今日は気象条件が良ければ標高の高い山へ行きたかったのですが
冬型で午後は風が強くなるのでダメそうな感じがします。
最後の紅葉を見ながら、以前から気になっていた渓谷周辺へ・・・・本日も房総探索です。
今回は歩くのは二の次にして、ゆっくり樹々を眺めながら探索します。
早朝は気温も高く冷え込みもありませんでした。
渓谷に下りて紅葉を見上げながら沢沿いを歩きます。
シダ、苔に混じって、コチョウショウジョウバカマが張り付いています。
ダイモンジソウはまだ咲いていました。
枯れ木や倒木にはキノコが多く見られます。
枝沢を行くと美しいミズゴケが法面を覆っている場所がありました。
ミズゴケの中にコクラン
シュスランもいました。
最近は見る機会も増えましたが、ここは房総でも南部ではないので
この場所で出会うとは思っていませんでした。
足元を見ると何株も群生しています。 下に落ちた株が増えたのでしょうね。
シュスランの仲間はランナーで増えていくので法面から落ちても同じ環境なら、
そこでまた増えていくようです。
花が咲くのなら近い場所ですので見に来たいのですが、花殻は見かけませんでした。
広範囲に群生しているので、何株か咲くかもしれませんね。
色が濃くて、真ん中の線が赤みを帯びた株もいます。
今日の探し物はここではなく、また別の渓谷へ・・・・・・
この渓谷には、きっと着生ランが隠れているだろうと以前から気になっていました。
何度も立ち止まりながら、双眼鏡で眺め探して行きます・・・・・
最初に目に入ってきたのはカヤランでした。 やはりいましたね!
樹の高い位置に着生しています。
もう花茎が伸びいるのも見えます。
カヤランは着生ランの中では見つけやすく個体数も一番多いのではないかと思います。
ここの渓谷には多くの樹に着生しているのを見ることができました。
この株は果実も見えます。
目線の位置にも
少し上にいるのはノキシノブだと思っていたら、すべてカヤランです。
足元にもいました。
今年、新しく2枚の葉ができたのかな・・・・
マメズタが覆っている樹にはカヤランと一緒に、ヨウラクランも・・・・・・
思っていたとうり・・・というより それ以上の着生ランが見つかります。
他にもカシノキランなどもいるのでは・・・・・と探しながら歩いてみましたが
今回は、カヤランとヨウラクラン以外には見つけることがはできませんでした。
しかし、次々と目線には入ってくるので楽しい渓谷探索でした。
一回の探索で見つけることができるのは、ほんの一部だけだと思っています。
ここは何度も訪れようと思います。
時間を見ると、丁度12時。
午後は昨年見つけたクモランの森へ行って見ます。
偶然着生している株を一カ所見つけましたが、今までの経験から一カ所だけしかいないことは
稀で、探せば必ず周辺にも何株か見つかるケースが多くありました。
きっと他の樹にも隠れて住んでいる株がいるのではと思います。
ヒルもいなくなった今が探すチャンスです。
照葉の森では陽の短くなった今、午後3時30分くらいが探すことができるタイムリミット。
急いで行っても探がすことができる時間は、せいぜい2時間少々だと思いますが行ってみます。
広い森の中、何処から探すということもなく、目線に入った着生していそうな樹々を
順番に一本一本眺めていきます。
他の着生ランと違い、探しなれていないこともありますが、好みの環境が
今一つ見当つきません。
薄暗い環境ではなく、樹幹の根本には陽射しが入り、風通しも良いなど・・・・・・・
ただ、そんな場所は幾らでもありますので、自分の感を頼りに探してみます。
見つからなかったら、また今度来ればいいやと、焦らず楽しみながら探そうと思いましたが
だんだんと陽射しが傾いてきて、西日が長い影を落とすようになってくると
やはり足が早くなり、何度も眺め直すことが多くなってしまいました。
薄暗くなりはじめたので諦めて最後に一番いそうだった
老木の一つをもう一度見ていたら・・・・・
目線の位置に何株も着生していました。
きっと周りをサッと見回してから上の方を双眼鏡で何度も見たり、
枝の隙間や死角になりそうな場所を中心に見落とさないように探していたのかもしれません。
以前に見つけた2ヵ所の着生している位置も、目線の近くと目線の下。
クモランは樹の高い位置よりも目線に近い位置が好みかもしれませんね。
この小さい株もクモランだと思います。
・・・・・・長が~く眺めていて、ようやく気がついたのでした。
普通は、まず気が付かないのではないかと思います。
とすると着生している数は多く、他にも見落としてきた可能性もありますね。
しかし、少し眺めていただけではクモランは目に入ってきませんです。
この株、何だか小さいのに果実を2つ付けていて、とても可愛らしいです。
よく見ると近くに、昆虫の死骸があり蜘蛛の巣もみえますね。
もう少し近寄ってみます。
クモランの周りにクモが巣を作っていて、そこに昆虫が掛かって、
蜘蛛の餌食になったようです。
蜘蛛がいれば、クモランとツーショットを・・・・と思いましたが
もう冬ですので流石にいませんでした。
クモラン、何だか私好みで、とても気に入ってしまいました。
花は地味ですが、ヒッタリと樹皮に張り付いていて、しばらくすると何処かへ移動してしまう
生き物のようで愛嬌があります。
とても見つけ難い着生ランで個体数も少ないと思いますが機会があれば、
また探してみようと思います。
今日の紅葉ベストショット ・・・・・ 少しトリミングしています。
どちらかといえば薄暗い渓から見上げる景色も好きなのですが・・・・・
房総の紅葉といえば、ハゼノキが主役でしょうか
青空に映えます。
12月6日