネーミングですね。









まだ果実の中には種が残っている感じです。
ほぼ目線の位置にいますので、花も見ることができますが
地味系ですので、機会があったらということになるかな ・ ・ ・ 












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