コブシの花の咲くころは

平日の静かな山を気ままに歩いた記録です

夏休み ~ 白馬山麓

2017-07-28 06:26:20 | 登山

今年も夏の白馬へ。

3日間滞在しましたが、白馬岳は山麓から一度も見えなくてアルプスの稜線は
厚い雲に覆われていました。
今年は少し山を歩く予定でしたが、下は曇りでも上は不安定で荒れている
様子でしたので山麓でゆっくりすることにしました。

八方尾根ゴンドラ周辺は、いつもの夏でしたら登山客などで賑わっていますが、
今年は天候が良くない影響で登山者の姿はポツリ、ポツリと見かけるだけです。
周辺の観光地でも人出は少なくて、何だかとても静かでした。

時々雨も落ちてくる天気でしたので、散策やサイクリングは気が乗らなく
木崎湖でカヌーを体験することにしました。

・・・・これが私のツボにハマリました。



ライフジャケットを付けて、簡単に説明を受けて湖上へ















散策路のある湖畔に沿って森を見ながら漕いでいると、上の散策路を歩いている人から
気持ち良さそうですね~と声を掛けられました。
そうなんです。ほんとうに気持ちがいいのです。
森を歩くのとは、また別の世界ですね。

水面を冷たい風が通る湖の真ん中あたりで、漕ぐのを止めて景色を眺めていると
ふだんの山歩きでは見ることがない風景に時間を忘れてしまいそうです。
雨具を付けてガスガスの山へ行っていたら、こんなにリラックスできなかったろうな・・・



睡蓮が咲いている所もありました。










今日はヒマなので好きなだけやってていいですよ~という
ボート屋のお兄さんの言葉に甘えて、腕や肩が痛くなるまで楽しませていただきました。





      





いつものように早朝の2~3時間だけ、気になる場所を探索する予定でしたが
夕方から夜にかけて雨が強まり、朝の森の中は濡れていて歩きづらいので
探索は中止して、近くの散策路や湿原を歩いてきました。


雨が多かったのかツチアケビがアチコチから出ていました。














オニノヤガラも・・・・











オオウバユリは蕾でした。








昨年見つけたナツエビネを探して見ると、花芽がありません。










葉をめくって見ると小さな花芽も持っていました。









昨年は、最初の花は咲き終わって、次の花が咲き始める状態でしたが
これですと花は旧盆の頃でしょうね。





カキランは終盤でコバギボウシなどが見頃でした。

今回少し驚いたのは、いつも通る芝の広場・・・・・・











何か咲いているな・・・・・と、よく見ると
























広い芝の広場には無数のネジバナが!

以前は気にすることもなく通っていましたので、ネジバナが咲いていたとしても
きっと、ほんの数株だったのではないかと思います。
今年の気象条件が丁度良かったのかどうかは解りませんが、これぼどの群落には
初めて出会いました。北信では、時々あるのでしょうか?

目線を落として見る花景色の美しさ・・・・これほどの群落ならではです。














花色の濃い薄いが適当に混ざり合って良いですね。

これだけ咲いていれば、白花の一つや二つは見つかるだろうと期待して
何度も周辺を歩き回りましたが・・・・・・・見つかりません (-.-)

丈が膝上位もあり別花のような株、変形してねじれていない株、
限りなく白に近い株・・・・・・いろいろありますが、白花は見つかりませんでした。

そんなもんなのかな・・・・・・

ネジバナは他の場所でも、そこそこ多く咲いていました。
今年はこの地では当たり年なのでしょうね。

天気があまり良く無かったので、山へは行けなくて探索もできませんでしたが
そこそこ楽しめて良かったです。

週間予報を見ても晴れマークがなさそうで、今年の夏山はハズレ年かもしれませんね。
後半は夏らしい天気が戻って来てほしいです。




7月24~26日








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暑さを逃れて ~ 富士山麓

2017-07-20 19:37:19 | 登山


寒気が入り、午後は天気が崩れそうでしたので、予定していた山は今回も中止。
房総方面は比較的安定していましたが、この暑さの中を歩き回るのは、辛いだけなのでパス。
今日は、涼しい森の中を歩きたいという気持ちを最優先にして、富士周辺の散策にしました。
きっと午後は崩れてくるだろうと思ったので、明るくなり始めた5時から歩き始めました。

早朝の気温は18度。 もう別天地ですね。
立ち止まって休んでいると、ヒンヤリして汗が引いてきます。
歩き始め、森の中はまだ薄暗くてよく見えなかったのですが、日が昇ってくると
小さな花も見えてきました。





ミヤマムグラ、ハコネラン。












標高が上がると、アリドオシランがポツポツと・・・・まだ蕾でした。











葉はシュスランの種類に似ていますね。

咲き方もベニシュスランの感じです。










 ミヤマノキシノブに朝の陽射しが入ってくると、
樹々の葉よりも柔らかい緑が透けて、何とも美しいです。















出会う樹々を何度も見上げますが、この森には着生ランなどはいませんね。
標高を上げたり下りたりしながら移動していきます。

しばらくして、ようやくシダの中にフガクスヅムシソウがいました。










ここにも、かなり上の方ですが、ヤシャブシなどと一緒にいます。










イワギボウシの屋根の下にも












良い感じの森になってきましたが、少し薄暗くなってきたと思ったら
上の方で葉を叩く雨音がしてきました。











まだ10時前ですが、すっかり厚い雲に覆われて、森の中は薄暗くなってしまいました。
今回は、まだ歩いていないエリアを探索する予定で、ようやく良い雰囲気の森になって
きたのですが、ここで終了です。

もう夏休みに入るので、再訪できるかどうか難しいのですが
涼しくて快適な森ですので、もう一度歩きに来たいと思います。



      



車に戻ると雨は上がっていました。

林道沿いにベニシュスランの自生地があるので、雨の止み間を期待して
寄り道してみようと思います。


花が咲き始めている頃ですので期待して行って見ると・・・・・

法面や路肩に多く咲いている穴場的な自生地でしたが・・・・・・

路肩などが綺麗に整備されていて土の上に砂利や小石が敷かれて、
古い資材などが放置されていました。


綺麗にする必要があるのかな・・・・・・人も車もあまり通らない場所なので
愚痴の一つも言いたくなりますが、仕方がないですね。

以前に見つけた法面の自生も崩落で消え、次に見つけた、ここも消えてしまいました。
歩かなくても気軽に観察できる場所が無くなってしまったのは残念ですが
路肩や法面などの自生地は、崩落するリスクもあるので、しょうがないですかね。



それでも、この辺りにはイッパイ咲いていたのにな~と砂利や小石の上を見ていたら

・・・・・・ちゃんと咲いていた (^^)










よく見てみると、資材の隙間や倒木の上にも咲いていました。









根がむき出しになっていても花を咲かそうとしています。

シュスランの種類は房総の渓谷でも見かけますが、よくこんな状態でも花を咲かしているな~と
感心してしまうような過酷な場所で咲いているのを見かけたりしていました。

きっと、何年かすると以前のように復活するのではと思います。
少し離れた所で、ちょうど咲き始めた株もみつかりました。








7月18日













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クモキリソウ、アワチドリ ・・・ 梅雨の房総探索

2017-07-05 20:11:34 | 登山



予定していた信州方面は台風と梅雨前線の影響で不安定な天気予報でしたので
今回も天気が一番安定していそうな房総方面へ・・・・

先週はコクランの花を見たので、午前中は房総ではまだ見たことがない、クモキリソウ
ジガバチソウの花を探してみようと思います。
以前にそれらしい葉には出会っていますので、まずはその森へ・・・・











明け方から歩き始めれば、少しは涼しいかと思いきや、すぐに汗だくに・・・・今日は
かなり体力を消耗しそうな感じがしますが、毎日涼しいエアコンの中ばかりいる生活ですので
今回は真夏になる前に体にしっかり汗をかく練習をして真夏に備えようかと思っています。







途中で管理された良さげな植林帯が気になったので、斜面を下の方へと降りてみました。














すぐにエビネが目に入ってきます。














周辺を見回すとアチコチにいます。

これはナツエビネのような感じが・・・・
今一つ、はっきり識別できませんけど。














こればエビネですね。















んん~ この株はナツエビネの様な感じがします。













2種類のエビネがきっと混生しているのでしょうね・・・・・夏にくれば、わかると思います。
ここの場所はヤブはないし、ヒルもいない 株も多く見られて観察には良いのですが
ナツエビネはやはり渓谷に咲く風景が見たいです。

いろいろ探しながら下りましたが、肝心のジガバチソウなどは見当たりませんでした。
大汗をかいて、ようやく以前に葉を見かけた草地周辺に到着。
周辺を何度も見回してみましたが、最初は葉が茂っていて、それらしい株を確認
できませんでした。よ~く目線を落として見ていたら、やっと一株のクモキリソウを
見つけました。













その後は2株見つけましたが、やはり思っていたとうり全てクモキリソウでした。
















この先は切り立った崖が続いているので、注意しながら脇をすり抜けたり
下をトラバースしたりしながら、岩場に着生している花を探してみます。













以前にも見かけたのですが、こんな崖地の湿り気が多い場所には、ナツエビネもいます。
崖地に咲く景色も見てみたい気もします。














下から双眼鏡で見上げると、イワギボウシ、イワタバコなどは咲いています。












先週は蕾しか見ていませんでしたが、イワタバコは足元から岩場の上まで
びっしりと着生している所もあり、ヒンヤリした渓谷よりも稜線の岩場の方が開花が早いようです。
今が見頃で美しい花を咲かせています。















岩尾根で房総では珍しいイタヤカエデの樹を見つけました。












幹をマメヅタが覆っていて、何か着生していそうです。
しばらく眺めていると ・・・・ カヤランが見えてきました。














岩の上や崖下を何度も双眼鏡で眺めても、ピンクの色が目にはいってきません。
ここにはいそうだな・・・・という感じの岩場も数多くありましたが
この山域には、もうアワチドリはいないかもしれません。

先週は渓谷に咲くアワチドリを期待して沢へと下りましたが、あまりにもヒルが多くいて
探すことを止めてしまいました。

ウチョウランの種類は渓谷に垂れ下がる景色が好きですが、どこもヒルが多すぎて
今回も渓谷へ降りることは止めにしました。

午後は場所を変えて、尾根を中心にウチョウランを探そうと思います。


探している時に見つけたムギラン。 果実を付けていました。













帰りは違う尾根から戻ってみます。

倒れても、また立ち上がるオオバノトンボソウ。













滑りやすい斜面を下りていた時に、斜面の脇に隠れていた株が一瞬目線に入りました。











蕾の先が暗褐色している・・・・・これは、と思いましたが、後でアップしてから
よく見たらコクランですね。

また機会があれば、杉林などを探索してみようと思います。







      








車に戻り、着替えて次の山域へ。 午後は陽射しも少し出て更に蒸し暑くなりました。
水を2ℓ入れ変えて、午後の探索スタート。















着替えたけど、すぐにまた汗で濡れてしまいます。肌着が汗で濡れてヒンヤリすると
体は冷えて少し落ち着いてきます。


藪や岩場を歩くので、Tシャツ1枚で歩くことはないのですが
Tシャツ1枚より、風通しの良い長袖のシャツをもう一枚着た方が、体は落ち着く感じがします。

急登を終えて一段落すると、樹々の上に何か着生しているのが見えてきました。
双眼鏡で見てみると、マツバランが着生しています。
房総では初めて見ました。














切り立った岩場や崖地を眺めても、距離があると裸眼ではなかなか見えてきませんが
双眼鏡を出してゆっくり見ていたら、崖の段差や隙間に生えている草の中に
ピンクの花が点々と見えてきました。やはり、この山域にいたのですね。























5月に見たシランの咲く所と同じ環境の場所です。


気をつけながら、もう少し近寄り、望遠を目一杯使って撮影してみます。




















アワチドリですね!  綺麗に咲いています。

周辺の岩場を双眼鏡で探してみると、岩場のわずかな草地に隠れている株が何株もいました。
岩の隙間に根をはって着生し花を咲かしている株もいます。

思っていたよりも、数多く自生していました。
こんな近寄りづらい岩場ですので安心ですね、ここなら毎年見ることができるでしょう。

けど目線に咲く花を見るのは、この山域では難しいでしょうね。



まだ時間があるので、周辺を探索していたら・・・・・・







普通に目線に咲いていました。(^^v















色合いが何とも美しいです。

やはり双眼鏡で見る花景色と、こうして目の前で見るのは違います。


何株か見てみると、花の色は濃い株、淡い株と少し変化があります。

ウチョウランとの違いはよくわかりませんが、見た感じは丹沢で見たウチョウランと
あまり変わらないような感じがします。
































以前、丹沢で見たような奥深い渓谷の岩場に咲く景色が良いと思っていましたが
苔むした岩場に咲いている景色もいいですね。

アワチドリは近年、栽培種を植えたりするのが問題になっていますが
今回見た株は咲いている場所からして、多分自生種だろうと思います。


先週から地味系の花を続けて見ていたので、最初に目線で見つけた時は
久しぶりに、ハッ!としました。

食害は大丈夫な感じですので、毎年咲いてほしいですね。










7月4日















コメント (8)
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